落穂日記

映画や本などの感想を主に書いてます。人権問題、ボランティア活動などについてもたまに。

ローストビーフの歌

2008年07月12日 | movie
『誓いのKiss?』

ゲイ雑誌のエディター・マット(Philipp Karner)は雨あられのように送りつけられてくるゲイマリッジの招待状にウンザリ。ある日故郷の元カレ・ライアン(James O'Shea)からも招待状が。しかも相手は女性。
別れてからもずっとライアンを忘れられなかったマットは速攻で帰省するのだが、偶然新婦のアレックス(トリ・スペリング)と意気投合してしまい・・・というロマンチック・コメディですな。
一昨年のこの映画祭で上映された大人気作品『ラターデイズ』の監督の新作。つーてもぐりは『ラターデイズ』観てないんだけどー。どーにかして観たいんだけどー。

2004年のマサチューセッツ州に続いて、今年5月から同性結婚が認められるようになったカリフォルニア州ではホットな話題の同性婚。
だがこの映画のテーマは「同性」に限定しない「結婚」。
洋の東西を問わず、結婚式では永遠の愛を誓いあう。そこに迷いの入りこむ余地はいらない。でも人間生きてる限り一生、迷いはつきものである。セクシュアリティもまた同じ。ライアンは高校時代マットとつきあっていたのに、今まさに女性であるアレックスと結婚しようとしている。マットが困惑するように、ライアンにもアレックスにも迷いがある。
題材はかなりマジメだしマットもライアンもまったく笑えないキャラなのだが、異常にポジティブなアレックスがぐいぐいと物語を強引にひっぱっていき、一方彼らの家族はやりたい放題にボケたおす。登場人物の役割分担が非常にくっきりとコントラストが利いていて、観ていて非常に論点の明確な映画でしたです。

同性婚に限らず、赤の他人同士が家族として生きていく結婚という社会制度について、すごく前向きに明るく、でもしっかりと勇気をもって語ったナイスな映画です。おもしろかった。すっごく笑えたし、考えさせられるところもいっぱいある。
20日日曜日午後6時15分からのスパイラルでの上映には今日来た監督以外に主演のふたりも来るそーで、司会者が「宣伝して下さい」と観客に頼んでました。宣伝したよー。

それにしてもローストビーフの意味がアレだとは初めて知ったよ。次からローストビーフ食べにくいなあ。
Q&Aでもいってたけど、マットの彼氏役のCharlie Davidは去年上映された『ハッテン☆サマー』で嘘つきスティーブンを演じてた人ですね。ゲイドラマ『Dante's Cove』にも出てて、なにかとゲイ役で人気の方のよーです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿