『わが家の犬は世界一』
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000B5VO5Y&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
現在は法律が改正されて空前のペットブームに沸いていると云う北京。この映画の舞台は90年代、犬を飼うのに警察で高額な登録料を支払わなくてはならなかった頃のお話です。だから一般市民の経済状態も貨幣価値もたぶん今とちょっと違う。
予告編ではお父さん(葛優グー・ヨウ)が主役みたいだったけど、実際には一家全員が主役。鉄道関係の肉体労働者であるお父さん、専業主婦のお母さん(丁嘉麗ディン・ジャーリー)、生意気盛りの高校生の息子(李濱リー・ビン)。どこにでもいる普通の家族と同じように、彼らもイマイチぱっとしない。すごく仲が悪いってワケでもないけど、特に仲良くもない。息子は反抗期だし、お母さんはお父さんの浮気を疑い続けているし、お父さんには少々思いやりが足りない。めちゃめちゃ普通です。誰が観てもなんとなく共感しちゃうと思う。
そんな一家はそれぞれ愛情表現は違うけど、それぞれなりにワンちゃんを愛している。だけどやみくもにただ一途に愛しているという描き方はされていない。あんなにワンちゃんを溺愛してるように見えたお父さんもいろいろとこすからい真似をしてなんとか登録料を払わずに済まそうとする。お母さんは自分が連れてる時に摘発された罪悪感からか登録料を払うのになかなか乗り気にならない(普通に考えたら逆なんだけど、罪悪感の反動で自分を正当化しようとしている)。息子は処分に運び出されるワンちゃんの声を聞いて泣いてしまう。
犬が連れて行かれてから登録手続きのタイムリミットまでの18時間を描いたシンプルなストーリーだけど、キャラクター描写やエピソードの構成がこまやかで、全体にすっごく丁寧につくられた映画、と云う感じがしました。
建設ラッシュで古い町並みと取壊し中の瓦礫の山と近代的なビルが混ざりあった街の風景とか、一人っ子政策で誰もが微妙に過保護気味な親子関係とか、何よりもコネがものを云う共産主義社会とか、北京市民の生活描写がとてもビビッド。あとこの映画のミソは犬がちっとも可愛くないってとこですね。季節が夏なのに出て来る犬がどいつもこいつも長毛種ばっかりってのは絶対狙ってるね。だって見た目にチョー暑苦しいもん。それにみんななんとなく薄汚れてる。
ぐりちょこっと注目の李濱クンはねー、可愛かったです。がりがりに痩せてて声も甲高くてホントにまだまだ子どもっぽいけど、表情が豊かだしなんか雰囲気あるね。それと意外に夏雨(シャ・ユイ)がかっこよかった。スマートに男らしくて、キリッとしたおまわりさん役がハマってました。前は「袁泉(ユエン・チュエン)みたいな美女がなんでこの子とつきあってんだろー」とか思ってたけど、撤回します。ごめんなさい。
テレサ・テンの「舐蜜蜜」がバックに流れてたり、息子が朝ラジオで聴いてたのが『藍宇』にも出て来た番組だったり、ちまちまと中華電影好きのココロをくすぐるネタも盛込まれてて、いろいろ楽しめる映画でした。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=htsmknm-22&o=9&p=8&l=as1&asins=B000B5VO5Y&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>
現在は法律が改正されて空前のペットブームに沸いていると云う北京。この映画の舞台は90年代、犬を飼うのに警察で高額な登録料を支払わなくてはならなかった頃のお話です。だから一般市民の経済状態も貨幣価値もたぶん今とちょっと違う。
予告編ではお父さん(葛優グー・ヨウ)が主役みたいだったけど、実際には一家全員が主役。鉄道関係の肉体労働者であるお父さん、専業主婦のお母さん(丁嘉麗ディン・ジャーリー)、生意気盛りの高校生の息子(李濱リー・ビン)。どこにでもいる普通の家族と同じように、彼らもイマイチぱっとしない。すごく仲が悪いってワケでもないけど、特に仲良くもない。息子は反抗期だし、お母さんはお父さんの浮気を疑い続けているし、お父さんには少々思いやりが足りない。めちゃめちゃ普通です。誰が観てもなんとなく共感しちゃうと思う。
そんな一家はそれぞれ愛情表現は違うけど、それぞれなりにワンちゃんを愛している。だけどやみくもにただ一途に愛しているという描き方はされていない。あんなにワンちゃんを溺愛してるように見えたお父さんもいろいろとこすからい真似をしてなんとか登録料を払わずに済まそうとする。お母さんは自分が連れてる時に摘発された罪悪感からか登録料を払うのになかなか乗り気にならない(普通に考えたら逆なんだけど、罪悪感の反動で自分を正当化しようとしている)。息子は処分に運び出されるワンちゃんの声を聞いて泣いてしまう。
犬が連れて行かれてから登録手続きのタイムリミットまでの18時間を描いたシンプルなストーリーだけど、キャラクター描写やエピソードの構成がこまやかで、全体にすっごく丁寧につくられた映画、と云う感じがしました。
建設ラッシュで古い町並みと取壊し中の瓦礫の山と近代的なビルが混ざりあった街の風景とか、一人っ子政策で誰もが微妙に過保護気味な親子関係とか、何よりもコネがものを云う共産主義社会とか、北京市民の生活描写がとてもビビッド。あとこの映画のミソは犬がちっとも可愛くないってとこですね。季節が夏なのに出て来る犬がどいつもこいつも長毛種ばっかりってのは絶対狙ってるね。だって見た目にチョー暑苦しいもん。それにみんななんとなく薄汚れてる。
ぐりちょこっと注目の李濱クンはねー、可愛かったです。がりがりに痩せてて声も甲高くてホントにまだまだ子どもっぽいけど、表情が豊かだしなんか雰囲気あるね。それと意外に夏雨(シャ・ユイ)がかっこよかった。スマートに男らしくて、キリッとしたおまわりさん役がハマってました。前は「袁泉(ユエン・チュエン)みたいな美女がなんでこの子とつきあってんだろー」とか思ってたけど、撤回します。ごめんなさい。
テレサ・テンの「舐蜜蜜」がバックに流れてたり、息子が朝ラジオで聴いてたのが『藍宇』にも出て来た番組だったり、ちまちまと中華電影好きのココロをくすぐるネタも盛込まれてて、いろいろ楽しめる映画でした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます