コンビニのSS袋揺らしつつふたりしずかに愛しあう壁
松下知永(題詠ショコラ)
「SS袋」という具体性が効いています。
缶コーヒーやチョコひとつなど、小さな物を買ったときに入れてくれる袋ですね。
そんなちょっとした物を買った帰り道、「ふたり」は「愛しあう」。
「壁」がその場所であるというのが、初めはよく分かりませんでした。
路地や空き地ではなく、壁。
壁際で抱き合っている、と読むのも無理があります。
何度か読んで、壁で愛しあっているのは「ふたり」ではなくふたりの影かな、と思いました。
そう思ったポイントは「しずかに」。
この言葉と、全体の雰囲気から、時刻は夜半と想像しました。
外灯に照らされ長く伸びた影が壁に映り、まるでパントマイムのように、しずかに愛しあっている。
それにつられて、SS袋も音もなく揺れている。
ちょっと深読みかとも思いますが、そんな光景が浮かんできました。
松下知永(題詠ショコラ)
「SS袋」という具体性が効いています。
缶コーヒーやチョコひとつなど、小さな物を買ったときに入れてくれる袋ですね。
そんなちょっとした物を買った帰り道、「ふたり」は「愛しあう」。
「壁」がその場所であるというのが、初めはよく分かりませんでした。
路地や空き地ではなく、壁。
壁際で抱き合っている、と読むのも無理があります。
何度か読んで、壁で愛しあっているのは「ふたり」ではなくふたりの影かな、と思いました。
そう思ったポイントは「しずかに」。
この言葉と、全体の雰囲気から、時刻は夜半と想像しました。
外灯に照らされ長く伸びた影が壁に映り、まるでパントマイムのように、しずかに愛しあっている。
それにつられて、SS袋も音もなく揺れている。
ちょっと深読みかとも思いますが、そんな光景が浮かんできました。