はいほー通信 短歌編

主に「題詠100首」参加を中心に、管理人中村が詠んだ短歌を掲載していきます。

鑑賞サイト2008(006:ドラマ)

2008年03月11日 21時53分44秒 | 題詠100首 鑑賞サイト
間延びしたドラマは続く今日こそは明日こそはとくぐる校門
                        はらっぱちひろ(テクテク)

 どきどきします。
 学生時代、いやそれに限らなくとも、人生はもともとドラマティックな要素を孕んでいます。
 画面中や舞台上のように、時間が区切られていないだけで。
 そんな延々とした日常を「間延びしたドラマ」と名付けた感性がすごい。

 「校門」をくぐるのだから、主体は学生でしょうか。それとも先生か。
 何を目的としているのか。
 まず思いつくのは恋。
 他にも、同性の人と友達になりたい、勉強やクラブ活動での懸案など、様々に想像できます。
 むしろ、複数の目的が絡み合っていると読んで、ここは固定しない方が良さそうですね。

 「今日こそは」と門をくぐって登校し、「明日こそは」と門をくぐって下校する。
 映画で見られるカット積み重ね手法を使って、時間の進行をスピーディーに表現している。
 まさにドラマのようです。