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気ままに

大船での気ままな生活日誌

光琳アート展(4)光琳を現代に生かす

2015-02-27 09:36:14 | Weblog

展覧会は、第1~3章の光琳展から、いよいよ第4章、”光琳を現代に生かす”に入る。MOA美術館を創立した岡田茂吉が、五浦の天心を訪ねたときに、”光琳を現代に生かす”という話を伺ったそうである。実際、大観、春草、観山らは琳派風の画面構成を取り入れて、名作を生んでいる。本展でも、この章のはじめに、春草、観山の名作が、前後期入れ替えで登場する。以下、大正、昭和さらに平成と光琳は受け継がれていく。

この章だけでも、単独の展覧会が開けるほど、充実した内容で大満足。名作ずらりです。では、はじまり、はじまり。

光琳アート展 第4章 光琳を現代に生かす

落葉 菱田春草 (福井県立美術館)光琳の槇楓図屏風に着想を得ているとのこと。東近美の春草展にもきてましたね、たしか。


弱法師 下村観山
 (東博) 琳派風の白梅。三溪園の臥龍梅がモデル。重要文化財

風神雷神 今村紫紅(東博)琳派のモチーフ。大正期。

杜若図屏風 神坂雪佳 (個人蔵) 雪佳は純粋の日本画といえるのは光琳の絵をおいてはない、とまで言った。琳派の主題や意匠を積極的に取り入れた。


皇居造営下絵 竹内栖鳳 (東博) 光琳を彷彿させる連続した色面構成。

八重の花 速水御舟 (MOA) 江戸琳派を研究した成果。

紅蜀葵と猫 小林古径 (MOA)琳派の造形的特徴を参考にしている。

漣 福田平八郎 (大阪新美術館建設準備室)琳派風の波の抽象化。これも好きな作品。

花菖蒲 福田平八郎 (京都近美)光琳の八橋図屏風を参考にする。色彩に新味を出したようだ。


八つ橋 川端龍子 (山種) 前の記事でも書いたが、遠くから見ると、本物と見紛うばかりのカキツバタで驚いた。写実性を加え、光琳とは異なる特徴を出すことに成功とのこと。山種でもみているが、こうゆうところで観ると、一段と映える。

紅白梅 加山又造 (リベラ社)又造は光琳の、とくに紅白梅図屏風が好きだったようだ。自分なりの表現で紅白梅を描いた。

群鶴図 加山又造 (キリンホールディングス) 光琳、抱一、基一と継承された又造の”群鶴図”。

蓮池 小泉淳作 (東大寺)大広間の16面の襖絵として描かれた。淳作といえば、雲竜図のような水墨画だが、最晩年にたどりついた日本美の境地。

群鶴図と蓮池は、同じ部屋のはす向かいに展示してあるが、それらを出入り口から、振り向いてみた光景に息をのんだ、群鶴のガラスに蓮が写り、まるで蓮池に鶴が遊んでいるような、景色になっていた。計算した展示配置なのだろうか。

まだ、この章、つづきます。ポスターの下段の作品を次回、紹介します。三越の新包装紙のデザイナーも。

 

 

 



 

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