真面子の社会観察日記

社会で起きている様々なできごとを真面目に言いたい放題!

少子化と予備校産業

2018年01月27日 | Weblog
1月になると私立小学校、中学校、高校、大学と入学試験が始まる。2月1日からは大学試験が始まるわけだが、今は、高校生の半数近くが、推薦入試、AO入試など、2月の試験よりも前、つまり、昨年の11月頃には内定が出ており、内定をもらった高校生は大学生になるまでアルバイトに明け暮れるとも言われてている。

2018年問題、大学全入時代が到来するわけだが、状況が厳しいのは大学だけでなく受験生を顧客とする予備校産業も苦境に立たされている。少子化、大学全入時代、予備校は連動しているわけで、競争緩和で予備校に行かなくても大学に入れる時代だ。

予備校の生徒数は1990年では195,000人だったが、2015年では46,000人程まで減っている。25年間で約4分の1に減ったことになる。進学率が上昇し、大学入学者の数が増えているのに、予備校に通わない、あるいは浪人しない高校生が減っていることがわかる。

予備校にとって、大学進学18歳人口の減少と予備校離れは大きい。予備校離れの理由は、1990年年代から始まった経済不況が大きく影響していることもある。公務員試験の予備校などへ鞍替えするケースもあるというが、事業の多角化を図らなければ生き残りも難しくなる。

2014年に、代々木予備校が校舎の大量閉鎖に踏み切ったのは記憶に新しいと思うけど、私が若い頃は代々木駅はいつも予備校生でごった返していた記憶があるのだけど、今は余り予備校生を見なくなった気がする。

このまま、今の大学進学率、50%程度が上がらない場合、2030年頃には大学が倒産する時代が来るとみられ、8歳人口が減って行くので、現在の入学者数を維持するには進学率が60%、70%にならないとならない。

数年前から大学は生き残りをかけて、定年退職した方や大学に行けなかった方達を顧客ターゲットとしている。生涯教育時代、人生100年時代だと考えれば、社会人、大人が学ぶに遅くはない。特に団塊世代の大学進学率は、男性で50%、女性に至っては5%に過ぎなかったのだから、元気で学ぶ気いっぱいの女性たちをターゲットにすれば良い。


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