ゴエモンのつぶやき

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和解「最後まで迷った」 障害者ら 行政へ不信感根強く  自立支援法訴訟

2010年03月26日 00時57分11秒 | 障害者の自立
 福祉サービスを利用した障害者に「応益負担」を課す障害者自立支援法の施行から間もなく4年。県内の障害者らが、国などに自己負担の取り消しなどを求めた訴訟は24日、さいたま地裁で和解が成立し、同法の廃止と、新たな総合的福祉制度を定めることが確認された。しかし、障害者や家族たちには、現状も知らないまま、原則1割の自己負担を求めた行政に根強い不信感がある。原告のある親族は「和解するかどうか最後まで迷った」と語った。

 「自立支援法は十分な実態調査を踏まえずに施行された。今回の裁判は障害者の実態を知ってもらうための裁判だった」と原告弁護団の柴野和善弁護士は振り返る。原告側は訴訟で、裁判官に対し、施設の「検証」を求めていた。検証先に挙げたのは、日高市栗坪の「かわせみ」。障害者41人が通い、クッキーや生花、肥料を作って市役所に販売したりしている施設だ。

 「働いているのに、なぜ施設利用料を払わないといけないのか」。通所する原告の村田勇さん(30)は納得ができなかった。月々の給料は約1万円。同法施行で月1500円の負担が村田さんに重くのしかかった。11年前から仕事を探しているが、知的障害と若年性関節リウマチがあり、就職先は見つからない。

 同法は施設利用を「就労移行支援」などと位置づけた。萩原政行施設長(57)は「通所者は地域とも連携し、ちゃんと仕事をしている。実際に来て、働いている姿を見てもらいたかった」と訴える。

 施設入所者の負担はさらに大きい。蓮田市黒浜の障害者支援施設「大地」。入所する原告の秋山拓生さん(36)は脳性まひを抱え、歩くことも話すこともできない。障害基礎年金が月約8万2000円支給されるが、施設利用料の自己負担分などを差し引くと、手元に残るのは2万5000円弱。施行前より約2万円減った。生活費もかかるため、ほぼ毎月赤字だ。

 「死んだ後の子どもの将来が不安でたまらない。最低限の命を守ることだけは保障してほしい」。母親の宇代さん(68)は言う。「障害を持って生まれたことも自己責任なのでしょうか」

 国や障害者らでつくる「障がい者制度改革推進会議」が今、新たな福祉制度を検討している。柴野弁護士は「厚労省には、実態を踏まえた新法を制定してもらうためにも、ぜひ現場に来てもらいたい」と訴える。

 県内で同法に基づく福祉サービスの支給対象者は約2万2000人。「これからがスタート。障害者が連携し、現場の声を反映してもらえるよう監視していきたい」と宇代さんは言うが、「今後、政権交代などがあった場合、合意がどう生かされるのか、不安が残る。判決で違憲と判断してもらいたいという思いもあった。最後の最後まで、和解していいのかどうか、心が揺れた」と明かした。

(2010年3月25日 読売新聞)

俊敏、障害者スポーツ 爽快感は格別

2010年03月26日 00時54分55秒 | 障害者の自立
 障害者スポーツの祭典、第10回冬季パラリンピック・バンクーバー大会は21日(日本時間22日)、10日間の日程の幕を閉じた。親切なお国柄からか、水色のジャンパーを着たボランティアたちは、こちらが少しでも思案顔をしているとすぐに近づき、助け舟を出そうとする。言葉の壁もあり、常には問題が解決しなかったが、もてなしの精神は十分に感じ取れた。

 障害者スポーツと言えば、誰もが車いすに乗って行うスポーツを思い浮かべるだろう。だが、冬季大会で車いすに乗って行う競技は車いすカーリングしかない。アルペンスキーのチェアスキーなど、競技用具に身を委ねたアスリートたちは、誰よりも俊敏だ。ひごろ、バリアー(障害)に囲まれた生活を強いられているだけに、その爽快(そうかい)感は格別なものがあるのだろう。

 彼らが競技でバリアーから解き放たれたなら、次は私たちの番だ。日本選手団の旗手を務めたアイススレッジホッケーの遠藤隆行(東京)は「障害者スポーツを純粋に面白いと思ってもらえたらうれしい」と語った。健常者と障害者を分け隔てるバリアーが解消されれば、彼らのスポーツはまだまだ大きく発展する。<写真・長谷川直亮/文・芳賀竜也>

 ■日本のメダルは海外開催冬季大会では最多■

 今大会、日本が獲得したメダルは計11個(金3、銀3、銅5)。海外で開催された冬季大会では最も多いメダル数となった。日本が初めてメダルを取ったのは、88年インスブルック大会(オーストリア)。アルペンスキーで三野勉さんと池田恵美子さんがそれぞれ銅メダルを獲得した。今大会で日本のメダル累計は74個(金17、銀27、銅30)になった。

 日本が過去最多のメダルを獲得したのは98年長野大会で金12、銀16、銅13個。過去最多の71選手が参加したことや、現在は立位、座位、視覚障害に3分類される種目が障害の程度で細分化され、その階級ごとにメダルを授与したことなどにより、メダル数が著しく多くなった。この記録は、今後破られないかもしれない。

 日本では、北京大会から新たにパラリンピックのメダリストに対しても報奨金が授与されることになった。金100万円、銀70万円、銅50万円。企業などからの支援が十分に得られていない障害者スポーツ界には、朗報と言えるだろう。

毎日新聞 2010年3月25日 東京夕刊


全国障害者スポーツ大会:出場問題 知事、枠撤廃に慎重「選手育成ではない」 /福岡

2010年03月26日 00時52分02秒 | 障害者の自立
 全国障害者スポーツ大会の団体競技部門への出場を、県が地区予選の結果に関係なく「2チーム以内」に制限している問題で、麻生渡知事は24日、県議会特別委員会で「アスリートやプロを育てるつもりでやっていない。広く参加してもらう考え方を基に調整している」と述べ制限撤廃に慎重な考えを示した。

 県は今年10月の大会に向け出場枠制限の見直しを表明していたが、麻生知事の姿勢が影響する可能性があり、波紋を広げそうだ。

 この問題は高橋雅成議員(公明)が24日の県議会予算特別委員会で質問した。高橋議員は、同大会がパラリンピックなど国際大会への登竜門になっている実態を説明。選手ら出場チームから意見を聞いて、出場制限を見直すよう迫った。

 しかし、麻生知事は「障害者の方にできるだけスポーツに親しんでもらうという趣旨で大会は開かれている」と従来の考えに変わりがないことを強調。その上で「競技団体はアスリートになりたい方が多いが、障害者団体などの意見を聞くと、今のように多くの方が参加出来る精神でやってほしいという意見が圧倒的に多い」とも述べた。

 麻生知事は昨年11月、「納得できる新ルールを検討する」と選考方法見直しを明言。今月9日の県議会一般質問でも「各障害者団体や九州各県と協議してできるだけ早い時期に策定したい」と答弁していた。

毎日新聞 

高齢者などの専用駐車ゾーン 病院周辺など県内10カ所

2010年03月26日 00時50分13秒 | 障害者の自立
 県公安委員会は4月19日、県内10カ所の病院や市役所などの周辺道路に、高齢者や障害者、妊婦が車を止められる「ほっと・愛ゾーン」(仮称)を計41台分設置する。同日、全国で一斉に始まる「高齢運転者等専用駐車区間制度」に沿った取り組み。県警は「運用状況を見て、利用者や地元からの要望があれば拡大も検討する」としている。

 同制度は、駐車場が込み合う施設を利用する高齢者らの利便性を向上する狙い。対象区間の道路左側を駐車禁止にし、専用の標章を受けた人が運転する車に限って規制を解除する。

 標章を受けられるのは、道交法が定める高齢者(70歳以上)マーク(もみじマーク)や身体障害者・聴覚障害者マークの対象者のほか、妊娠中や出産後8週間以内の人。4月19日以降、最寄りの警察署窓口で申請する。

 標章はダッシュボード上など車外から見えやすい所に置き、県外の専用区間でも利用できる。標章を持たない人が駐車すると、通常より高い反則金や放置違反金が科されることがあるという。

 県警交通規制課によると、ほっと・愛ゾーンには標識を立て、路面をカラー塗装することも検討する。長野市の長野赤十字病院近くには5台分設ける予定。病院利用者の70代男性は「病院の駐車場が足りずに困ることがある。専用区間ができればありがたい」と話していた。

信濃毎日新聞

バリアフリー 28メートル道 三軒茶屋駅前 北口・南口を横断

2010年03月26日 00時46分57秒 | 障害者の自立
 交通量が多く、高齢者や障害者の危険度が高い東京都世田谷区の三軒茶屋交差点で、障害者らの意見を取り入れたバリアフリー工事が今月上旬に完成した。東急田園都市線の北口と南口を結ぶ二十八メートルの横断歩道を設置、横断歩道にも点字ブロックを敷いて目の不自由な人が安心して渡れる「エスコートゾーン」を設けた。歩道上の点字ブロックも整備され、国道246号に架かる太子堂歩道橋には高齢者に優しい波形の手すりができた。 

 事業には、障害者や高齢者が二〇〇五年から、国と都、区、東急電鉄などとともに参画。有識者や行政の担当者も障害者と一緒にアイマスクや車いすを使用し、障害者の立場で利用しやすい駅前環境を模索してきた。

 三軒茶屋駅前は246号、世田谷通り、茶沢通りが交差するため交通量が多い。これまで、駅の北口と南口を結ぶのは地下通路か三本の道路をそれぞれまたぐ横断歩道しかなく、遠回りして複数の横断歩道を渡るのは、高齢者や視覚障害者にはかなり負担だった。また、点字ブロックが並列に並んだり、つぶれたりしており、視覚障害者が誤って道路にはみ出してしまう危険もあった。

 現在は警察官が信号に合わせて警笛で合図を送っているが、四月以降、音響式信号も設置の予定。事業に参画した視覚障害の大竹博さん(46)=同区梅丘=は「以前より楽に渡れるようになった。今後も警察官などが見守ってくれたら安心感が高まる」と話す。

 しかし、一日約十二万人が利用する三軒茶屋駅周辺は店舗も多く、放置自転車や路上にはみ出した看板がまだまだ目立つ。

 大竹さんは「今度は行き交う人々が思いやりや譲り合う気持ちを持てる心のバリアフリーを目指したい。障害者だけでなく子供から高齢者まで安心して歩ける街になってほしい」としている。

東京新聞