、「ハイブリッド車の接近を音を出して知らせようとするシステムには、騒音問題という厄介な副作用がある」と指摘したところ、思いもかけず多数の読者からコメントをいただいた。数が増えすぎると整理しきれなくなるので、5日間で受付を終了させてもらい、すべてのコメントにじっくり目を通した。今回は、「静かすぎるハイブリッド車にまつわる難問」に取り組んだ、170人の読者が提案する「根本的」な解決策を紹介したい。
寄せられたコメントには、ハイブリッド車による交通事故を防ぐための具体的な提案もあった。件数の多い順に示すと以下になる。
1位「車の接近を電波で感知する装置を視覚障害者に配布する」58件
2位「疑似エンジン音で車の接近を知らせる」47件
3位「ソフトなクラクションで車の接近を知らせる」20件
4位「運転者のマナー向上に期待する」19件
5位「その他」26件
「車の接近を電波で感知する装置」が1位になったのは、「疑似エンジン音」や「ソフトなクラクション」などによって発生する音が、新たな騒音になるのを避けたいと考えている人が多い結果であろう。
ただし、「車の接近を電波で感知する装置」を開発し、その装置を「視覚障害者に配布する」ためにはかなりの時間と費用が必要になるので、今すぐには間に合わない。したがって、当面の対策としては、2位「疑似エンジン音」または4位「運転者のマナー向上」などが有力になってくる。
すなわち、寄せられた提案の優劣を、単純に件数だけで判断することはできない。言い換えれば、「静かすぎるハイブリッド車にまつわる難問」を解くためには、基本的な姿勢、短期的・中期的な課題、最終的な到達点という、3つの段階に分けて考えなければならないことになる。
基本的な姿勢としては、次の2件のコメントを手がかりにしたい。
「障害者はそれなりの節度を持って対応をお願いしています。ところがそれを取り巻く団体が圧力を掛けて、余分な公害をもたらしてしまう例が多く見受けられます。
障害者は楽をしたいのではありません。自立したいのです。迷惑をかけない程度に社会に出たいのです。電気自動車の音もそうですが、最近の自転車は静かで突然ベルを(歩道で)鳴らされ追突されることも増えています。ほんの少し教えていただければ良いのです。クラクションも大きく鳴らさず、近づく前に小さく鳴らしてもらえれば立ち止まれます。
ほんの少しの思いやりをお願いします。(2009年07月25日 10:29)」「7年ほど、2代目プリウスに乗っています。住宅街や混んだ繁華街では、ゆっくり走ることが多く、ほとんどモーター走行になります。ゆっくり慎重に進みますが、前を歩いていた人がびっくりすることがあり、申し訳なく思います。
電動エアコンの3代目では使えない方法ですが、私は、エアコンONでエンジンを動かし気づいて貰うようにしています。猫も、エンジン音がしないと、こっちを見ながら、不思議そうな顔でぎりぎりまで動きません。音を出すなら、人も猫も慣れている、エンジン音が素直な気がします。
線引きが非常に微妙な問題なので、いろいろな方法を試すと同時に、新しい技術開発(例えば、視覚障害者にモーター走行車の接近を知らせるセンサーを所持してもらったり、車に人感センサーや状況判断用センサーを付けたり)をして、知財を押えて、幾つかのソリューションを国際的にそれぞれのお国柄に合わせて展開していくのがよいと思います。(くまさん)(2009年07月24日 16:29)」
寄せられたコメントには、ハイブリッド車による交通事故を防ぐための具体的な提案もあった。件数の多い順に示すと以下になる。
1位「車の接近を電波で感知する装置を視覚障害者に配布する」58件
2位「疑似エンジン音で車の接近を知らせる」47件
3位「ソフトなクラクションで車の接近を知らせる」20件
4位「運転者のマナー向上に期待する」19件
5位「その他」26件
「車の接近を電波で感知する装置」が1位になったのは、「疑似エンジン音」や「ソフトなクラクション」などによって発生する音が、新たな騒音になるのを避けたいと考えている人が多い結果であろう。
ただし、「車の接近を電波で感知する装置」を開発し、その装置を「視覚障害者に配布する」ためにはかなりの時間と費用が必要になるので、今すぐには間に合わない。したがって、当面の対策としては、2位「疑似エンジン音」または4位「運転者のマナー向上」などが有力になってくる。
すなわち、寄せられた提案の優劣を、単純に件数だけで判断することはできない。言い換えれば、「静かすぎるハイブリッド車にまつわる難問」を解くためには、基本的な姿勢、短期的・中期的な課題、最終的な到達点という、3つの段階に分けて考えなければならないことになる。
基本的な姿勢としては、次の2件のコメントを手がかりにしたい。
「障害者はそれなりの節度を持って対応をお願いしています。ところがそれを取り巻く団体が圧力を掛けて、余分な公害をもたらしてしまう例が多く見受けられます。
障害者は楽をしたいのではありません。自立したいのです。迷惑をかけない程度に社会に出たいのです。電気自動車の音もそうですが、最近の自転車は静かで突然ベルを(歩道で)鳴らされ追突されることも増えています。ほんの少し教えていただければ良いのです。クラクションも大きく鳴らさず、近づく前に小さく鳴らしてもらえれば立ち止まれます。
ほんの少しの思いやりをお願いします。(2009年07月25日 10:29)」「7年ほど、2代目プリウスに乗っています。住宅街や混んだ繁華街では、ゆっくり走ることが多く、ほとんどモーター走行になります。ゆっくり慎重に進みますが、前を歩いていた人がびっくりすることがあり、申し訳なく思います。
電動エアコンの3代目では使えない方法ですが、私は、エアコンONでエンジンを動かし気づいて貰うようにしています。猫も、エンジン音がしないと、こっちを見ながら、不思議そうな顔でぎりぎりまで動きません。音を出すなら、人も猫も慣れている、エンジン音が素直な気がします。
線引きが非常に微妙な問題なので、いろいろな方法を試すと同時に、新しい技術開発(例えば、視覚障害者にモーター走行車の接近を知らせるセンサーを所持してもらったり、車に人感センサーや状況判断用センサーを付けたり)をして、知財を押えて、幾つかのソリューションを国際的にそれぞれのお国柄に合わせて展開していくのがよいと思います。(くまさん)(2009年07月24日 16:29)」