◎読み方のむずかしい切手用語(朝日新聞「バンビブック」より)
かつて朝日新聞社から、「バンビブック」という子ども向けのシリーズが発売されていた(朝日新聞ジュニア版別冊)。
今、手元に、『切手あつめなんでも号 一九五八年版』(一九五七)というのがある。同シリーズ第一二号である。本日は、そこにあった「読み方のむずかしい切手用語」という記事を紹介してみたい。
ちなみに、同号の「あとがき」によると、前年に『切手あつめなんでも号(1)』(同シリーズ第五号)を出したところ、「たちまち品切れ」となったとある。すでにこのころには、「切手ブーム」が生じていたのであろう。
読み方のむずかしい切手用語
藍桜=あいざくら
悪消=あくけし
似而非切手=えせきって
円壔版=えんとうばん
灰白紙=かいはくし
加刷=かさつ
霞罫=かすみけい
活印=かついん
加捺=かなつ
官白=かんばく
局式凹版=きょくしきおうはん
毛紙=げがみ
暫作=ざんさく
試刷=しずり
縞紙=しまがみ
上消=じょうけし
初日カバー=しょにちカバー
白耳=しろみみ
透=すかし
墨点=すみてん
狭透=せますかし
全型=ぜんがた
穿孔切手=せんこうきって
双柱=そうちゅう
粗紙=そし
田型=たがた
駄物=だもの
貼用=ちょうよう
青島軍事=ちんたおぐんじ
強消=つよけし
添刷=てんさつ
電胎版=でんたいばん
畷目打=なわてめうち
日付印=にっぷいん
白紙=はくし
版下=はんした
半截切手=はんせつきって
平台=ひらだい
復原=ふくげん
房=ふさ
紅桜=べにざくら
拇太消=ぼたけし
無地紙=むじがみ
無双罫=むそうけい
銘版=めいはん
村送=むらおくり
目打=めうち
雪支=ゆきづかえ
弱消=よわけし
粋線=わくせん
切手収集家、ないし郵便業界という、ごく狭い世界のみで通用する特殊な用語(隠語)であるから、「読み」が特殊になるのはやむをえないだろう。いくつかの用語については、次回、その意味を説明したい。
なお、円壔版の「壔」は、原文では、土偏に寿になっていた。
本日の名言 2012・8・3
◎郵便切手はもともと、郵便料金前納のしるしとして出来たものです
吉田利一氏の「切手の種類」という文章に出てくる言葉。『切手あつめなんでも号 1958年版』(1957)より。
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