礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

言語学者の名前で読み誤りやすいもの

2017-10-07 04:00:34 | コラムと名言

◎言語学者の名前で読み誤りやすいもの

 昨日、山田房一編『言語関係刊行書目』(山田房一、一九四二、非売品)という本について触れた。今日、この本が、どういう評価を受けているかは知らないが、なかなかの労作だと思う。なお、編者の山田房一〈フサカズ〉は、同書「はしがき」において、「編者は元々この道の学究ではない」と断っている。
 この本の特長のひとつは、巻末の「著者名別分類索引」において、著者、研究機関について、その読みを「標準式ローマ字綴」によって表記していることである。
 本日は、その「著者名別分類索引」の凡例(註)、および、索引の前に置かれている「読み誤り易い著者名」を紹介してみよう。

  標準式ローマ字綴による
  著 者 名 別 分 類 索 引

 註
b, m, pの前の「ン」はmを用ひた
長音符記号は「∧」を用ひた
kwa, gwa,は便宜ka, ga,とした

 読 み 誤 り 易 い 著 者 名

棈松源一            Abematsu-Gen'ichi
長 連恒      Chō-Tsuretsune
芳賀矢一    Haga-Yaichi
広幸亮三    Hirokō-Ryōzō
泉井久之助         Izui-Hisanosuke
神保 格          Jimbō-Kaku
垣内松三            Kaito-Matsuzō
城戸幡太郎    Kido-Mantarō
金原省吾            Kimbara-Seigo
金田一京助         Kindaichi-Kyōsuke
鴻巣盛広    Kōnosu-Morihiro
畔柳都太郎   Kuroyanagi-Kunitarō
中目 覚      Nakanome-Akira
魚返善雄    Ogaeri-Yoshio
小坂狷二    Ossaka-Kenji
小柳司気太   Oyanagi-Shigeta
新村 出      Shimmura-Izuru
楳垣 實      Umegaki-Minoru

 山田房一が挙げたのは、以上の十八人である(芳賀矢一の読みは、それほど難しくないと感じた)。
 長音は、ā,ē,ī,ō,ūで示しておいた。「著者名別分類索引」は、このあと、アルファベット順に、著者名(アルファベット表記+漢字表記)と、その著書・論文が紹介されている。【この話、続く】

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