花*花・Flora

野の花・山の花・外来植物・果実や種子などなど、観察したことを気ままに綴るBlogです。 

ノアザミ

2007年05月19日 | 野の花

ノアザミの紅紫色は蝶が好む色なのでしょうか。 モンキアゲハが盛んに花に来ています。 写ってはいませんがカラスアゲハやアオスジアゲハも、花を訪れていました。

しばらく見ていると、アサギマダラもふわふわと飛んできました。 今年初見です、これから北上してゆく途中でしょうか・・。

ノアザミの花は雄しべの筒を刺激してやると、白い花粉がモコモコと出て来るのが観察できます。 (少し花粉がでていますが、この花に触ってみます)

指で蝶のかわりに 雄しべの部分を刺激してみますと・・・。

あっというまに、白い花粉がモコモコと出てきました。 

蝶たちが花を訪れたとき雄しべにふれますので、その刺激で白い花粉が出てきて、体について運ぶことになるんですね。 


ウシオハナツメクサ

2007年05月18日 | 外来植物

帰化植物の中には、かわいい花を咲かせるものがあります。 このウシオハナツメクサは海岸付近や河口近くに生えています。 小さな花は、花弁が下半分は白色で、上半分がグラデーションのピンク色になっていて、とても綺麗です。

種子は褐色で平たい形をしていますが、なかに膜質の広い翼のある種子が混ざっています。


ラン科の花 花粉塊

2007年05月16日 | 山の花

平尾台にシランの花が咲き始めました。 新緑の草原にたくさんのシランが咲き誇っている中を、のんびりと散策するのはとても気持ちが良いです。 

ラン科の花粉は花粉塊になっていて、すごい接着力で昆虫にくっつきます。 小さな木の枝を昆虫に見立てて、シランの花の中に入れてみました。 みごとに一発で花粉塊が木の枝にくっつきました。

*さらに詳しくは 「ラン科の花 花粉塊」をアップしましたので、どうぞご覧下さい。


キンラン

2007年05月15日 | 山の花

輝く黄色の花を 林の木陰で見つけたときには、あたりがパッと明るくなるような感じがします。 黄色い花は少しひかえめに花を開き、そこがまたいいですね。

花粉塊は白くて、2個の長楕円形で2裂しています。 柄が無いタイプで、粉粒質です。


カラスノエンドウ

2007年05月14日 | 果実

いよいよ果実がカラス色になってきました。 カラスノエンドウの名は、この真っ黒な果実の色に由来しているそうです。

真っ黒の豆果のサヤは、音を立てて一瞬にして弾けます。 果実のサヤをひねりながらはじけて、種子をかなり遠くまで飛ばします。 

種子は丸くて、うずらの卵のような まだらの模様がついています。


ヒルザキツキミソウ

2007年05月12日 | 外来植物

あちこちの空き地などに帰化していて、大きなピンク色の花が風に揺られています。 近づくといい香りがします。 

北アメリカ原産の帰化植物で、月見草に似て昼間にも花を咲かせるのでこの名がつけられました。

花粉はネックレスのようです。 とても細い糸でつながっていて、昆虫がちょっとふれただけで、たくさんの花粉がうまくからみつくようにできています。


カノコソウ 訪問昆虫

2007年05月11日 | 山の花

「カノコソウって、意外にも珍しい植物なのかも・・・」  先日カノコソウをアップしたところ、「カノコソウはあまり見たことがない」というコメントが多くありました。 こちらではカノコソウはたくさん咲いていますので、日本中に普通に見られるとばかり思っていました。 調べてみるといくつかの県で、絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されている植物ということがわかり、かなり驚きました。 

そこで、『カノコソウと訪問昆虫』ということで もう一度アップしてみることにしました。

カノコソウとアオスジアゲハ

花に訪れた アブの仲間

カノコソウを訪れた アサギマダラ


シャガ

2007年05月10日 | 山の花

山陰の湿ったところを好むようです。 古い時代に中国から渡来したともいわれていますが、学名は Iris japonica で「日本の虹」と命名されています。

昆虫になった視点から花を撮してみました。 う~ん!! ほんとうに虹に迎えられているようなすばらしい色合いで、引き込まれそうですね。

シャガやアヤメの仲間は、雌しべがまるで花弁のような作りになっています。 ちょっと失礼して、花被片を取りのぞいてめしべだけにしてみました。 

緑色でふくらんでいる部分は子房です。 そこから1本の花柱が伸びています、花柱は上部で大きくなり3つに分かれ、さらに細かく切れ込んでいるのがわかります。

とても芸術的な作りになっていますが、3倍体植物なので果実はできないんですよ。


カノコソウ 種子

2007年05月09日 | 山の花

カノコソウは今花盛りですが、まもなく種子ができます。 ハルオミナエシの別名があるように花のつくりはオミナエシにそっくりですが、種子はまるで違っています。
冠毛のかたちはとても珍しい形をしていて、まるで深海をふわふわ泳ぐクラゲを連想します。

こちらは、ツルカノコソウの種子です。 やはりカノコソウの種子にとてもよく似ています。 この種子の形と面白い形の冠毛がカノコソウ属の特徴です。


ツルカノコソウ

2007年05月08日 | 山の花

カノコソウに比べかなり小さな白い花を咲かせます。 生育場所もカノコソウは日当たりの良い場所に生えていますが、このツルカノコソウは 山地の木陰の湿ったところに生えています。 

花の時期後半から、細長い走出枝をのばし 先端に新苗をつくって増えていくので、ツルカノコソウと名付けられています。