Yoshikoの『リビング』へようこそ

16年間脳梗塞後遺症の夫と101日間世界一周クルーズをした。その記録を「リビングを船に乗せて」として著す。

金田一氏講演

2011-03-07 | お出かけ
実は一昨日、秋葉原に行った・・・と書いたのは秋葉原の一番大きいビル、
UDXの4階のギャラリーで三菱UFJモルガン・スタンレー証券秋葉原支店主催のセミナーに参加するためであった。

講師は言語学者、杏林大学外国語学部教授の金田一秀穂氏による講演でテーマは
「このごろの日本語 ~心地よい言葉の遊び方~と言うものだった。

金田一氏は有名な金田一京助氏の孫に当たる方である。
金田一京助氏は言語学者、民俗学者であり、父親の金田一春彦氏も言語学者、国語学者である。
長男の真澄氏はロシア語学者で慶応大学教授、秀穂氏は二男という。

よくテレビでお顔を拝見するがその通りの方でおっとり、のんびり、気負わない方である。

レジュメが配られたがそんなことにはあまり触れず、おしゃべりが続いていたらいつの間にか
一時間半が過ぎていた。その正確さには驚いた。

銀行主催の講演だから株や投資の話が聴けるのかと、毎日が日曜日の老老男女が集まった。
お金の話しは一つもなく、ノート片手に気負ってメモをしようとしていた隣のおじさまは最後は
手放しで笑っていた。
100人近くの人が集まったが魔法にかけられたようにみなおっとりとして帰途についた感じである。

きっといつも家では電算機片手にお金の計算をしているお金持ちたちなんだろうなと思ったが・・。

人と人との気持ちをつなぐ、たいせつな言葉。無駄話が実は大切なコミュニケーションなのだと
面白おかしく話される。何気ない言葉が大切なのだ。
日本人は知っている人とはよくしゃべるが、しらないひとには声をかけられない。

とりとめもないおしゃべりのような?講演から私なりにまとめをして
「人間として生きている中で必要なこと。」
「人との交わりに大切なこと」
日本人の性(さが)、人みしり、恥ずかしがり、国民性を克服して日常的なものの中に
大切なものを見つけたい。それは優しい人間になることだ。その根底にはファテイックと
呼ばれる交話・・・無駄なおしゃべり・・があるのだと思った。

丁度質問のマイクがそばまできていたので勇気を出して思い切って質問をしようと思っていたら
男性三人の質問で「お時間です」と終わってしまった。それがちょっと残念だった。