今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

森林の日(もりの日)

2008-05-20 | 記念日
日本記念日協会のを見ると今日(5月20日)の記念日として「森林の日(もりの日)」があった。
注釈によると、"岐阜県美並村等村名に「美」の字がつく村10村で結成した「美し村(うましさと)連邦」が制定。5月は「森林」の中に「木」が5つ入っていることから、20日は「森林」の総画数が20画であることから。"・・・とか。
かって、竹下登内閣が行った政策のひとつに「ふるさと創生事業」があり、1988(昭和63)年から1989(平成元)年にかけて、全国の市区町村に対し1億円を交付したことがある。正式名称は「自ら考え自ら行う地域づくり事業」・・・であった。同事業のための地方交付税について、その使い道については、地方交付税法第3条により、条件をつけるのは禁止されているのに「ふるさと創生」のために交付するのは問題なのではなどといった問題が指摘されもしたが、受け取った各自治体は、地域の活性化などを目的に観光整備などへ積極的に投資し、経済の活性化を促進したところも多い。
そんな、1989(平成元)年、村名の頭に「美」が付く全国10村(・岐阜県美並村 他、・茨城県美和村、美浦村 ・長野県美麻村 三重県美里村、美杉村 ・和歌山県美山村 ・岡山県美甘村 ・徳島県美郷村 ・愛媛県美川村)が「全国美しい村サミット」を開いて交流を深め、1999(平成11)年に連邦を発足。 10村は毎年、持ち回りで会議を開き、豊かな自然の保護や過疎、高齢化対策をテーマに活動。森林交付税(仮称)の創設を国に要望したりなどしてきたが、2003(平成15)年10月3日茨城県美和村で最後の会議を開き解散した。それは、美浦村以外のすべての美しい村は平成の大合併に飲み込まれた形で消滅してしまったからだ。連邦発足当時の「全国美しい村友好姉妹村提携盟約書」 や10村がどんな村でその後、どうなったかなど以下に記されている。
全国美しい村友好姉妹村提携盟約書
http://blogs.yahoo.co.jp/umino_takashi/37699132.html
goo国語辞書によれば、”森林は、多数の高木が広い範囲にわたって、枝と枝が接するように密生している所をいい、「もり」ともいう。「もり」は、「森」とも「杜」とも書くが、特に、神社をかこむくこんもりと生い茂っった木立をなどをいい。森林法上は、集団的に生育している、樹木や竹等とその生育に供されている土地を包括していう。”又、”林は樹木がたくさん群がって生えている所。樹木の群落。「森」にくらべて、木々の密集の度合が小さく、小規模の群落をさすことが多い。”・・・とある。そして、農林水産省は、”人工的なものを林、自然にできたものを森と定めている”ようだ。
いろいろと区別をしているが、これらを総合した上で、林と森の違いを言い換えれば、「林」は、人工的に同じ種類の木が沢山生えている所。「森」は色んな種類の木が自然に沢山密集して生えている所と考えて良いのだろう。
これらの自然林「森」は、放っておいてもそう問題は無いが、日本の森林の3分の2は人工林だとも言われており、このような人工林は人が手入れをしないと荒廃してしまう。
1997(昭和52)年12月京都市で開かれた地球温暖化防止京都会議(第3回気候変動枠組条約締約国会議、COP3)での議決した議定書京都議定書)では、2012年までに日本の二酸化炭素(CO2)の排出量を1990(平成 2)年の水準より6%削減することを約束している。そのうち3.9%を日本国内の森林による二酸化炭素の吸収量で達成しようとしている。しかし、日本では手入れが行き届かない森林の荒廃が進んでいるため、今のままでは、京都議定書の二酸化炭素削減目標達成が危ぶまれている。そのため、林野庁においては、2005(平成17)年度から国民運動として「木づかい運動」の取組みを開始し、国産材の積極的な利用を通じて山村を活性化し、二酸化炭素をたっぷり吸収する元気な森林づくりを進めようとしていることは以前に10月8日木の日でも書いた。
「国破れて山河あり」・・・という言葉がある。
これは、中国盛唐の詩人杜甫 の代表的な五言律詩『春望』の最初の一句である。「国破山河在 / 城春草木深 / 感時花濺涙 / 恨別鳥驚心 …」と続く。
これは安史の乱により、世の中が崩壊していくのをまざまざと体験した頃の杜甫の悲しみに満ちた詩であり、「国破れて山河あり」は、「長安の都(国)は戦乱のために破壊されてしまったが、自然の山や川は昔のまゝ残っている」・・・といった意味であるが、今の時代は、「国破れて山河あり」ではなく「国栄えて山河なし」・・・の状況といえるのではないか。
林業が盛んな時代には、お金を儲けるという経済行為によって人工林の杉や桧を副次的に維持すること出来たが、工業技術も進化し、昔のような木材一辺倒ではなく建築用材も多様化した上に、木材そのものも外国から安い外材が入ってくるようになり、林業は経済的に成り立たなくなった。
世界の森林面積は、地球環境の健康状態を見る主要なバロメーターであるといわれているが、地球温暖化等の環境問題も発生し、日本だけではなく世界中の森林が荒廃している。
「森林の日」を制定した「美し村連邦」の「全国森林環境・水源税(仮称)の創設に向けて」の趣意書には、”今日、国・地方ともに危機的な財政状況から、公共事業や地方交付税の削減などが行われてきている。森林、山村地域の市町村に残された税財源は、「森林の持つ公益的機能に対する新税の創設」しか想定できない。森林の有する公益的機能に着目し、水(飲料水、工業用水及び水力発電)や二酸化炭素排出源(化石燃料等)等を課税客体とし、全国民が負担をする国税(間接税)による新たな財源を創設し、森林、山村地域の維持発展を担う市町村の財政に寄与するための制度を実現していかなければならない。”・・・として、「全国森林環境・水源税」(仮称)を提唱している。
この提案は、いまだ、実現されていないようだが、豊かな森は我々の命をつなぐ水のためにも必要であることは間違いない。
5月からの、ガソリン税の暫定税率復活後、暫定税率を廃止するか一般財源化するかなどについて、与野党が対立しているが、これについて、石原慎太郎東京都知事が、5月2日の定例会見で、道路特定財源の一般財源化について「軽油と同じように引取税にして地方の税源とし、使い方は地方の裁量に任せた方がいいのではないか」と述べ、道路特定財源を地方に税源移譲すべきだとの考えを示している。私もそのような意見には基本的には賛成であるが、「道路の為に集めた税金を、別なものに使うのであれば、暫定税率を廃止すべき」との主張も正論であり、また、ガソリンなどのエネルギーの使用が、環境問題を悪化させる要因になっていることもあり、一般財源化して、日本の国の環境問題を解決するための財源に使用することも1つの方法ではないかとも思う。本来もっと早くから長期的な視野にたって対応していなければならないものを、政治の無策から放置されていたために、国としてのエネルギー確保の問題や食料自給問題、環境保全問題、ほか少子高齢化による年金や保険問題などがここに来て一気に噴出してきた感じである。長期政権のなか胡坐をかき、その場限りの場当たり的な政策、税金の無駄遣いをしてきた政権政党自民党や公明党の責任は大きいが、野党も責任を逃れられる問題ではない。税金を好き勝手に使っている行政の改革も含めて、税制そのものを基本的に考え直さなくてはいけないだろう。しかし、最近は、強者と弱者がはっきりとしてきた。あくまで、弱者をいじめるような税制度は導入しないようにしてもらいたいものだ。
森林の生き物、森林の環境、森林資源の利用、森林の管理と経営、地球環境などのことについては、以下を見られると良い。
森林総合研究所 Q&A
http://www.ffpri.affrc.go.jp/QandA/
(画像は、森林。フリー百科事典Wikipediaより)
森林 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A3%AE%E6%9E%97
22世紀の森づくり・神代
http://www.fagus.jp/~jindai22/
美並村 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%8E%E4%B8%A6%E6%9D%91
ふるさと創生事業 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B5%E3%82%8B%E3%81%95%E3%81%A8%E5%89%B5%E7%94%9F%E4%BA%8B%E6%A5%AD
合併でユニーク連邦解散
http://www.47news.jp/CN/200310/CN2003100301000041.html
森林と木と人の情報総合サイト
http://www.zenmori.org/index.shtml
J-FICに本林業調査会・林業公社
http://www.j-fic.com/workbench/glossary/index.php/%E6%9E%97%E6%A5%AD%E5%85%AC%E7%A4%BE
私立PDD図書館
http://209.85.175.104/search?q=cache:k-aPDV9QuVAJ:www.cnet-ta.ne.jp/p/pddlib/japanese/uha.htm+%E7%BE%8E%E3%81%97%E3%81%84%E6%9D%91%E3%82%B5%E3%83%9F%E3%83%83%E3%83%88+1989%E5%B9%B4&hl=ja&ct=clnk&cd=3&gl=jp
日本記念日協会・今日の記念日・5月20日
http://www.kinenbi.gr.jp/
独立行政法人 森林総合研究所
http://www.ffpri.affrc.go.jp/index-j.html
森林整備法人の1兆2115億円の借金!!何故ここまで放置されたのか
http://blog.goo.ne.jp/kzuo007/e/d0e0bcc3a85e708a6442cf28d1bfa46a
杜甫 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%9C%E7%94%AB
農林水産省/ホームページ
http://www.maff.go.jp/
林野庁/ホーム
http://www.rinya.maff.go.jp/
※森林法
http://www.houko.com/00/01/S26/249.HTM
古くて新しいガソリン税等石油の税金の話
http://www.kakimi.co.jp/2k6060.htm
道路特定財源制度 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%93%E8%B7%AF%E7%89%B9%E5%AE%9A%E8%B2%A1%E6%BA%90