第20回山本周五郎賞、第4回本屋大賞第2位に輝いた森見登美彦の小説をアニメ映画化。京都の移りゆく四季を背景に、パッとしない大学生と
彼が片思いする後輩の恋の行方を、個性的な仲間たちが起こす珍事件と共に描いて行く。クラブの後輩である“黒髪の乙女”に恋心を抱く
“先輩”は、「なるべく彼女の目に留まる」略してナカメ作戦を実行する。春の先斗町に夏の古本市、秋の学園祭と彼女の姿を追い求めるが・・
季節はどんどん過ぎていくのに外堀を埋めるばかりで進展させられない。さらに彼は、仲間たちによる珍事件に巻き込まれる。。。。
全編にわたってまるで酔っ払いの一夜の夢のような摩訶不思議ワールドが展開されている。四畳半を観た人ならば「おっ」となる懐かしい
キャラクターやキーワードがそこかしこに現れるのも観ていて楽しいが、なんと言っても黒髪の乙女の前向きで明るい人生観に酔いしれそう
になった。なるほど先輩が惚れるのもわかるような気がする。
物語は「演劇的な」御都合主義により、強引に進み、二人はどうなってしまうのだろう?と思っている間に映画はラストシーンを迎えた・・・
しかし・・・これって一夜の出来事?では無く一年間の出来事を一夜のようにあっという間に描いているのではないでしょうか?
詰め込みすぎと捉えるか、スピード感があると捉えるかどうなんでしょうかね。
個人的に画は好きなのですが、この独特の世界観は観る人の好き嫌いは大きく分かれそうな映画でした ☆☆☆