よし坊のあっちこっち

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オレオレ詐欺じゃないけれど アメリカ編

2016年12月16日 | アメリカ通信
日本の「オレオレ詐欺」ではないけれど、アメリカでも色々な手口に遭遇して、うっかりするとやられてしまう。

アメリカに来たての頃、こんな話があった。ある日、会社に出勤すると、日本から来た若い社員が悩ましい顔をしていた。何かあったのか、と尋ねると、こんな手紙が来ました、とカバンから出して見せてくれた。「あなたに何千万円当たりました。すぐ手続きが必要ですから連絡ください」。若い社員は心当たりはないが、当たっていたらどうしよう、と三日三晩悩んだそうだ。今から20年も前のことである。へたにコンタクトすると、ごっそり私的情報をもっていかれ銀行口座やクレジットカードを荒らされてしまう。

次に出てきたのが、俗に言う「ナイジェリア・レター」だ。ここでは、大量資産を国外に移転したいが外からの助けが必要で、それに協力してくれたら謝礼が出る、というもの。Eメールの発達とともにこの手の詐欺が頻繁になった。

ここ数年出てきたのがヨーロッパ発の「遺産相続詐欺」である。銀行の幹部と称して”日本人の誰々が死亡し、莫大な財産をXX銀行に残した。遺産相続人を探したが見つからないので処理が出来ない。ついては貴方が同じ苗字なので遺産を相続することで協力してもらえないか。協力報酬として遺産総額の60%を貴方取り分、残りは銀行ということで如何か”と言う内容の手紙が来る。インターネットで調べてみると、銀行は実在するが、書いてある電話番号が通じない。手紙をよこした本人も記載がないから確認できない。これでScam(スカム)であることが分かる。

このヨーロッパ発のスカムも最近は少々手が込んできた。最近の企業ウェッブサイトは以前に比べ数段詳しい諸情報を載せており、幹部社員のプロファイルもそのひとつ。今回入手した手紙では、企業は実在し、手紙の主もサイトに載っている。だが、電話をされたら一発で嘘がバレるから、電話番号だけは誤魔化すしかないようだ。

もうひとつ感心したことがある。手紙は日本語で書かれており、文面には外国人が書いたようなたどたどしさは微塵もなく、言葉遣いといい、表現のニュアンスといい、まぎれもなく日本人が書いたようなタッチで、日本人が介在していると言ってもおかしくない。

今の世の中、便利になり過ぎて、一体どの程度個人情報が盗まれているのか、見当がつかない。怖いと言えば相当に怖いご時世である。



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