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よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

魔の金曜日

2008年07月16日 | ビジネス横丁こぼれ話
13日の金曜日、ではないが、アメリカ人にとっては「魔の金曜日」というのがある。

アメリカと日本の雇用形態は全く違うから、日本からマネジメント目的で派遣された日本人は大いに戸惑い、想像も出来ない問題にぶち当たり、もがきにもがくという寸法だ。日本は、基本的に終身就職だから、余程でなければクビになったり、自ら辞めることは無いが、アメリカでは、辞めたり辞めさせられたりは日常茶飯事のことで、慣れるまで時間がかかる。

人をクビにする時、アメリカでは大体金曜日に通告するのだ。これを知らないと一寸した騒動となる。

その日は木曜だった。5時となり、セールスのジェフが「また明日」と言って帰ろうとした。よし坊は彼の顔を見て彼と打ち合わせをする案件を思い出したので、「ジェフ、明日朝、ちょっと話があるのでミーティングしたいがいいか?」と聞いたのだ。一瞬彼はびっくりした表情をしたが、「OK]。何故その時ビックリしたのかは後で分かった。

翌朝、ジェフの担当の顧客動向を聞くために会議室に入った。彼が緊張した顔で入ってきたが、なんでそんなに緊張しているのかツユ知らずである。おもむろに「今日は君のセールス状況をお客別に聞きたい」と言った途端、彼の身体が一気にリラックスするのが直ぐ分かった。

ジェフは言った。「それを聞いて安心した。実は昨日は眠れなかった。何の落ち度があったのかアレコレ考えたが、思いつかず、何故俺がクビになるのか、ずーっと考えていた」。今度はこっちがびっくりした。「クビ?解雇? 何の話だ?」。

ジェフは又言った。「アメリカで何の前触れ無く金曜日に話があると告げられると大方クビの話だから、アメリカ人は魔の金曜日と呼んでいる」。

日本では思いもつかぬことである。ジェフにはその場で謝ると同時に、貴重なことを教えてくれたことを感謝した。


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