よし坊のあっちこっち

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今噛み締めたい、藤沢武夫の言葉

2011年06月23日 | ビジネス横丁こぼれ話
ホンダの創業者の一人、藤沢武夫が残した言葉がある。「肩書きは偉さのランキングではない。しかし、これを勘違いする者が出てくる。そういう意味では、社長というのは一番厄介な肩書きだ」。噛み締めないといけない言葉だ。

何故厄介かと言うと、社長と言う肩書きは、絶大な権力を伴うから、それを勘違いするトンデモナイ輩の手に渡ると、トンデモナイ事が起こる。

何しろ、人事権を持つから、回りが手が出しにくくなる。文句(正当な)も言わなくなる。婉曲に人事権をちらつかせられたら、誰だってへこんでしまう。誰かが鈴をつけて辞めさせる事が出来ればよいが、本人が辞める気が無ければどうしようもない。そこで、堪忍袋の緒が切れた取締役達が反旗の狼煙を上げ、解任動議を出し、解任することがある。かの有名な三越百貨店の岡田社長追放劇が、これにあたる。しかし、普通の常識と、いささかの恥の心を持ち合わせていれば、解任に至る以前に自ら辞任という事になり、矛が納まるものである。

日本を会社に見立てれば、社長が即ち内閣総理大臣である。この総理大臣がトンデモナイ輩のために、国全体が混乱の極に達しているのは、なんとも情けない。本人は辞める気さらさら無く、さりとて、取締役にあたる閣僚には、根性と言うか、憂国の心無く、御身可愛さで、閣僚役得を出来るだけ享受しようとしている風にも見える。一人くらい、閣僚の中から辞表を叩きつけるのが出てくれば、多少の希望を持とうと言うものだが、それも今の政権党では100%無理だろう。

トンデモナイ輩が権力を握った時に、それを引き摺り下ろす手段をどうするか。大きな問題だ。