論理的思考学べ 「PISA型学力」低下、巻き返し(産経新聞) - goo ニュース
まず、「PISA型学力」なるものの後付け価値観を無批判に受け入れている問題が深刻だろう。
子どもの実態が、昨今のタームで言えば「貧困」「格差」などを用いて想像されるものからかけ離れて、「学力」論議自体、「学力」が立場や変遷、政治的な思惑から逃れた純然たる論議を経ていない限り、あまりにも護摩くさいか嫌らしいものでしかないという認識をもたねばならないことは自明だ。
既に、このブログで多く述べてきたことや、苅屋の用いたターム「ポジティブリスト」を繰り返すまでもなく、現場は混乱と過剰と事務化による「薄学化」とにより、学力低下対応以前の状態にさせられている。
真の「ゆとり」が実現することもなく、(20年以上前の中教審以降といってよいだろう)ずっと汲々とした現場において考えるならば、この上こういった教科書を採用したところで、そんなものをスポイルする土壌こそあれ、こんなものを事務化してやろうなんて非情な判断はありえないだろう。
>同社では「現状指摘される理科授業の問題点はまず黒板の丸写しに終わること。もうひとつは実験はやるが、考察を経ずにやりっ放しで終わること。いずれも科学的な物の見方に結びつかない」と指摘。
これはなんという話だ。
まるで指導者たる教師、学校側の責任のような言い方だ。
これは実態とは合っていなし、こういった教科書を導入する言い訳にしかならない。
無法/非礼な教科書会社の一部社員ごときにこのような言われ方をしなければならない現場をつくっているのは文科省や教委側なのだけれども、それを巧みに乗り越えて「教師達の創造してきた授業を見よ!」といいたい。
この上位のていたらくの中で、PISA型も含め、高い学力を維持してきているのは優れた教師群であり、家庭、なによそこに応えているけなげな子どもなんだ。
(以下引用)
論理的思考学べ 「PISA型学力」低下、巻き返し
産経新聞2011年7月6日(水)08:00
論理的思考学べ 「PISA型学力」低下、巻き返し
(産経新聞)
■自由記述欄や演習問題…教科書に工夫
日本の児童生徒が国際的に弱いとされる、知識や経験を活用しながら自分の考えや思考内容を筋道立てて表現する「PISA型学力」。来春からの教科書では児童生徒の考察を表現させる欄を大幅に増やす趣向がこらされている。中には、実験に基づき科学的な物の見方をしっかり定着させるためあえて専用ノートを作成、理科教科書と一体で検定合格させた今までにない取り組みも出てきた。児童生徒の学力低下が嘆かれて約10年。「PISA型学力」の巻き返しに向けて随所に工夫を重ねた教科書はこの夏、全国の教育委員会で採択される。
「話しあってみよう」「考えてみよう」「自分のことばで伝えよう」「説明してみよう」
この春、教科書検定に合格した教科書は、これまでよりも大幅にボリュームアップした。指導要領が「学力向上」路線に転じたこともあり、発展学習などを大幅に取り込むなど内容面の充実が図られた。とりわけ目立つのが「PISA型学力」の向上に向け、理数系教科書で児童生徒の考察を促すコーナーが大幅に増えたことだ。
なかでも、啓林館は理科の教科書と専用ノートを一体にして検定合格させた。専用ノートには普段の授業の狙いや必要なスキルを身につけるポイント整理や基本のチェック、考察の自由記述欄や演習問題などを盛り込んでいる。教科書とセットで授業に使い、自学自習にも使える、今までに例のない教科書だ。
同社では「現状指摘される理科授業の問題点はまず黒板の丸写しに終わること。もうひとつは実験はやるが、考察を経ずにやりっ放しで終わること。いずれも科学的な物の見方に結びつかない」と指摘。「この教科書は教育現場に授業改革をうながすとともに、生徒にも科学的な考察作業を課しており、PISA型学力の向上という日本の課題解決に向けた私たちなりの提案だ」と胸を張る。
「PISA型学力」とは、学習した知識や経験を活用して筋道立てた考察ができるか、必要な情報を選びながら考え方を積極的に説明・表現する力。学校のカリキュラムを漏れなく習得する学力とは少し趣が異なり、OECD(経済協力開発機構)の国際学習到達度調査(PISA)で試される。
国際調査から日本の生徒は学習意欲が著しく低く、選択式問題はともかく自由回答や論述形式の設問に極端に弱いことなどが問題点として浮上。日本の教育関係者に大きな衝撃を与えたことから「PISAショック」と呼ばれる。ゆとり教育の誤りが決定的となり、学力向上に向けた指導要領の改定や教科書の充実などが進められている。
まず、「PISA型学力」なるものの後付け価値観を無批判に受け入れている問題が深刻だろう。
子どもの実態が、昨今のタームで言えば「貧困」「格差」などを用いて想像されるものからかけ離れて、「学力」論議自体、「学力」が立場や変遷、政治的な思惑から逃れた純然たる論議を経ていない限り、あまりにも護摩くさいか嫌らしいものでしかないという認識をもたねばならないことは自明だ。
既に、このブログで多く述べてきたことや、苅屋の用いたターム「ポジティブリスト」を繰り返すまでもなく、現場は混乱と過剰と事務化による「薄学化」とにより、学力低下対応以前の状態にさせられている。
真の「ゆとり」が実現することもなく、(20年以上前の中教審以降といってよいだろう)ずっと汲々とした現場において考えるならば、この上こういった教科書を採用したところで、そんなものをスポイルする土壌こそあれ、こんなものを事務化してやろうなんて非情な判断はありえないだろう。
>同社では「現状指摘される理科授業の問題点はまず黒板の丸写しに終わること。もうひとつは実験はやるが、考察を経ずにやりっ放しで終わること。いずれも科学的な物の見方に結びつかない」と指摘。
これはなんという話だ。
まるで指導者たる教師、学校側の責任のような言い方だ。
これは実態とは合っていなし、こういった教科書を導入する言い訳にしかならない。
無法/非礼な教科書会社の一部社員ごときにこのような言われ方をしなければならない現場をつくっているのは文科省や教委側なのだけれども、それを巧みに乗り越えて「教師達の創造してきた授業を見よ!」といいたい。
この上位のていたらくの中で、PISA型も含め、高い学力を維持してきているのは優れた教師群であり、家庭、なによそこに応えているけなげな子どもなんだ。
(以下引用)
論理的思考学べ 「PISA型学力」低下、巻き返し
産経新聞2011年7月6日(水)08:00
論理的思考学べ 「PISA型学力」低下、巻き返し
(産経新聞)
■自由記述欄や演習問題…教科書に工夫
日本の児童生徒が国際的に弱いとされる、知識や経験を活用しながら自分の考えや思考内容を筋道立てて表現する「PISA型学力」。来春からの教科書では児童生徒の考察を表現させる欄を大幅に増やす趣向がこらされている。中には、実験に基づき科学的な物の見方をしっかり定着させるためあえて専用ノートを作成、理科教科書と一体で検定合格させた今までにない取り組みも出てきた。児童生徒の学力低下が嘆かれて約10年。「PISA型学力」の巻き返しに向けて随所に工夫を重ねた教科書はこの夏、全国の教育委員会で採択される。
「話しあってみよう」「考えてみよう」「自分のことばで伝えよう」「説明してみよう」
この春、教科書検定に合格した教科書は、これまでよりも大幅にボリュームアップした。指導要領が「学力向上」路線に転じたこともあり、発展学習などを大幅に取り込むなど内容面の充実が図られた。とりわけ目立つのが「PISA型学力」の向上に向け、理数系教科書で児童生徒の考察を促すコーナーが大幅に増えたことだ。
なかでも、啓林館は理科の教科書と専用ノートを一体にして検定合格させた。専用ノートには普段の授業の狙いや必要なスキルを身につけるポイント整理や基本のチェック、考察の自由記述欄や演習問題などを盛り込んでいる。教科書とセットで授業に使い、自学自習にも使える、今までに例のない教科書だ。
同社では「現状指摘される理科授業の問題点はまず黒板の丸写しに終わること。もうひとつは実験はやるが、考察を経ずにやりっ放しで終わること。いずれも科学的な物の見方に結びつかない」と指摘。「この教科書は教育現場に授業改革をうながすとともに、生徒にも科学的な考察作業を課しており、PISA型学力の向上という日本の課題解決に向けた私たちなりの提案だ」と胸を張る。
「PISA型学力」とは、学習した知識や経験を活用して筋道立てた考察ができるか、必要な情報を選びながら考え方を積極的に説明・表現する力。学校のカリキュラムを漏れなく習得する学力とは少し趣が異なり、OECD(経済協力開発機構)の国際学習到達度調査(PISA)で試される。
国際調査から日本の生徒は学習意欲が著しく低く、選択式問題はともかく自由回答や論述形式の設問に極端に弱いことなどが問題点として浮上。日本の教育関係者に大きな衝撃を与えたことから「PISAショック」と呼ばれる。ゆとり教育の誤りが決定的となり、学力向上に向けた指導要領の改定や教科書の充実などが進められている。