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うつ病の心理療法ハッピーライフ方式の治し方 その2

2008年08月15日 | 心理療法ハッピーライフ
うつ病の心理療法ハッピーライフ方式の治し方 その2


2008年8月15日(金)
心理療法ハッピーライフ、矢野裕洋


前回の続きです。


うつ病の人に必要な考え方は、

1. 自分や回りを客観的に見るなどの洞察力。

2. 他人と自分の精神的な正しい関係構築。

3. 不安の処理の仕方。

まず、必要なのはこの3点です。
(この3点は大学入試に例えると、入学試験は英語と国語と日本史という感じですから更に細かく必要な勉強を取捨選択しなければいけません。)


前回はここまで書きました。

何度も使用しています、新入社員のA君B君の話を例に具体的に書くと、
A君とB君は一緒に新入社員として入社して一緒に仕事をして一緒に失敗をして一緒に部長に怒られているのです。
ここでの環境の差はA君B君にありません。
まず、最初の違いは洞察力の差です。
A君は主観でしか見ていないのです。
B君は部長の立場になって考えて自分を見たり、第三者から自分や部長を見てみたり、過去この状況に似ている経験と比べたり、多方向から、自分を客観的に見ています。

まず、一番目は、自分を客観的に見られるように努力しなければいけません。


次に、自分を客観的に見られるようになる事で、人と自分の間違った関係に気付いて来ます。
A君の主観での判断は、部長と自分の関係は、親と5才の子供、のような関係に捉えています。
しかし、客観的に自分や自分の回りを見る事ができて、初めて認知できる事なのですが、5才の子供の親はこの子の生きる権利さえも握っていますが、部長はA君の生きる権利を握ってなどいません。
あくまでも会社の上司という関係で部長にどんなに嫌われても会社を辞めさせられてもA君は大人ですから自分の力で生きて行けます。
5才の子供と立場は全く違います。
そして、部長はA君を辞めさせるのが仕事ではなくA君に一人前になってもらうのが仕事です。
客観的に自分や自分の回りが見え始めたら、今までの人と自分の精神的な関係を大きく勘違いしていた事に色々気付いて来ます。

二番目は、人と自分の正しい精神的な関係作りです。


三番目は、不安の処理の仕方です。

A君もそうですし、私の所に来られるクライエントさんもそうですが、不安を恐怖、だと勘違いしています。
不安はけっしてあなたを脅そうとしているのではなく「大丈夫ですか?」「備えていますか?」と聞いて来ているだけです。
A君のように「部長に怒られて大丈夫ですか?」と不安に聞かれて、怖い、と勘違いしていては、人生は辛くて苦しくてたまりません。
A君の不安は「部長に怒られて大丈夫ですか?」と聞いて来ているだけですから、自分自身や自分の回りを客観的に見る努力をして「大丈夫ですよ」と返事が出来れば怖くも何ともありません。
B君は不安を恐怖だとは思っていないのです。


最後に、
あくまでも、
自分の考え方を変えなければいけない、
自分の考え方を変えて自分が変わらなければいけない
という心構えが必要です。
治してもらおうという気持ちを持っていては、森田療法であろうが内観であろうが認知行動療法であろうが、あなたを楽にさせてはくれません。

次回はこのお話を書こうと思います。
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