後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「ドイツのウナギ料理の写真」

2024年07月15日 | 写真

鰻は美味しい魚なのでアジア諸国だけでなくイギリス、ベルギー、イタリア、オランダ、スウェーデン、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどではよく食べられています。
昔ドイツに居た頃は生き鰻を売っていました。買って蒲焼きにしました。
欧米人はウナギを燻製にして食べます。そして、ぶつ切りにしてスープにして食べます。蒲焼きは面倒なのでしません。

欧米人がよく食べるウナギの燻製とウナギ入りのスープの写真をお送り致します。写真はインターンネットからお借りしました。


「間もなく土用丑の日、ウナギも蒲焼きにまつわる話」

2024年07月15日 | 日記・エッセイ・コラム

今年の夏の土用の丑の日は2日あり、2024年7月24日(水)と8月5日(月)です。夏の土用の丑の日は立秋前に訪れ、毎年日付は変わります。

季節の変わり目で体調を崩しやすい時期に、うなぎなど栄養のある食べ物を食べて英気を養いましょう。うなぎ以外にも、「うどん」「梅干し」「瓜科の野菜」「牛肉」など「う」のつく食べ物を食べて、健康を願いながら土用の丑の日を過ごします。
土用丑の日にウナギを食べる習慣の発祥には江戸時代の平賀源内説や春木屋善兵衛説や蜀山人説があります。現在のように蒲焼にして食べる風習は江戸時代に広く普及したことには間違いありません。
しかし夏痩せを防ぐためにウナギを食べる風習は万葉集の出来た時代にもあったのです。

石麻呂(いしまろ)に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻(むなぎ)とり食(め)せ      大伴家持  万葉集巻16‐3853

痩(や)す痩すも 生けらばあらむを 将(はた)やはた 鰻(むなぎ)を漁(と)ると 河に流れな     大伴家持  万葉集巻16‐3854

それはさておき美味しそうなウナギの蒲焼の写真をご覧下さい。以前に諏訪湖の岸辺の鰻屋でたべたウナギの蒲焼の写真です。


写真を見ていたらいろいろ思い出しました。家内が蒲焼きが大好きで浜名湖まで泊りがけで食べに行きました。浜名湖はウナギの養殖が有名です。湖の近くの通りにウナギ専門の食堂がずらりと並んでいたのです。昼食、宿の夕食、翌日の昼食と三回食べた家内に驚きました。ついでに浜名湖の観光船に乗って楽しかったことを思い出しました。こんなことを書いていたら蒲焼きを食べたくなりました。今日は駅前のウナギ専門店へ買いに行きます。

さてウナギと言えば私は仙台で生まれ育ったので若い頃までウナギの蒲焼を見たことがありませんでした。仙台では塩釜港から来るイワシやサンマなどの鮮魚だけ食べていました。
ところが結婚してから東京育ちの家内が土用丑の日にウナギを食べるものだと主張します。
ウナギの蒲焼は見た目がグロテスクです。気味が悪いものです。しかし食べると成程美味しいのです。
それ以来ウナギの蒲焼を本気で食べ、その度に感動するようになりました。
毎年、我が家では土用丑の日にウナギを食べます。
家内の影響で私はウナギの蒲焼を尊敬する信者になったのです。
そのため私はウナギの蒲焼を自分自身で作ったことがあります。ドイツで作ったのです。
1969年11月にドイツのスツットガルト市に住み着いて、よく農民市場で野菜を買っていました。ある日、生きたウナギを水槽に入れ売っているのを発見したのです。
ライン河で取れた天然ウナギです。売っている人に料理法を聞くとブツ切りにしてウナギのスープ(アールズッペ)にするか塩味の燻製にして食べろと教えてくれます。

日本のウナギの2倍くらい太いものを一匹買いカバヤキを作ることにしました。ところがウナギの蒲焼は作るのが非常に難しいのです。
まず頭を取っても、胴体が動いて裂いて2枚に下ろせないのです。
そこで20cmくらいのブツ切りにして、完全に動かなくなってから2枚に裂きました。しかしウナギの背骨は3角形で切り出せません。骨のついたままの2枚下ろしを蒸して身を固めます。そうすると竹串が打てます。竹串はドイツのデパートで売っていました。

串を打ったあとは蒲焼にするのです。
醤油、ミリン、砂糖を混ぜウナギに漬け、耐熱皿に載せてオーブンで焼たのです。何度もタレをつけ、ひっくり返しながらオーブンで丁寧に焼き上げたのです。
タレが焦げて台所中にウナギの蒲焼の匂いが充満します。
琥珀色のビールをなみなみと注いで、ライン河の天然ウナギのために乾杯!

あれ以来茫々50余年、スーパーでウナギの蒲焼を見るたびにライン河のウナギと格闘したことを思い出します。

ウナギの蒲焼は本当に美味しい。そのように作れるのは日本の伝統文化です。素人は作ろうなどど考えないで下さい。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)