山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

胞子穂を伸ばすヤマドリゼンマイ 山梨県北部草原  令和2年5月20日

2020年05月25日 | シダの仲間
 八ヶ岳のオニゼンマイを見てきたので今度はヤマドリゼンマイを確認してみたい。ちょっとした草原には普通に生えているので発見するのはさほど難しく無い。サクラスミレが咲いているであろう山梨県北部の草原を訪れてみる。


    まだほとんど草が生えていない草原。


    周辺を散策してみるとサクラスミレが咲いている。少し痛み始めているものが多かった。


    サクラスミレ


    数は結構あるがなかなか固まって咲くことが少ない。


    群生しているヤマドリゼンマイ。黒緑色の葉は胞子葉である。


    胞子葉を展開し始めたヤマドリゼンマイ。栄養葉が伸びる前に胞子穂が伸びるようだ。


    毛むくじゃらの若芽


    林の中に生えていたヤマドリゼンマイ。栄養葉が胞子穂よりも長く延びている。


    ほとんどの株が胞子穂を出している。根元のほうでまだ丸まっているのが栄養葉だろう。


    これはヘビノネゴザだと思う。ソーラスはまだ付いていない。


    真ん中にこげ茶色の帯が入っている鱗片。ヘビノネゴザで間違いないと思う。


    昨年は草原の中でヒメシダの群落を目にした。


    これではないかと思ったのだが・・・


    鱗片を見るとこげ茶色の帯が入った茶色い鱗片。これもヘビノネゴザらしい。

 車で移動して別の森の中を散策してみる。ミヤマスミレがまだ残っているかと思ったのだがもう終わっていた。


    シラネワラビの群落。このシダはしばしば大群落を形成する。


    鱗片。これはこげ茶色の帯が真ん中に入っているが入らないものもあった。


    ちょっとした山の中では普通に見かけるオシダ。

 もう日没近い帰り道の途中で道路脇にシダの塊が目に付いた。何か凄いものかと思ったのだが良く見ればノコギリシダの群生だった。ついでに沢を少しだけ登ってみる。


    何か珍しいシダの塊か?と思ったが・・・ノコギリシダだった。


    沢沿いに生えるノコギリシダ。一緒にミヤマクマワラビが生えている。


    ちょっとだけ沢を登ってみる。


    ラショウモンカズラ


    沢沿いに生えていた大き目のシダ。


    形はクマワラビのようだが葉質が柔らかく先端部の葉が小さくなっていない。


    幅広い鱗片はクマワラビのようだが真ん中にこげ茶色の帯が入っている。おそらくこれはアイノコクマワラビだろう。

 アイノコクマワラビはクマワラビとオクマワラビの交雑と言われているが、周辺にはオクマワラビもクマワラビも見当たらない。あるのかも知れないがもう日没を過ぎて薄暗くなってきたので十分に探している余裕は無かった。本物のアイノコクマワラビかどうかはもう少し様子を見てから結論を出すことにしよう。


    こんな変わりもののスミレに出会うことが出来た。


    白花のサクラスミレ。もう痛んでいた。
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