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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

身延山久遠寺界隈のシダを散策  令和2年2月11日

2020年02月12日 | シダの仲間
 早川町のフクジュソウ花園から下山してきたのは午後1時半だった。この日は天候が良く、富士山ライブカメラを見てみると午後になっても快晴の富士山が見えている。山中湖まで移動してダイヤモンド富士を撮影するのになんとか間に合いそうな時間である。しかし、早川町まで来てもう1ヶ所見ておきたい場所があった。それが身延山である。この時間から山頂まで登るのは困難だが、久遠寺周辺から山頂に至る参道沿いに珍しいシダがあるらしい。初めての訪問で見つけるのは難しいであろうが、様子だけでも見ておきたい。車を運転しながらどちらを選ぶか迷ったが、過去に何度か撮影している山中湖ダイヤモンド富士は止めて、初めての場所でのシダ散策を優先させる。


    身延山久遠寺と後ろに聳えるのが身延山。


    久遠寺。左側が本堂。


    五重塔


    表参道を散策する。さっそくハカタシダを発見。山梨県準絶滅危惧種のシダだが、普通に見られることが分かってきた。


    イノデの仲間であることは分かるが、では何イノデ?


    鱗片はいつも見ているイノデに比べると幅が細い。これはアスカイノデ、ないしはアイアスカイノデではないかと思うが・・・確定するにはまだ力不足。


    岩壁に一つ葉のシダが群生。裏側のソーラスは円形で中央寄りに付着していた。


    ほとんどが細長の形だが一部は三つ手の形をしていた。これはミツデウラボシだろう。環境によって手が伸びないものがあるらしい。


    トラノオシダはたくさん生育していた。


    細かく羽片が分かれていて別物のように見えるがたぶんこれもトラノオシダ。


    オオバイノモトソウの群落


    タチシノブ。十合目付近はこのシダがたくさん生育していた。


    包膜のある長楕円形ソーラスが付着。


    灯篭が立つ。


    このあたりはタチシノブの宝庫。


    そしてやっと見つかったと思ったこのハナワラビの仲間。


    鋸歯が目立たず棘が無い。


    先端部は丸みを帯びている。やっとフユノハナワラビに出会えたと思ったのだが・・・。


    すぐ近くに生えていたのがこれ。


    葉の辺縁が色付いており、鋸歯が明瞭で尖っている。これはオオハナワラビ。


    全体的な葉の形は正三角形に近いような形をしている。


    そして最初に見つけたフユノハナワラビと思った葉を見直してみると全体的な形はほぼ同じ、肉厚な葉の感じも似ている。これは鋸歯の少ない変わり者なのでは?

 やっと見つけたと思ったフユノハナワラビだが、葉の先端部が丸くて鋸歯が目立たないのは4株のみ、周辺にあった5~6株は明らかにオオハナワラビだった。鋸歯は目立たないものの全体的な葉の形はほぼ同じ、肉厚な葉の感じもオオハナワラビと似ており、フユノハナワラビと断定するには難しそうである。おそらくは鋸歯の目立たないタイプのオオハナワラビではないだろうか。ハッキリさせるには、年を変えて何度か見にくる必要があるのだろう。結論を出すのは先送りにすることとする。典型的なフユノハナワラビを見てくることも必要だろう。

 探していたのはチャセンシダというシダで、イヌチャセンシダにも出会えるかも知れなかったが今回は見つからなかった。時間がとれるようであれば、西参道のほうも含めてじっくりと探索してみたい。
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