9月1日に訪れたばかりであるが正体不明の水草が気になって再訪してみることにした。ネットや文献で調べてみるとツツイトモもホソバミズヒキモもツツミズヒキモもいずれもあまりお目にかかれない水草である。撮影してきた画像を拡大してみてみると花のようなものが付いているように見えなくもない。もし花や種が付いていれば同定が可能となるかも知れない。また、ハゴロモモではないかと思われる藻はもしそうならばこの季節に花を咲かせていてもおかしく無い。いよいよ超マニアックな藻類の世界に足を踏み込んだ気がする。
スイレンの生える池を再訪する。
対岸には黄色い花がたくさん咲いている。
これはオグルマではないかと思う。
池の中にたくさん生えている葉の細い藻
他の藻も生えている。これはホザキノフサモの花であろう。
こちらはエビモの葉と花
どこが違うのかは分からないがフジエビモという仮称が付けられているようである。
問題の水草。細い葉と茎がワンサカと密集している。花だと思った白いものはウキクサのようである。
一部採取して調べてみる。細くて長い茎に細い葉が付いている。
葉を調べてみる。
葉の根元部分は筒状になっている。ツツイトモ、ないしはツツミズヒキモの可能性が高い。
湖畔に生えていた藻。葉脈の模様が鮮明でガシャクモを期待したのだが・・・
葉には長い柄が付いていた。これはエビモであろう。
たくさん生えているこの藻は?
葉に小さな突起がありイバラモの仲間であろう。
細い葉と突起、そして茶色い種子が見える。
種子は先端が尖る。葉鞘の先端部が細かくギザギザになって尖っている。これはホッスモではないかと思う。
問題の泥を被っているこの藻。花は咲いていなかった。
花を付ける様子は無い。
採取して調べてみる。
先端部だけ少し形状が違う。ゼリー状のものを纏っているように見える。
3~4回枝分かれするようである。頂部だけゼリー質のものに覆われている。枝分かれのところに茶色い種子のようなものを付けている。
先端部をトリーミング。小さな棘状の突起が1個付いている。
ゼリー質の部分の先端部も同様に尖った突起が1個付く。
藻類の図鑑は持ち合わせていないのでネットを使って調べてみると、兵庫県の湿生・水生植物のサイトにこれとそっくりな藻の画像が掲載されていた。おそらくこれはセイロンフラスコモという珍しい藻なのではないかと思う。詳しい専門家に画像を送って調べてもらっているがまだ返事待ちの状態である。もしそうだとすれば、山梨県では初めて発見されたことになると思う。
ツツイトモ、ないしはツツミズヒキモについては花や種が確認出来ていないのでどちらかは分からないということになる。イトモの花が6月ごろに咲いていたところから、こちらの藻もその頃に花を咲かせているのではないだろうか?来年花を見に来てみたいと思う。
新たに足を踏み入れた藻類の分野は新鮮な驚きばかりである。全ての同定は困難であろうから、だいたいこの辺りの分類、というところくらいまでは見分けられるようになりたいと思っている。なお、採取した藻はまた元の水の中に戻してやっている。
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