この季節の八ヶ岳の花というと、横岳から硫黄岳にかけての圧巻のお花畑とそこに咲くウルップソウやツクモグサ、コマクサを想像する人が多いと思うが、天女山から権現岳に至るルートにもお花畑こそ無いものの、地味に珍しい花が咲いている。2年前に山岳レインジャーの花調査で歩いた時に見つけた稀少植物がその後どうなっているか、ずっと気になっていた。
花探し歩きなのでピッチがかなり遅くなるので、4時起床し天女山を6時に出発、の予定だったのだが、目を覚ませばもう時計の針はもうすぐ7時を指そうとしている。すっかり寝過して、結局天女山到着は8時半になってしまう。空はどんよりと曇り空で時折小雨が混じる天候だった。天女山駐車場で行くかどうか迷ったが、天気予報と雲画像を携帯でチェックするとそれほど悪い天気にはならなそうだ。9時少し前に出発する。花探しともう一つの目的は新兵器の試し撮りがある。

天女山駐車場。霧雨が舞い、カッパを着て出発。

道の真ん中に咲いていた花。ジュウニヒトエ??

咲き始めたイブキジャコウソウ

ノギラン

標高2,000m看板。霧雨は止んだがまだ霧の中。
ツガの樹林帯を抜けてダケカンバが混じり出し、ところどころ展望が開け出す標高2,200m地点までは順調に登り、11時に到着した。しかし、ここでぴたりと足が止まる。急登、ではなくて、標柱の向こうに紫色の花を発見した。それは、今回はまだ時期的に早くて見られないだろうと思っていたムシトリスミレだった。この花は山梨県では絶滅危惧種に指定されており、毎年山岳レインジャーの調査が入っている。権現岳山頂近くと県界尾根の上部に咲くのは知っていたが、この場所に咲くのは初めて知った。さっそく三脚を出して撮影と、新兵器の威力を試してみる。

標高2,200m標柱。その後ろの土手に紫色の花を発見。

絶滅危惧種ムシトリスミレ。全部で8株ほど咲いていた。

今回持って行った新兵器で接写したムシトリスミレ。マクロレンズではありません。

その近くに咲き始めていたヨツバシオガマ

色鮮やかなハクサンチドリ
ここから先は三脚を担いで登り、ますますピッチが遅くなる。草むらの中を注意しながら登って行くと、緑色なのでなかなか見つけられないランの仲間を発見。そしてその先の樹林帯の中で、お目当てだったヒメムヨウランを発見。さらにカモメランも咲いていた。

アオチドリ(だと思う)。緑色で発見しにくい。

こちらのほうが花数が多いが、アオチドリにしては背が低い。

新兵器装着して接写する。唇弁が3裂しており、チドリだが、タカネアオチドリか?しかし、図鑑ではタカネアオチドリは南アルプス南部の特産と記されている。良く似たのにタカネサギソウというのがあるが、これは唇弁が裂けない。

出始めたばかりのヒメムヨウラン

前回見つけたのと同じ場所に咲いていたヒメムヨウラン

すらりと足の伸びたヒメムヨウラン

接写。精巧な造りをした花。

カモメラン。咲いているのはこの1か所だけだった。

全部で8株ほど咲いていた。少し数が増えた。

カモメラン接写
三ツ頭山頂付近はコイワカガミが満開だった。そしてもうすぐ咲きそうなチシマギキョウの蕾がたくさんあった。空は相変わらずの曇り空、権現岳は雲に覆われて時折雲の切れ間から尖った山頂が見える程度だった。時間は午後2時、権現岳山頂付近のミヤマクロユリにも会いたかったのだが、時間が遅過ぎた。本日はここで昼食をとり、下山することにした。

満開のコイワカガミ

コイワカガミ

コイワカガミ接写

蕾のチシマギキョウ

三ツ頭山頂

時折姿を現す尖峰権現岳
今回持って行った新兵器とは、クローズアップレンズ、ではなくてエクステンダーというレンズの後方に装着してレンズの距離を長くし、接写を可能にするというもの。現在使っている17-55mmレンズでは約5cmの距離まで近付くことができるが、手持ちだとブレやすいこと、被写界深度が浅くなるため周辺の風景は全く写らないという欠点がある。かつ、三脚で固定しても被写体が風で揺れていると使えないという点もあるが、マクロレンズに似た独特の周辺をぼかした映像を撮ることができる。今後の花の撮影には不可欠となりそうだが、ますます歩くのが遅くなってしまう。
花探し歩きなのでピッチがかなり遅くなるので、4時起床し天女山を6時に出発、の予定だったのだが、目を覚ませばもう時計の針はもうすぐ7時を指そうとしている。すっかり寝過して、結局天女山到着は8時半になってしまう。空はどんよりと曇り空で時折小雨が混じる天候だった。天女山駐車場で行くかどうか迷ったが、天気予報と雲画像を携帯でチェックするとそれほど悪い天気にはならなそうだ。9時少し前に出発する。花探しともう一つの目的は新兵器の試し撮りがある。

天女山駐車場。霧雨が舞い、カッパを着て出発。

道の真ん中に咲いていた花。ジュウニヒトエ??

咲き始めたイブキジャコウソウ

ノギラン

標高2,000m看板。霧雨は止んだがまだ霧の中。
ツガの樹林帯を抜けてダケカンバが混じり出し、ところどころ展望が開け出す標高2,200m地点までは順調に登り、11時に到着した。しかし、ここでぴたりと足が止まる。急登、ではなくて、標柱の向こうに紫色の花を発見した。それは、今回はまだ時期的に早くて見られないだろうと思っていたムシトリスミレだった。この花は山梨県では絶滅危惧種に指定されており、毎年山岳レインジャーの調査が入っている。権現岳山頂近くと県界尾根の上部に咲くのは知っていたが、この場所に咲くのは初めて知った。さっそく三脚を出して撮影と、新兵器の威力を試してみる。

標高2,200m標柱。その後ろの土手に紫色の花を発見。

絶滅危惧種ムシトリスミレ。全部で8株ほど咲いていた。

今回持って行った新兵器で接写したムシトリスミレ。マクロレンズではありません。

その近くに咲き始めていたヨツバシオガマ

色鮮やかなハクサンチドリ
ここから先は三脚を担いで登り、ますますピッチが遅くなる。草むらの中を注意しながら登って行くと、緑色なのでなかなか見つけられないランの仲間を発見。そしてその先の樹林帯の中で、お目当てだったヒメムヨウランを発見。さらにカモメランも咲いていた。

アオチドリ(だと思う)。緑色で発見しにくい。

こちらのほうが花数が多いが、アオチドリにしては背が低い。

新兵器装着して接写する。唇弁が3裂しており、チドリだが、タカネアオチドリか?しかし、図鑑ではタカネアオチドリは南アルプス南部の特産と記されている。良く似たのにタカネサギソウというのがあるが、これは唇弁が裂けない。

出始めたばかりのヒメムヨウラン

前回見つけたのと同じ場所に咲いていたヒメムヨウラン

すらりと足の伸びたヒメムヨウラン

接写。精巧な造りをした花。

カモメラン。咲いているのはこの1か所だけだった。

全部で8株ほど咲いていた。少し数が増えた。

カモメラン接写
三ツ頭山頂付近はコイワカガミが満開だった。そしてもうすぐ咲きそうなチシマギキョウの蕾がたくさんあった。空は相変わらずの曇り空、権現岳は雲に覆われて時折雲の切れ間から尖った山頂が見える程度だった。時間は午後2時、権現岳山頂付近のミヤマクロユリにも会いたかったのだが、時間が遅過ぎた。本日はここで昼食をとり、下山することにした。

満開のコイワカガミ

コイワカガミ

コイワカガミ接写

蕾のチシマギキョウ

三ツ頭山頂

時折姿を現す尖峰権現岳
今回持って行った新兵器とは、クローズアップレンズ、ではなくてエクステンダーというレンズの後方に装着してレンズの距離を長くし、接写を可能にするというもの。現在使っている17-55mmレンズでは約5cmの距離まで近付くことができるが、手持ちだとブレやすいこと、被写界深度が浅くなるため周辺の風景は全く写らないという欠点がある。かつ、三脚で固定しても被写体が風で揺れていると使えないという点もあるが、マクロレンズに似た独特の周辺をぼかした映像を撮ることができる。今後の花の撮影には不可欠となりそうだが、ますます歩くのが遅くなってしまう。
しかし色々咲いていますね(^^)
また山梨に行きたくなってしまいます。
でもヨッシーさんだからこそ発見できたものも多いのでしょうね。
ムシトリスミレってもっと岩場っぽいとこに咲くイメージがありました。
なかなか見つけるのは難しいです。
ヨッシーさんならではですね。
いつから花博士に変身したんでしょうか?
以前を知る限り夜中を徘徊のゴキブリ男でしたよね~(笑)
メカにはめっぽう弱い私ですが、鬼に金棒の新兵器いいな~!!
ムシトリスミレはおっしゃる通り岩のところに生えていることが多いですが、硫黄岳の草むらの中や横岳のお花畑の中に咲いているのも見かけたことがあります。草むらでも生育できる花なのだと思います。
平標山や鬼の面山(どこにあるのか知りませんが・・・)のお花畑、凄いですね。いつかご一緒したいです。
新兵器はまだ試し撮りの段階です。シャッタースピードが遅くなるのでiso感度をもう少し上げないといけないかもと思ってます。これは北海道の花を撮るために仕入れたものです。ピパイロキンバイソウ、ケエゾキスミレ、ヒダカミヤマノエンドウなど、見られたら良いな~と思ってますが、ヒグマはご勘弁を!
私は通過したことがありませんでした。
ただ、ここでカモメさんを見たという人が居て、
水っぽい場所に咲くと勝手に思っていたので、予想外です。
今度、このコース、挑戦したいと思います。
もうすぐ出発ですか?お気をつけて!
もうすぐ北海道出発だというのにまだほとんど準備が出来ていません。依頼されていた原稿が昨夜ようやく出来上がり、今日は当直です。大丈夫なんでしょうか??