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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

甲府市積翠寺町の自宅周辺を散策  令和1年9月8日

2019年09月10日 | 里に咲く花
 この日は町内の祭があり、来年町内会の役員を仰せつかっているために準備の手伝いがあった。午前のうちに準備して実際に祭の集会があるのは夜7時からだが、台風15号が接近しているため開始時間が1時間早くなって6時から会が始まることになった。祭の会場の準備は午前11時には完了したので夕方までは時間が空くことになった。周辺の田んぼを見てみるとあまり見かけない花が咲いている。これは絶滅危惧種の花か?と思ったのだが写真を撮って良く見てみるとそうではないことが判明した。


    本日は積翠寺町内会伝統のこの御釈迦堂に祭られている薬師如来のお祭り。真ん中に座するのは釈迦如来で、薬師如来は左下の箱の中に祭られている。


    灯篭を立てたり竹を立てたり会場を準備したりするのが今年と来年の役員の仕事。


    御釈迦堂の裏の土手にはツリガネニンジンが咲いていた。こんなのが咲いているとは初めて知った。


    自宅の庭に舞い降りてきた蝶、アカボシゴマダラ。元々は南方系(奄美大島付近)の蝶だが人為的な放蝶により分布域を広げたらしく、山梨県にも居るらしい。特定外来生物になっている。


    近くの田んぼで見かけたのがこの花。絶滅危惧種のアギナシだと思っていたのだが・・・


    葉の形を良く見てみたら矢じり型の葉の下の部分が長くしかも先端が尖っていない。これはオモダカのほうだった。

 周辺の田んぼにもこの花が生育しているのかどうか、ついでに段々畑の構造になっている積翠寺界隈の田畑は石積みが多く、その隙間には変わったシダが生育しているかも知れない。ペットボトルの水1本とマクロレンズをポーチに入れて散策に出発する。


    積翠寺の里。向こうに見えるこんもりした山は要害山。低山だが山梨百名山の一座で山頂からは富士山が見える。


    数は少なかったが他の田んぼにもオモダカが生えていた。


    初めて見る?いや、前にも見ているが目に止めなかった田んぼの雑草、と言ったら花が可哀そうだ。


    ホシクサ


    これは初めて見る草。


    まだ花は開いていないらしい。イグサ科と思うが、コウガイゼキショウ(笄石菖)か?


    こちらも初めて見る花。


    花弁は4枚。アカバナ科の植物か?


    ガマ。こんなのがすぐ近くの田んぼに生えているとは知らなかった。

 シダが分からないと同じようにその辺に生えている草も分からないものばかりである。

 石積みの間にはちょっと変わったシダも生えていた。


    イノモトソウ。これは普通。


    イワトラノオ。これも普通にあることが分かった。➡これはコバノヒノキシダと判明。湿った石垣や岩壁に普通にある。


    ちょっと珍しそうなのはこのシダ。


    線状のソーラスが羽片の中央に配列している。


    これはチャセンシダかと思ったのだが、葉軸が茶色では無いので違うようだ。何だか分からないシダ。➡たぶんトラノオシダであまり珍しく無さそう。


    これまた何だか分からないシダ。葉の先端が細く枝垂れていて板敷渓谷で見てきたものと同じシダだろう。


    ソーラス配列も同じ。イヌワラビ?


    これもわからないシダだが、椹池周辺の道沿いで見たシダと同じようだ。


    風でブレブレのソーラス配列。おそらく上の2つのシダはその辺で普通に見られるシダなのだと思う。いずれ正体が分かるだろう。

 山の上よりもその辺の田んぼや野原に生えている花のほうが名前を知らないものが多いようである。種類が多くて図鑑に載っていないものが多いこともあるが外来種がはびこっていることも分からない要因のひとつだと思う。花の名前を知ることよりも普通にみられるものなのか、珍しいものなのかを見極めるくらいの観察力は身に着けたいと思っている。
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板敷渓谷を散策  令和1年9月7日

2019年09月10日 | 番外編
 もう少し深い渓谷に入りたかったのだが、午前の仕事を片付けてパソコンに向かって調べ物をしていると時間はもう午後2時に近い。もはや長い渓谷を歩くには時間が足りなくなってしまい、近場の板敷渓谷を訪れてみることにした。春にハナネコノメを探しに訪れており、コースが良く整備された美しい渓谷で一番奥の大滝までは普通に歩けば20分ほどで到着出来る。はずだが、おそらくまたシダを見ながら歩くと1時間くらいかかるだろう。


    板敷渓谷入り口。


    板敷渓谷の流れ。深い谷で少し薄暗い。


    フクオウソウはまだ蕾だった。


    途中の滝。両岸にはイワタバコの葉がたくさん。


    いちばん奥の大滝。豪快に落ちる2段の滝。


    モミジガサと大滝


    ツリフネソウ

 今回も渓谷沿いの岩を覗き込みながらシダ植物の散策であるが、あまり人は来ないだろうと思っていたのに10人以上の団体さんを含めて次々に散策者がやって来た。三脚を出しにくいうえに谷の中は薄暗くしかも沢風が吹いて草が揺れるためなかなか思うように撮れない。


    このシダは渓谷の岩壁に普通に生えていることが分かってきた。


    フクロシダ


    このシダも普通に見かける。


    イヌシダ。中軸に毛が生えているのが特徴。


    結構生えていたジュウモンジシダ。上はイヌシダ。


    胞子嚢群


    これも普通にあるようだが、この渓谷ではあまり見かけなかった。


    イワデンダ


    コケシノブのようだが、何となく全体的に丸っこくて違うような感じがする。


    接写してトリーミング。葉の辺縁を見るとギザギザしている。これはコウヤコケシノブという別のシダだった。


    こちらがコケシノブ。葉は全縁。


    固まって生えていたクラマゴケの仲間


    マクロ接写


    さらにトリーミング。葉の先端は尖っている。タチクラマゴケらしい。山梨県はこちらのほうが多いのか?それとも判別が間違っているのか?➡ツボゴケという苔の仲間と判明。


    これも普通にあることが分かった。イワトラノオ。


    そして難敵の最も普通に見かけるようなこんなシダ。葉に光沢があっていちばん根元に近い部分のいちばん下の葉が少し大きい。(最下羽片の下向き第一小羽片というらしい。)


    イタチシダの仲間だと思う。


    接写してトリーミング。中軸に付着している鱗片は根元が袋状になっている。胞子嚢は円形の包膜で棘無し。おそらくこれはヤマイタチシダだろう。


    今度は最下羽片の下向き第一小羽片(面倒なので葉元のハの字と省略する)が小さいシダ。ベニシダの仲間か?


    風に揺れてきっちり撮れないが、ソーラスは小羽片の真ん中あたりに配列している。何だか分からない。


    似ているようにも見えるが全く違うシダ。葉の先端部が細くて枝垂れているちょっと格好良いシダ。葉元のハの字は小さい。


    細長いソーラスが小羽片中央にびっしりと着いている。イヌワラビか?


    途中で見た何だか分からないものと同じもののようにも見えるが違うもののようにも見える。


    やっぱり何だか分からない。

 滝の落下と沢の流れが生み出す沢風は暑さを忘れさせてくれるマイナスイオンを含んだ清涼な風だった。珍しい(と思われる)シダには出会えなかったが、半分くらいは何のシダだか分かるようになってきたのは大進歩である。図鑑を見ても何だか分からないワラビの類、ベニシダの類をどうやって攻略すれば良いのか、これからも手探りの状態が続くだろう。
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