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花の詩「なでしこ」

2013年04月29日 10時05分47秒 | 花の詩
『野辺見れば なでしこの花 咲きにけり
   吾が待つ秋は 近づくらしも』(作者不詳)

 「花言葉」思慕 純愛 無邪気 純粋な愛。

 大和撫子・・・、このゆかしいばかりの言葉はもう死語になろうとしているのだろうか、女性が世に出て活躍することは好ましく、また望ましいことには違いない。
 だが、私はこの言葉とこのタイプの女性は好きである。

 大和撫子の源をたどってみると、中国から渡来した唐撫子に対する、日本の撫子であった。
枕草子に「草の花はなでしこ。唐のはさらなり。大和のもいとめでたし」と、唐撫子も大和撫子
も共に清少納言は賞讃している。唐撫子は今の石竹。大和撫子はカワラナデシコである。

 ナデシコは、その薄紅色の愛すべき花の姿が、手をさしのべて撫でもしたいくらいで
あると言う意味の名であった。万葉集には27首ものナデシコの花が詠まれている。
その11首が大伴家持の歌である。

 「わが屋外に 蒔きしなでしこ いつしかも 花に咲きなむ 比へつつ見む」 、家持が
後に夫人になる大伴大嬢に贈った歌である。
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