屋久島エコツアーガイドの旅行案内ブログ by 屋久島自然学校

「大人だって童心にかえって楽しもう!」をモットーに屋久島でエコツアーガイドを開催している屋久島自然学校のブログです。

動画編「生命が躍動し始める季節。太鼓岩からのカラフルな新緑と淡いヤマザクラを堪能!屋久島白谷雲水峡」

2020年04月27日 | 屋久島動画

ブログ記事(新緑とヤマザクラの屋久島白谷雲水峡)でもご紹介しましたが、動画にまとめましたのでよろしければご覧ください。

生命が躍動し始める季節。太鼓岩からのカラフルな新緑と淡いヤマザクラを堪能!【屋久島白谷雲水峡】

屋久島自然学校YouTubeにて他のコースもご紹介しています。

 

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秋から春にかけておすすめする屋久島ガイドツアー。屋久島の岩峰・モッチョム岳。

2020年04月17日 | 屋久島万代杉・モッチョム岳ツアー

九州一高い山(宮之浦岳1936m)がそびえる屋久島では毎年山岳部で積雪が見られます。

その為、山につながる道路は積雪・路面凍結の為、通行止めになり主要な山に登ることができないことが時々あります。(年により積雪の量は大きく変わります)

そんな時に山登りが好きな人におすすめのコースがモッチョム岳です。(足場が悪い為、山登りに慣れていない方は白谷雲水峡の方が良いです。)標高が高くないために冬でも登ることができます。

屋久島モッチョム岳
屋久島の南東部にそびえる岩峰はシンボリックで一目見ると忘れることはなく、山頂からの展望は屋久島の中でも指折りです。

往復7時間。標高差は700mほどですが、急登、ロープ場あり、根っこが多く滑りやすい為、山登りの経験者や体力のある人向きです。転倒や捻挫に十分気をつけましょう!

また、ピンクテープ(道しるべ)も多く設置してますが、初めての人は少し迷いやすいところもあるかもしれません。

屋久島千尋の滝駐車場
登山口は観光地として有名な千尋の滝です。駐車場やトイレは完備しています。
バスは通っていませんのでレンタカーかガイドツアーに参加するのが良いです。
屋久島ニホントカゲ爬虫類
登り始めてからいきなり一番の急登です。ペースを上げ過ぎず、適度に休みながら登っていきましょう。
一時間ほど続く急登です。尻尾の切れたニホントカゲを発見。
屋久島の植物ヤクシマミヤマスミレ
ヤクシマミヤマスミレ。急登を登りきると苔むした水場(小川)がありますのでそこで休憩するのがおすすめです。

もちろん水を飲むことができます。

屋久島屋久杉万代杉
推定樹齢3000年の屋久杉「万代杉」。
モッチョム岳の万代杉
近くで見ることができる大迫力の屋久杉です。縄文杉は近くで見ることができないのでむしろこちらの方が臨場感を味わうことができます。

ちなみに一番太い根っこあたりでは胴回りが17m以上で縄文杉よりも太いです。ただし、胸の高さの周囲(上の方の細いところ)を測ると8.6mとなっています。

屋久島屋久杉万代杉
たくましい枝の太さ。枝だけで数百年以上の歴史があるはずです。
屋久島屋久杉モッチョム太郎
もう一つの屋久杉「モッチョム太郎」。試し切りの跡などが見られ、屋久島の林業の歴史を垣間見ることができますが、周りが樹木の覆われているので撮影は難しいです。
屋久島モッチョム展望
今回の最高地点標高970m神山展望台まで登ってくるとようやく展望が開けます。
屋久島モッチョム岳白骨樹
白骨樹。この辺りの風の強さを物語っています。
屋久島モッチョム岳山頂
目指すモッチョム岳の山頂。裏側から見ているので岩峰が少し見えているだけです。

ここからは下って登ってロープ場の多いところで危険度が増しますが面白いところです。

屋久島の固有種オニカンアオイ
運が良くオニカンアオイの花が咲いていました。屋久島の固有種。
屋久島モッチョム岳展望
登山道の脇から見えた景色。山頂が近づき期待が高まってきます。
屋久島モッチョム岳花崗岩
所々、花崗岩の岩肌がむき出しに。屋久島は花崗岩が隆起してできた島です。
屋久島モッチョム岳山頂
モッチョム岳山頂に到着。標高は940mmと屋久島の山の中では高くないですが、存在感と展望はすばらしい!
屋久島モッチョム岳大展望
眼下には集落を見下ろすことができます。
屋久島モッチョム岳からの展望
この岩の上まで行く人もいるようですが(道はありません)、私は怖いので止めておきます。
屋久島モッチョム岳の後方の山々
後ろには幾重には山が連なっています。
屋久島花崗岩と白骨樹
花崗岩の岩と白骨樹。
屋久島花崗岩一枚岩
滑って落ちていきそうな岩肌。
屋久島モッチョム岳新緑
この日は4月9日。新緑の美しい日でした。
屋久島モッチョム岳の祠
山頂の大きな岩をさらにロープ(ロープが短いの注意が必要)で下ると祠が祀ってあります。
屋久島モッチョム岳岳参り
屋久島では今でも岳参り(山の神に集落の代表者がお参りに行き、五穀豊穣や家内安全などを祈る)という山岳信仰が残っています。

屋久島の雄大な自然や山を見ていると自然崇拝の気持ちが自然と芽生えてきます。

最後に適期は秋から春の晴天時。屋久島の山の中では標高が低い為、夏場は非常に暑いです。また、湿度が高いときにはヤマビル(専用のスプレーもありますし、無ければ塩やエアーサロンパスなどでも代用可)が出るので注意が必要です。

また、山頂からの展望が一番の見所となりますので悪天候時には素直にコースを変更するのがおすすめです。

モッチョム岳コースデータ

●千尋の滝駐車場に駐車。トイレ、売店(8時30分~17時)あり。

●登山口の標高270m。モッチョム岳山頂940m。途中神山展望台が最高標高地点970m。往復休憩を入れて約7時間。もちろん個人差があるので注意が必要。

●途中トイレなし。携帯トイレを持参しましょう。

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生命が躍動しはじめるこの季節。太鼓岩からのカラフルな新緑と淡いヤマザクラを堪能!【屋久島白谷雲水峡ガイドツアー】

2020年04月12日 | 屋久島白谷雲水峡ツアー

映画もののけ姫のモデルとして有名な白谷雲水峡に行ってきました。

一年で一番自然が輝き出すこの季節。地元の人が登りにくるほど、良い季節です。

屋久島白谷雲水峡につながるワインディングロード
新緑の美しいワインディングロードを登って白谷雲水峡に向かいます。眼下には屋久島で一番大きな集落・宮之浦。
屋久島固有種ヤクシマオナガカエデ
新緑の中で一番目を引くのがヤクシマオナガカエデ。同じ色合いの目立たない花をぶら下げています。
白谷雲水峡のつり橋
少し揺れるつり橋も高所恐怖症でなければ楽しいもの。子供はジャンプをするのが定番。
屋久島白谷雲水峡の苔むす森の光芒
森に差し込んでくる光芒も素晴らしい景観のひとつです。
白谷雲水峡のシカの宿
屋久杉「シカの宿」。屋久杉は大きいので洞の中に入ることもできます。
屋久島屋久杉七本杉
屋久杉「七本杉」。推定樹齢1000年以上。屋久島では千年以上の屋久杉が当たり前のように見られます。
屋久島の植物マムシグサ
道の脇にタケノコのように伸びているのはマムシグサ。毒草です。
屋久島苔むす森
一番有名な「苔むす森」。
屋久島の森の大きな花崗岩
花崗岩が隆起してできた屋久島の山岳部では大きな岩を至る所で見ることができます。
白谷雲水峡の森
 
太鼓岩からの展望
待ちにまった太鼓岩に到着。広大な自然風景が広がっています。
太鼓岩からの新緑とサクラ
左の立ち枯れし始めて白くなっている木を白骨樹と呼んでいます。
太鼓岩からのカラフルなコントラスト
ヤマザクラの桜色、ヤクシマオナガカエデの黄緑、杉の深緑のコントラストがとてもきれいです。
屋久島宮之浦岳と翁岳
遠くには屋久島で一番高い山・宮之浦岳(1936m)とM型の岩山・翁岳などが見えます。
屋久島ヒメシャラの木
橙色の樹木はヒメシャラ。触るととても冷たい樹木です。
屋久島の新緑リョウブ
色鮮やかな新芽を所々で見ることができました。
季節の移ろいを感じることができるので何回歩いても飽きることがありません。
屋久島ヤマザクラ
木々の隙間からヤマザクラ。普通に歩いていると気づかないのですが、所々にヤマザクラの木があります。
屋久島コケのさくと帽
コケのさくと帽と呼ばれる部分。コケは胞子と呼ばれるものを飛ばして増えていきます。
屋久島オオゴカヨウオウレンの実
屋久島の固有種オオゴカヨウオウレンの花が終わり実になっているところ。
屋久島屋久杉ガイドツアー
子供にはなるべく五感で自然を感じてもらえるように心がけています。
屋久島の清流・白谷川
透き通った清流も見ることができます。白谷雲水峡はいろいろなバリエーションの自然を見ることができるので個人的には縄文杉コースよりこちらのほうがおすすめです。
屋久島サクラツツジの花
帰り道にはサクラツツジも満開でした。

この日は見どころも多く、天気もよく大満足の一日でした。

今年は暖冬の影響か例年より桜が咲くのがすこし早かったようです。

来年こそはこの素晴らしい自然を見にたくさんの人が訪れてくれることを願っています。

例年、太鼓岩からの新緑と桜は4月の上旬頃がおすすめの季節です。

屋久島白谷雲水峡ガイドツアーはこちら。

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現地ガイドが教える屋久島登山・トレッキングにおすすめの服装と装備

2020年04月09日 | 屋久島観光・登山情報
 

屋久島に住んで20年の現地ガイドが登山・トレッキングにおすすめする服装や装備をご紹介いたします。

まず、最初に重要なのは屋久島は皆さんが思っているほど南の島ではありません。

鹿児島の南端から約60kmほどで、鹿児島からは近く、気候的には鹿児島に似ています。

(ちなみに鹿児島市から沖縄那覇までは660km。東京~大阪間で400km。)

とは言っても人が住んでいる麓は亜熱帯性の気候で沖縄以外の地域と比べて暖かいです。

しかし、多くの方が訪れる屋久杉の森は標高の高い山の上で冬には雪が積もります!

観光客の方を見ていると雪が積もることに驚かれる方が多いようです。

人気のスポット白谷雲水峡で標高が600m~1000m。縄文杉コースは標高600m~1300mです。

気温は麓よりも白谷雲水峡で5度、縄文杉コースで8度ほど下がります。

つまり、高い山を有する屋久島は非常に気温差が大きいところです。

その為、気温に合わせて脱いだり、着たりする重ね着が重要です。

屋久島トレッキング服装
屋久島登山の基本スタイル

肌着(ベースレイヤー):汗をすばやく吸収し、発散させて肌をドライに保つことが重要。

速乾性のある化学繊維のものが良い。

紫外線・日焼け・虫刺され予防に薄手の長袖がおすすめ。

  • 屋久島は紫外線が強い。

  • 山の方は意外と虫は少ない。

 

頭部(帽子):紫外線防止や頭部の保護のためあった方が良いですが、コースによっては森の中を歩くので必要ないことも。

また、つばの大きすぎる帽子は視界が狭くなり、頭をぶつける方が意外と多いです。

 

トレッキングパンツ:動きやすく速乾性のある化学繊維のもの。ジーパンなどは濡れてしまうと重く乾かないのでNG。

見た目を気にしなければジャージなどでもOK。

短パンや山スカートをはく人は下にトレッキング用のサポートタイツをはくのがおすすめです。

 

ストック:転倒の防止・バランス保持や衝撃を低減する役割があります。

体重のある方・膝に心配がある方は必需品。山登りは登りよりも下りが辛いことも。

縄文杉コースでは膝がガクガクと笑ってしまう人もいます。

春や秋少し肌寒い時の屋久島登山スタイル
 春や秋、少し肌寒い時の登山スタイル

トレッキングシューズ:防水、透湿性のあるトレッキングシューズは多少の悪天候や悪路にも対応しながら快適に登山を楽しむことができます。

スニーカーは滑りやすいのでおすすめしません。

縄文杉コース白谷雲水峡コースなどでは柔らかく履きやすいトレッキングシューズがおすすめです。

宮之浦岳などの本格的な登山をする方は別ですので注意しましょう!

 

中間着1(ミドルレイヤー):フリースなどが保温力があり乾きやすいのでおすすめ。

有名なアウトドアブランドの品でなくても大丈夫です。

 

中間着2(ミドルレイヤー):キャンプツアーなど宿泊と伴う登山をする場合には軽くて暖かいダウンがあると良いです。

夜間は思いのほか冷え込みます。ダウンは雨に弱いのが難点。屋久島は雨が多いので歩行時には向かないかもしれません。

また、重ね着しやすいように薄手のダウンがおすすめです。

宿泊を伴う屋久島登山のスタイル
 宿泊を伴う登山のスタイル

アウターレイヤー(レインウェア):アウターレイヤーにおすすめなのはレインウェア。

雨から身を守ってくれるだけでなく、防寒着の役割も担います。

屋久島は本当に雨が多い島ですので晴れの予報でも必ず持参しましょう!

お金があればゴアテックスの良いものが良いですが、ある程度しっかりしたもの(セパレートタイプで一万以上程度)であればゴアテックスでなくても大丈夫です。

ただし、数百円で売っているようなビニールカッパではまったく役に立ちませんので気をつけましょう。

すぐに股の所など破れてみっともない姿になりますよ(笑)。また、透湿性がないのでカッパの中は汗でびしょびしょです。

 

屋久島ガイドからのアドバイス

  • お金をかけるなら登山靴とレインウェア。服装は綿ではなく乾きやすいものであれば安価なものでも可。

  • 歩き始めて身体が暑くなってきたら一枚脱ぎましょう!また、休憩の際は身体が冷えるので一枚羽織りましょう。これが逆の人が非常に多いです。面倒くさがらずに体温を調節するのが大切。

雨の時の屋久島登山スタイル
 雨の時の登山スタイル

アウトドア用品は結構高価な物です。

もし、今後も登山やアウトドアを楽しむ予定がないのであればレンタル品を借りるのも一つの手です。

 

屋久島自然学校では登山用品のレンタルも取り扱っていますので必要な場合にはご予約ください。

当日、または前日に宿泊先に持参しますので手間がかからず便利ですよ。

 

レインウェア(雨具)上下セット 料金(一着):1日1200円、2日1600円

 

トレッキングシューズ(登山靴)

料金(一着):1日1200円、2日1600円

 

レンタルストック

料金(一本):1日600円、2日1000円

 

日帰り用ザック 23L又は30L(ザックカバー付き)

料金:1日1000円、2日1300円

登山用のザックはポケットがあったり、通気性に優れた背面を使用したりと何かと快適です。

ザックカバーも内蔵していますので、急な雨にも素早く対応することができます。

ちなみにザックの中の物も大きなビニール袋やジップロックなどで防水しておくと安心です。

屋久島はゲリラ豪雨のようなびっくりするような雨が降ることがありますよ。

 

もう一度言いますが、屋久島は非常に強い雨が降ることが日常的にあります。

全国の平均年間降水量1700mm、屋久島の麓4000㎜、山間部8000mm~10000mm。

ただし、一年中雨が降っているのでなく、一回で降る雨の量が非常に多いです。

 

その為、万全な服装と装備で屋久島の自然を楽しましょう!

 

屋久島ガイドツアーの一覧はこちら。

 
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