社会人学生の遅れてきた学習意欲

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中国江南紀行1日目―杭州名物、東坡肉に舌鼓

2010年11月28日 | 2010中国江南紀行




(前回の続き)
ホテルにチェックインしてしばらく休憩した後、杭州市街にくり出しました。杭州市は交通量の増大に伴う渋滞緩和のため、このようなレンタル自転車スタンドが100mおきぐらいにあります。多くのスタンドは無人で、事前に発行してもらったICカードを使って機械でレンタルの手続きがピッとできるようです。

自転車に乗って観光したいところですが、ICカードを発行してくれるところが周囲を見渡してみてもないので、颯爽と自転車に乗る杭州人を羨みながら仕方なく歩くことにしました。

歩いていると自転車に乗ったオバハンが何やらボクにしゃべってきます。「中国語分かりませんねん、へへへ」と言っても、時計を指差しながら「チーディエン(幾点)?」と食い下がってきます。大意が理解できたのでボロボロの中国語で「現在三点四十分」と言うと嬉しそうに去ってくれました。

時計を見せたので既に何時かは分かっているはずなのに、こちらの発する中国語を最後まで聞いてくれたのがちょっと嬉しかったです。





西湖大道では地下鉄工事が行われていました。来年2011年に1号線が開通するらしいです。これも増大する交通量をなんとかするためだそうですが、実際のところは公共事業乱発による景気浮揚策じゃないのかな、という感じがします。現在、中国では杭州に限らずあちこちでインフラ整備がもの凄い勢いで進んでいます。作るのは簡単ですが、それを維持するのは……ねぇ…





16:00
西湖に着きました。杭州が風光明媚な古都と言われる所以はこの西湖にあります。華北の歴代王朝の多数が異民族支配によるものに対し、杭州を含む華南地方には古き良きチャイナの伝統が受け継がれているように感じます。







電動の遊覧船に乗りました、45元(=540円)。空港で貼られた手荷物管理タグのプリントされたシールが、背嚢を背負ったときに背中にひっ付いたみたいで、それを同乗の中国人が教えてくれました。何を言っているのか理解できなくてまごまごしていたら、ご丁寧にシールをはがしてくれました。親切やん、杭州の人。





奥に見えるのは雷峰塔です。手前の手漕ぎ舟と相まって何とも言えないチャイナ感が出ています。比較的似た文化圏の日本人がこのチャイナ感に興奮しているのであれば、碧眼の外人ならもっと興奮するのでは?と思います。





小瀛洲(三潭印月)に来ました。ここは明代に湖底の泥を浚って陸地化した人工島です。三潭印月とは西湖十景のひとつで、月夜の晩にここから見える湖上の石灯籠の明かりと月明かりとが湖面に煌めいて美しいさまを表しています。





これがその湖上の石灯籠です。なんか変なオブジェクトがあるなぁ程度に思っていたけれど、実は1元札の裏面の図案にもされているくらいの有名どころなのです。







月明かりじゃなくても夕日でも充分情緒があってうっとりします。





島の陸地は田の字型になっており、外周をぐるぐる回っていると自分が一体どこにいるのかわからなくなってきます。船着き場の場所は方面ごとに分かれているようなので、下船時に確認しておいた方がいいですよ。





真ん中の非陸地部分。明鏡止水とはこういうことを言うのでしょうな。この景色を勝手に西湖十景に入れておきます。





清河坊(河坊街)にやってきました。ここは南宋時代の繁華街だったところを最近になって手直ししたチャイナ感満載の観光文化ロードです。杭州近郊に龍井村というお茶の産地があることから、清河坊の店のおよそ4分の1が龍井茶を扱うお茶屋で、他にはシルク小物屋や漢方薬屋が軒を連ねています。

中には太極茶道屋というキワモノの部類に属する店もあります。茶道と武術が合体した一風変わったパフォーマンス喫茶が楽しめます。先の細長いやかんでお湯を注ぐので、どう見てもションベンにしか見えんのですよね、アレ。かつて世界ウルルン滞在記で誰かが太極茶道の修行してたっけ。





清河坊の脇道はこのような小吃街になっています。点心・スープ・串焼き・海老・ご飯ものなどなど、たいていの食べ物は揃っているのできっと食べたいものが見つかるはず。真ん中はテーブルになっているので座って食べられますが、人が多すぎてカオスになっているのでそう易々と座席確保はできませんでした。





それではここで杭州小吃レポート。まずはこれ、見ただけでは何がなんやら分かりませんが、パイナップルおこわです、10元(=120円)。小ぶりのパイナップルを半分に割って、その上にもち米のおこわがドサッとてんこ盛りになっています。

パイナップルは容器として使っているのですが、くり抜いた中身がそのままパイナップルに収まっているので、実態としてはパイナップルの半身におこわが盛られているだけの不思議な料理です。竹筒飯の亜種ですね。





東坡肉、1個10元(=120円)。杭州に来たからには東坡肉は外せません。このお店の東坡肉はあまりスパイス臭くなく、味付けもあっさりしているので日本人向けだと思います。とにかくおいしい!





なんとかバーガー、1個5元(=60円)。オーダーごとに中の具を鉄板で炒めてくれるのでアツアツがいただけます。カレー風味の味付けで食がすすみます。買ったものの中で一番安かったけど、これが一番おいしかったです。





鴨肉大串、4本10元(=120円)。串が30cmくらいあるので食べ応え十分です。注文すると「スパイス振っとく?」と聞かれたのでお願いしました。ピリッと辛いのは辛いですが、普通に食べられる辛さです。





帰り道にコンビニじゃないよろづ屋みたいな店で地元ビールの西湖啤酒を買ってみました、3元(=36円)。アルコール分が3%ぐらいしかなく炭酸もスカスカなので、ビールよりもエールが好きなボクでも思わず首を傾げるほどでした。

ホテルでスカスカビールを飲みながらNHKを見ていると、どうやら尖閣沖での工作船衝突ビデオが今日YouTubeに流出したらしいです。仙谷が耳まで真っ赤にしながら憤慨し、中国様にどう申し開きしようかと周章狼狽している様子を想像してたら、アラ不思議、あんなにおいしくなかったビールがおいしく感じられましたとさ。

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