水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

意志力

2013年02月04日 | 学年だよりなど

 学年だより「意志力2」

 人間の意志力は筋肉のようなものだから、使い続けていくと、使い果たしてしまう。
 現代人の生活には、いろんな局面で意志力が必要だ。
 たとえば会社勤めをする人なら、残業で帰りが深夜になっても翌朝は普通通りに起きなければならない。着替えて準備をして、満員電車に乗って通勤し、仕事のだんどりをして、上司に指示をうけて、お客さんに電話をして … 。
 もう少しだけ寝ようかな、休んじゃおうかな、シャワーやめようかな、今日の業務って何からだっけ、ヤだけど後回しすると大変だからやろうかな … というようなちょっとした自制心と決断の積み重ねで、どんどん意志力は消費されていく。
 その結果、仕事の後ジムで鍛えようと朝のうち思っていたにもかかわらず、夕方にはその気持ちが弱まっているどころか、気づいたら甘いものを大量に食べていたという事態に陥っている。
 みんなも我が身に置き換えてみれば、容易に想像できるのではないだろうか。
 意志力は、筋肉と同じように「限られた資源」なのだから、これは当然の姿でもあるのだ。
 ではどうすればいいのか。
 まずは、自分の自制心が強くはたらくのはいつか、一日のなかでどんな増減をみせるのかを、自分で意識してみることだ。
 そして意志力が強く発揮される時間帯は、一番やりたい仕事がやれる状況をつくり、一方でそれほど働かない時間帯には、脳に負担の少ないルーティンの作業をいれていく。
 さらに、意志力の挽回をはかるエネルギー補給を考える。
 脳は、人間の身体の中で最も大量のエネルギーを必要とするが、そのわりには脳自体に蓄えられているエネルギーは少ない。
 なので、たえず血液を通して、身体のエネルギー減少度合いをチェックし続けている。
 通常の業務に必要なエネルギーが減っていることを感知した脳は、まず自己コントロールという、最も負担のかかる業務を縮小しようとする。
 結果として、注意力が減少し、誘惑に負けやすい脳の状態がうまれる。
 エネルギーを欲するだけでなく、目先の利益、衝動的欲求に従い行動しようとする状態になる。
 こういうとき手っ取り早いのは、甘いものを食べて一時的に血糖値をあげることだ。
 ただし、この方法は、血糖値の上がり下がりの度合いが大きいので、多用するとかえって自己コントロールがきかない体を作ることにもなるという。


 ~  もっとよい方法としては、体に持久性のあるエネルギーを与えてくれるような食べ物を摂取することです。多くの心理学者や栄養士が推奨しているのは「低血糖食」、すなわち、血糖値を一定に保つための食事です。 … 低血糖食品とは、脂肪分の少ないタンパク質、ナッツ類、豆類、食物繊維の豊富な穀類やシリアル、そしてほとんどの果物や野菜など、基本的にそのままの状態が保たれていて、糖分や脂肪や化学物質などの大量の添加物が入っていない食品です。 ~


 こういう食事に変化させること自体に意志力は必要だが、それを補ってあまりある脳の状態がつくられることになるようだ。

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