水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

思いつき(2)

2010年11月18日 | 国語のお勉強

 マーク式問題の演習をしていると、けっきょく毎日同じ話しかしてないことに気づく。
 同じ話なのだから、箇条書きでまとめて生徒さんに配ってしまえばいいのかなと思いつき、まとめはじめた覚え書き。

小説問題を解くために

1 近代小説は近代の産物である。
 近代人が、自我をもってしまったがゆえに起こる苦悩を描く。
 主人公は基本的に悩んでいる。鬱屈している。
 主人公は基本的に世間、社会と対立する位置にいる。

2 評論は論理の流れをつかむ。
 そのために大きく三つか四つの意味段落を想定して読む。
 同じように小説では、三つか四つの場面で構成されていることを想定して読む。
 ただし場面の時間的進行は一方向とは限らない。
 過去の場面、回想シーンに注意する。

3 一つの場面の中では心情は一つ。 
 その心情が、どのような行動やセリフで表現されているかをつかむ。 
 その心情は、どんな事件・出来事によってひきおこされたかをつかむ。
 風景描写は作者の創作。主人公の心情を投影している。

4 なんとなく解かない。必ず本文に根拠を見つけよ。
 傍線部と正解選択肢とは、「=」の関係か、因果関係である。
 誤答選択肢の主なパターンは次の通り。
 本文にない内容が書いてある。(ナシ)
 本文と逆の内容が書いてある。(逆)
 本文の内容と微妙にずれている。(ズレ)
 正解の一部分しか述べてない。(不足・セマイ)
 正解をより極端に述べている。(イイスギ)
 日本語として明らかにおかしい表現で書いてある。(問題外)

5 何がどうして、どうなった。どんな心情がうまれたか。
 「何が」「どうして」「どうなった」の部分で誤答はいくらでも作れる。
 「どんな心情」部分の誤答はすぐわかる。

6 傍線部について答えるには、まず傍線部が大事。
 傍線部のSVOを確認。
 その傍線部は、事件・出来事なのか、心情なのか、行動・セリフなのか、風景描写なのか。

7 次に、傍線部の前が大事。
 前に指示語があったら、必ずその指示内容をつかむ。
 前に「~て」「~ので」があったら、傍線部との因果関係をおさえる。
 前に「~が(S)」と書いてないか。
 前に「~を(O)」と書いてないか。
 

コメント
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