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NASAのスーパーコンピュータ、ブラックホールの衝突をシミュレーション

2006-10-22 21:31:19 | Weblog
2つのブラックホールが衝突すると、宇宙はゼリーのように揺さぶられる。
米航空宇宙局(NASA)は、スーパーコンピュータを使ったブラックホールの衝突のシミュレーションで、
Albert Einsteinの理論を検証し、宇宙の秘密を解き明かそうとしている。

NASAのスーパーコンピュータ「Columbia」は、2つのブラックホールが衝突し、
合体する様子を示す3Dシミュレーションに成功したが、これはいままで行われた
天体物理学の計算のなかで最大規模となるものだ。「これは途方もない大異変で、
放出されるエネルギーの量で言えば、これ以上の規模の事象はビッグバンしかない」と、
メリーランド州グリーンベルトにあるNASA重力天文物理学研究所(Gravitational Astrophysics Laboratory)の
責任者、Joan Centrella氏は、米国時間4月18日に行われた報道陣向けの電話会議のなかでそう語った。

NASAは、今回成功したこのシミュレーションについて、ブラックホール観測における大きな進歩であり、
宇宙全体の理解につながるものだとしている。実際、このシミュレーションの成功により、
Einsteinの一般相対性理論が最終的に証明される可能性さえある、とNASAは主張している。

ブラックホールは、質量の大きな星がエネルギーを消費し尽くし、超高密度の天体へと収縮したときに生じる。
その重力はあまりにも大きいため、周囲にあるものすべて--光さえも--がブラックホールに吸い込まれてしまう。

2つのブラックホールが衝突すると、宇宙に輝くすべての星のエネルギーをあわせたよりもまだ大きな
エネルギーが放出される。重力波が光の速度で広がっていく時、周囲の宇宙はボウルに入れた
ゼリーのように揺さぶられる。今回NASAがようやくシミュレーションに成功したのは、この重力波のパターンだ。

「重力波は、宇宙を見るまったく新しい窓をわれわれに提供することになる」と、
シラキュース大学の物理学教授で、この計画に参加しているPeter Saulson氏は述べ、
今回のシミュレーションの結果を、電波や赤外線、X線の発見に匹敵するものだと説明した。

「天文学者が新しい窓を開くたびに、宇宙は新しい顔をのぞかせた。
われわれは今まさに重力波の窓を開きつつある。これによって、われわれはまたもや、
宇宙のまったく新しい姿を見ることになるだろう」(Saulson氏)


ソース CNETJPAN 2006/04/19 22:09
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20101983,00.htm
NASA
http://www.nasa.gov/vision/universe/starsgalaxies/gwave.html
http://www.nasa.gov/images/content/147054main_A400_lg.jpg
http://www.nasa.gov/mpg/146898main_viz_shiftingall_21.320x240.mpg (動画)

実際にどんな変化が生じてしまうのか想像もつかないな・・・。しかし、こういうスケールの大きな実験にいつまでコストを掛けられるのやら・・・。

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