四谷駅から歩いて3分
心法寺の境内奥、
木漏れ日の中に庚申塔。
千代田区内に現存する庚申塔は2基のみで、それぞれ区の西端・東端に位置しています。こちらは千代田区の西端で、新宿区との区界が近い。
六臂青面金剛。
上方に日月、頂に髑髏、左手に法輪、右手に短い戟、左本手にショケラ、右本手に宝剣、両下手で弓矢。
ショケラは独特な衣装。
下方に二鶏、足下に邪鬼。三猿は向かって左から、見ざる、聞かざる、言わざる。
向かって右側の猿の前に、2枚の葉がついた桃があります。
道教研究家の窪徳忠によると、三尸の駆除法には大きく分けて、祈祷法(呪文を唱えたり、まじないをする)、服餌法(利尿剤、健胃剤などの生薬を飲む)、符籙法(道教のお札を身につけたり、飲み込む)など3種類があります。服餌法のひとつとして「桃の葉をついてできた汁一升を服用する」という本草綱目における記述が紹介されていますので、このあたりの話が反映されているのでしょう。
また、桃は邪鬼を祓うとされていることでも知られています。
「宝暦二壬申年九月吉日」(1752年)
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