やっつけ映画批評!

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街の上で 2021 65点

2021-12-13 21:42:03 | 映画
街の上で 2021 130
65点


下北沢で暮らす若葉竜也、、





今泉力哉監督のオリジナル脚本映画です

オール下北ロケで
それまでの今泉力哉作品に出てきたキャストのオールスター感もあり、
キャストの化学反応も楽しめるんですが

やはりこの映画最大の魅力は
永遠の
「好き」ってなんだろう
「片思い」ってなんだろう監督の作家性が
全面に出ている

選ばれなかった、
切り取られた、
何かからあぶれた
人たちの気持ちの交錯の機微が
絶品でした

彼女に振られた男
映画製作チームにハマってない女の子
彼氏に死なれた女の子
彼女に振られた男

と出て来る人みんながみんな
何かから選ばれなかった
何かから切り取られてしまった
人達で

その各々切り取られたエリアが
ふと交差する交錯する瞬間の
会話が

ドラマチックな展開があるわけではないんですが
ものすごく落ち着いたごくごく
自然な会話なのに

めちゃくちゃ愛おしいんですよね


その会話の中にうっすらとある
男と女のうっすらとある
新しい恋の予感というか
若干の性の匂いみたいな

そこの距離感がまたたまらなくて
会話ばっかりの
とても静かな映画なんですが

終わってしまうのが
惜しいとすら感じる
不思議な魅力がありました

誰かに切り取られたけど
たしかに僕はここにいる

誰かに存在を否定されたけど
僕は今日も僕を肯定して生きている

昔は下北発のミュージシャンとか
アーティストとか
いたけれど、いまは若い人も減って
だんだんと選ばれなくなってきているらしい
下北沢の舞台感も相まって

なんとも言えない哀愁と愛しさが
詰まった
ぶっちゃけ退屈なんだけど
とても好きな青春群像劇映画でした〜