気ままにフィギュアスケート!

男子シングルが好きです。

記事色々

2008-03-23 23:00:05 | 高橋大輔その他
記事が色々出ていますね。
今回の敗因について昨晩寝ながらしつこく考えていたので、見過ごすことはできません。

スポニチ
調子は明らかに落ちていた。高橋はオランダでの合宿を経て、1週間前にイエーテボリ入り。大会中に会場入りする男子選手も多い中、氷に慣れることを優先した。しかし「試合までが長く、集中するのが難しかった」。選択は裏目に出た。
会場入りした当初、絶好調だったジャンプは、徐々に成功率が落ち、フリー当日の午前練習では4回転ジャンプすべてに失敗した。モロゾフ・コーチには「4回転を1回にしよう」と指示されたが「逃げたくなかった」と4回転2回に挑戦。だが、不安を抱えたままでは難しかった。

asahi.com
昨年12月のグランプリ・ファイナルのフリーで、あと1回跳べた連続ジャンプを跳ばなかったために、小差で優勝を逃した。高橋は「ファイナルのことが頭をよぎった」と周囲にこぼしたという。反省を生かし、少しでも得点を伸ばそうと機転を利かせたつもりだったが、裏目に出た。最後のジャンプを予定通り単発にしていれば、得点が加算され、メダルに届いていた。
いずれにせよ高橋は本来の出来からは程遠かった。逆転への意気込みが空回りし、極度の緊張が体を縛った。本番が近づくにつれ調子を落としていた4回転ジャンプは二つ目が転倒。得意の3回転半ジャンプのうち一つは着氷が乱れて連続にできず、跳び過ぎ違反を誘発する要因になった。
「優勝のチャンスはあった。すべてにおいて納得いかない」と悔やむ。23日は長年指導を受け、同居生活を営む長光コーチの誕生日。「(優勝という)プレゼントをあげられればいい」との思いはかなわなかった。

毎日jp.
今回の敗因は精神面より、最終調整がうまくいかなかったことだ。前日のSPはトリプルアクセルで着氷が乱れ「練習用リンクと氷の感じが違った」と戸惑った。
伊東秀仁・日本スケート連盟フィギュア強化部長は「本番のリンクは柔らかく、練習用リンクは表面だけが柔らかく下が硬い」と指摘していた。今大会前に靴も新調したが、これも微妙な感覚を狂わせたかもしれない。

どれもが原因だったんでしょうね。悪いときにはそんなふうに重なるんだろうな。大ちゃんには慎重に対策を立てていってもらいたい。強いだけでなく、頭のいい冷静な人だからきっとできる。

nifty 青嶋さんの記事は読んでいて、思わず涙がにじみました。

時事ドットコム 大ちゃんの母校、倉敷翠松高スケート部の記事も。

いいときも悪いときも

2008-03-23 22:04:36 | 高橋大輔その他
いいときもあれば悪いときもある。そんな当たり前のことを実感させられた大会だった。
優勝候補とされた3選手(大ちゃん、ランビ、トマシュ)はいずれも表彰台にも上がることができなかった。ただこの3人は全員で4回転2本に挑戦している。メダルを取ることはできなかったが、その攻め続けた姿勢を讃えたい。
代わりに表彰台に乗った3人は、優勝候補ではなかったがいずれも何かを乗り越えた選手だった。
ジェフは昨期のケガから続く不調を。ジュベールは今期の病気による体調不良を。ジョニーは昨期までのスランプを。
辛いときもあきらめないで努力し続ければ、フィギュアの神様が微笑んでくれるときもある、そう思った。
そしてこの3人のうちジュベールとジョニーは4回転を1本ずつしか入れず、優勝したジェフは4回転を1本も入れていない。
今大会に限って言えば、4回転は優勝への絶対条件ではなかった。
4回転2本を入れた者と入れなかった者、その明暗はあまりにも残酷だった。

フィギュアの神様は、その司るリンクと同じように少しばかり硬く冷たい心をお持ちなのかもしれない。どんなに才能があり努力し続ける選手にさえも、順調に階段を登り続けることは許さない。頂点に立ち続けた選手もいたが、身体の故障という代償を支払わされた。
試練を与え、それに耐えることができるのかを試すのがきっとお好きなのだろう。誰が勝つか負けるか予想外の展開を用意しなければ、おもしろくないとでも思っているのだろう。
そういうスポーツなのだ、フィギュアスケートは。私がフィギュアスケートを見始めたのは、華麗さ美しさ力強さだけではなく、そのスリルと予想外の結果も生まれるおもしろさによるところが大きかった。
まさかその後1人の選手に恋してしまい、肩入れしすぎることになるとは、その時には思わなかった。
だから今は不覚を取ったような気持ちになっている。男子シングルに限るが、今の私は純粋にフィギュアスケートのスリルを楽しむことができなくなってしまったから。

大げさなようだが、昨晩はファンとしてちょっとしたアイデンティティ・クライシスに陥っていた。自分の贔屓の選手が負けて、落ち込んだり辛かったりするのはいい。当の選手に比べればそれは大したものではない。
ただ私は1選手のファンだけではなく、フィギュアスケート全体のファンでもありたいと思っていたので、大ちゃんの演技後放心してしまい、その後の選手の演技をまともに見ることもできない自分がいやだった。
特定の選手のファンでなければ、競技そのものをもっと純粋に楽しめるのに、と思った。
ファン歴浅い自分のもろさがまともに出てしまった。大体私がファンになったのは2006年のGPFからなので、いかなる状況いかなる体調でも大ちゃんはメダルが取れる、と思い込んでしまっていたのだ。
私にとって大ちゃんは強くて当たり前、勝って当たり前だった。たった22歳になったばかりの若者をそんなふうに見ていた。

今回の大会の演技は確かにこれまでと比べれば良くなかったが、公正に考えれば4位は悪い成績ではない。世界選手権でチャンピオンになるチャンスはこの先何度だってある。
フィギュアの神様は大ちゃんに改めて多くのことを教えてくれたのだろう。難しい技を入れる以前にやらなければいけないことを。完璧な演技をする大切さ、本番に調子を合わせる大切さ。基本的なことのようで、実は一番難しい。
そして順調に登れる階段ばかりじゃない、時には突き落とされるように下がることだってあるということを。歴代最高得点で世界中の注目を集めた直後に、この2シーズンで初めてのメダルなしのこの大会。頂点を目前に足元をすくわれたようなものだ。
それ以外にもバンクーバーまでに否応なしに学ばされることは、きっとこれからもあるだろう。
でも大ちゃんはきっとそのたびにそれを乗り越えて、強くなっていく。しなやかな強い人だから。鋼鉄のような強さではなく、しなやかで繊細な彼の強さが私は好きだったりする。

競技にはいいときも悪いときもある。夢がある限り、どんな障害も乗り越えるために選手はあがく。あきらめさえしなければ報われることを今回のジェフの優勝が教えてくれた。
私は大ちゃんのファンをやめることはできない。ただその代わり、大ちゃんの引退後はもう特定の選手の応援をするのはやめようと思う。
誰かのファンをするこの短い間、いいときも悪いときも大ちゃんを応援し続ける、そんなファンとして当たり前で基本的な心構えを確認した大会だった。

世界選手権男子FS

2008-03-23 17:55:42 | フィギュアスケート大会
男子FSの地上波生放送はベルントソンの途中から始まった。好きな選手なのできちんと最初から見たい。そしてパトリックの演技もニュースで削られる。少々の遅れがあっても昨年のような放送の方がストレスは少ないかも。南里君の演技と一緒にBSで見ます。
印象に残った選手だけ書きます。

ケヴィン・ヴァンデルペレン選手
FSのプログラムを変えて。EXIT衣装、すごいんですけど。でも演技もすごかった。4回転はなかったけれど3F-3T-3Lo見事!FSだけだと3位。

小塚祟彦選手
スピードがあって美しいスケーティング、前半すごく良かった。3Aも2本決まる。後半にジャンプで2回転倒があったけれど、堂々とした演技。8位で3枠獲得。初出場の世界選手権でこの成績、来期以降が楽しみになってきました。

トマシュ・ベルネル選手
最終グループ1番滑走。ここまで波のある選手だったんですね。ヨーロッパチャンピオンとして迎える世界選手権でこの結果。4回転は2回挑戦。実力はあるし好きな選手なので、来期の活躍を待っています。

ジョニー・ウィアー選手
4T両足着氷の上回転不足を取られちゃったんですね。コンビネーションジャンプの調子がよくなかったかな。でも大きなミスはなくまとめられました。総合3位、世界選手権初めての表彰台おめでとう。

高橋大輔選手
6分間練習のときから緊張した表情をしていて、演技のときもこれまで見たことないほどの緊張の表情。最初の4回転は成功、次の4回転の失敗は仕方がないからあきらめないでって祈りながら見ていました。無効になってしまった3Lz-2Tは大ちゃんがあきらめずに戦い抜いた証だと思います。

ステファン・ランビエール選手
大ちゃんの演技の直後だったので、茫然自失としてテレビ画面は見ていたけれどよく覚えていません。ランビも失敗が多いな~とは思ったけれど。

ブライアン・ジュベール選手
衣装とスローパートの振付を変えた昨年からのプログラム。4回転が美しく、ここまでの最終グループの中で、ジュベールの強さは圧倒的だった。最後に小さなジャンプミスがあったり4回転の回数を減らしたりして連覇は逃したけれど、ジュベール強い。筋肉も戻ってきたみたい。

ジェフリー・バトル選手
昨年の印象から最終滑走は苦手かと思っていたけれど、失敗から学んだことは大きかったのですね。スピード感ある流れのある美しい動き、ジャンプ、スピン、ステップとどれも見事。失礼ながら表彰台争いはともかく金メダル候補としてはノーマークでした。ジェフの底力を見、彼の演技から多くのことを学んだような気がします。ジェフ、金メダルおめでとう。4回転こそなかったけれど優勝にふさわしい演技でした。

男子FS                  TSS=TES+PCS-Ded.  
1位 Jeffrey BUTTLE(CAN)     163.07=84.29+78.87-0.00
2位 Brian JOUBERT(FRA)      153.47=74.11+79.36-0.00
3位 Kevin VAN DER PERREN(BEL) 145.78=78.78+67.00-0.00
4位 Sergei VORONOV(RUS)     144.67=77.17+67.50-0.00
5位 Johnny WEIR(USA)        141.05=67.21+73.84-0.00
6位 高橋大輔(JPN)          139.71=64.15+76.56-1.00
7位 Stephane LAMBIEL(SUI)     138.76=63.04+75.72-0.00
8位 小塚祟彦(JPN)          134.24=70.96+65.28-2.00
9位 Stephen CARRIERE(USA)    133.49=66.77+67.72-1.00
10位 Jeremy ABBOTT(USA)     131.65=67.45+66.20-2.00
17位 南里康晴(JPN)          118.99=63.61+55.38-0.00

4回転なしでもジェフは高いTESを出しています。1つ1つのジャンプ、スピン(全てレベル4)、ステップの質の高さが素晴らしい。
ジュベール8点台が3つ!高いPCSを出しています。ジェフは8点台が1つ。それ以外の選手は8点台を出していませんが、大ちゃんはFSの順位は6位でありながらPCSは3番目に高い点数を出しています。

総合順位              合計点 SP(順位) FS(順位) 
1位 Jeffrey BUTTLE(CAN)     245.17 82.10(1) 163.07(1)
2位 Brian JOUBERT(FRA)     231.22 77.75(6) 153.47(2)
3位 Johnny WEIR(USA)       221.84 80.79(2) 141.05(5)
4位 高橋大輔(JPN)         220.11 80.40(3) 139.71(6)
5位 Stephane LAMBIEL(SUI)    217.88 79.12(5) 138.76(7)
6位 Kevin VAN DER PERREN(BEL) 216.02 70.24(9) 145.78(3)
7位 Sergei VORONOV(RUS)    209.93 65.26(15) 144.67(4)
8位 小塚祟彦(JPN)          205.15 70.91(8) 134.24(8)
9位 Patrick CHAN(CAN)       203.55 72.81(7) 130.74(11)
10位 Stephen CARRIERE(USA)   201.69 68.20(11) 133.49(9)
19位 南里康晴(JPN)         179.88 60.89(20) 118.99(17)

ジェフはSP、FS共に1位で堂々の優勝です。

SPプロトコル FSプロトコル