子供のことでまたもやトラブルがあり、というより長いものに巻かれて流されてやりすごすこともできたのに自分からトラブルに巻き込まれに行き、ぼろぼろになっていてスケートのチェックがおろそかになっていました。まだJスポを録画した全米とユーロも半分も見てないし。
でもそんな中でも名古屋の国体には行きましたよ。29日の成年男子SPと、30日の成年女子SPと成年男子FSを見ました。
随分遅くなりましたがレポしたいと思います。
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公式リザルト
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国体公式サイト
国体は初めてですが、随分全日本とは違いました。
まず県別対抗なので、会場内に貼ってあるバナーも、それぞれの県の連盟が用意したらしい県名の入った公式(?)のもの。ファンが用意する選手個人のものはありませんでした。
そして選手の演技時には、同じ県の選手団が県名の入ったお揃いのベンチウォーマー姿でリンクサイドに立ち、応援します。小さな旗を振っている県もありました。
緊迫感漂う全日本と違い、県対抗のお祭り試合という雰囲気もありました。もちろん出場する選手は演技時には真剣ですが、それ以外のときは仲間同士でいかにも仲がよさそうで楽しそうでした。
バッジテスト5、6級の選手も成年・少年男子には出場していました。だから全日本を見ても上下に差があるものだと感じるのですが、今回はそれ以上の差がありました。でもどの選手も自分ができることを精一杯演技していました。
各選手の級は300円で購入したプログラムに載っていました。ちなみに成年・少年女子では6、7級の選手しか出場していません。男女の競技人口の違いを感じます。
入場無料なので、観客が多すぎて入場できなかったらと2日とも会場時間を少し過ぎたくらいに行ったのですが、杞憂でした。観戦する席さえ選ばなかったら、2日とも終日席に余裕がありました。お陰でジャッジ側の中央寄りの比較的前のほうに座ることができました。
近場に住む熱心なスケートファン以外は行かないものなのでしょうか。
男子SPの第1グループには現役バリバリの山田耕新君、堀之内雄基君、無良祟人君の他に引退した大上偉才君、神崎範之君が入っていて、最初から注目です。
無良君は6分間練習で4回転を成功させていました。
しかしびっくりしたのは、大上君、神崎君の2人ともが練習で3Aを成功させていたこと!
特に神崎君は引退して5年経つのでしょうか。私がテレビとはいえ初めて見た全日本が2006年。場所はこのガイシアリーナ。彼はそれが最後の全日本だったはずです。
そして本番。大上君のプログラムはチャイコフスキーのバイオリン協奏曲でした。大ちゃんを始め、日本男子はこの曲を使う人が多いですね。
まず3Aが成功し、会場はどよめきました。そして3Lz-2T、3Fを成功させました。64.48の高得点でSP4位です。凄すぎ!引退して2年経ちますが、現役で十分いける成績ですね。
次の神埼君のプログラムはジャズナンバーでした。3A成功、会場はもちろんどよめきました。そして3F-2T、2S。20代後半で引退して5年も経っていて、どうして3Aが跳べるの?って感じです。全日本出場クラスの20歳前後の現役選手でも、3Aが跳べない選手は全く跳べないのに。
無良君は4回転は転倒でしたが、3Aは高さもあってきれい。そして3Lz-2T。
全日本のときも感じたのですが、無良君のスケーティングや表現力って格段によくなりましたよね。そして色っぽい。以前は無理に色気を出そうとしていた感じでしたが、今は自然ににじみ出している感じがします。
全日本ではシングルとアイスダンスの両方に出場していた玉田裕也君が、愛媛代表で出場していました。でも左腕を怪我しているようでした。ギプスか包帯で固定していたのでしょうか、ほとんど動かすことができなくて。
でもそんな状態でも棄権することなく滑ってくれました。ジャンプは全部1回転で流していましたが、ステップもスピンも右腕1本で表現した心を込めた滑りでした。会場の拍手も暖かく大きかったです。
彼は大学4年生でもう引退するんですよね。これが引退試合なのかと思うと寂しいです。でも忘れられない演技になりました。
佐々木彰生君は3Aが両足、3Lz-3Tがオーバーターン、3Fは両手を上げて。会場はやはり盛り上がっていました。SP3位という高成績でした。
中村健人君。6分間練習ではそこまで調子が悪そうでもなかったのに、2Lz-3T、1A、3F。キャメルではドーナツもできるようになったりと、スピンが上達しているようでした。
演技は素敵でしたが、ジャンプがこれでは凹みますよね。演技終了直後、観客へのあいさつ、キスクラと、ずっとひどくがっかりして落ち込んでいるのが見てとれました。感情がすごく表情や体全体に出るんですよね。2年ほど前の彼はこうじゃなくて、失敗してももっと淡々としていた気がしますが、勝ちたい気持ちが強くなったからでしょうか。
次は近藤琢哉君と東京勢が続きます。健人君はリンクサイドに残って手を叩いたりして応援していました。
近藤君のジャンプ、今シーズンや昨シーズンの全日本に較べると随分よかったです。3Lz-2T、3Lo、2A。軸はそんなに細くないのですが、安定したジャンプを跳んでいました。
小塚祟彦君、4回転は転倒でした。この日に4回転に挑戦したのは2人だけで2人とも失敗しちゃったのは残念でした。でも3A、3Lz-3Tと成功させて、83.41という高得点でSP1位になるのはさすがですよね。
スピード感あって素敵な演技でした。ファンはバナーを手持ちにして振っていました。ただし全日本のように派手に振るのではなく、控えめに膝の高さで。
吉田行宏君は3T-3T、3F、2A、高くてきれいなジャンプでした。全日本に続き、情熱的な黒い瞳を見せてもらいました。
郡山智之君は演技直前にリンクサイドに並んでいる福岡の選手団とハイタッチしていきました。その中にはコーチをしている中庭君と、その教え子の川原君もいました。この師弟、いかにも仲良さげです。中庭君は川原君がいかにもかわいくてたまらないという感じに見えました。小塚君もいて、もちろん彼とも郡山君はハイタッチしていきました。
3Lo、3T-3T、2A、リラックスして自分の演技を見せるのを楽しんでいるように見えました。彼はリバーダンス以来、観客を魅せるコツを掴んだような気がします。
成年男子SPの後は、少年男子FS、少年女子FSと続くのですが、成年男子だけ見て帰りました。
自分用の覚えに、全米、ユーロ、全中の公式リザルトへのリンクだけ貼っておきます。
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全米 公式リザルト
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ユーロ 公式リザルト
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全中 公式リザルト
まだショートしか見ていませんが、全米はジャンやキャリエールなど、一時期不調だった選手たちが活躍していて嬉しかったです。
四大陸までにフリーの録画も見てしまいたいと思います。