気ままにフィギュアスケート!

男子シングルが好きです。

四大陸 2

2013-02-14 01:13:18 | フィギュアスケート大会
今回は下位から国別にまとめて書くというルールで書いているので、アメリカの3人から。
マイナーはアメリカ人選手では最下位の総合9位。6分間練習では鮮やかな4Sを見せてくれたのに、まさか本番はSPでもFSでも失敗するとは。以前はスタンダードで正確なスケートが売りの地味な選手という印象だったのが、今はトップ選手の華と風格が出てきただけに残念でした。彼は人気ありましたね。私もかなり好きになってきました。

ドーンブッシュは不安定な一時期を乗り越えて安定してきましたね。きれいな4Tも見せてくれたし。総合5位はまあよくやったほうではないかと。
私は彼に大柄な選手というイメージを持っていましたが、思ったよりも小柄でした。バイオによると173cm、健人君と同じか。でも以前は180cmぐらいあるように思っていたんですよ。肉眼で見るととってもハンサムさんでした。
外見のことばかり書いてますね。演技の印象はテレビで見るときとそんなに変わらなくて。

ある意味印象が強かったのは全米王者のアーロン。彼は全米王者がプレシャーだろうなと思っていました。やはりSPは緊張してか10位と出遅れましたが、FSは4Sを2回成功させて2位、総合4位でアメリカ選手中最上位で全米王者の面目を保ちましたね。
でもびっくりしたのはそのFP。プログラムはウエストサイドストーリーで彼によく合っていて雰囲気も出しているんですよ。でもトランジッションが少ないのはともかく、ステップではリンク中央しか使ってないのにびっくりしました。ルールが改正されて自由にリンクを使えるようになったとはいえ、ほとんどの選手はリンク全体を使ってステップをするから。でもこのステップでレベル3を取れているからこれでもいいのか?全米をJスポで見たときには気付きませんでした。
リンクの端を使うのはジャンプの合間にランするときだけ、みたいな印象が残ってしまいました。ジャンプを跳ぶのに特化したプログラムですね。
プログラムに物足りなさを感じたのは私だけではないらしく、4回転を2本成功させたにも関わらず、スタオベは少なかったです。まあ、他のところでミスがありましたが。
全米優勝で急にトップ選手の仲間入りみたいな感じになったから、シニアのトップ選手にふさわしいプログラムをまだ作ってないんだろうな。
今回は辛口になりましたが、けっこう好きなんですよ。(というか、いい演技を見せてくれる選手はみんな好き。)今後どんなふうに磨かれてくるかが楽しみな選手です。

次は中国ですね。日中関係の冷え込みはもちろんリンクでは全く感じませんでした。ナン・ソン、ハン・ヤンと好きな選手が2人とも見られて嬉しかったです。
ナン・ソンはSPではミスがなく4Tもきれいで、久々のいい演技にすごく喜んでいましたね。ジュニアやシニアに上がったばかりの頃は感情を余り出さない選手という印象だったのに。その喜び方の激しさに、悪かった時期の辛さを思いました。でもFSはちょっとミスが目立ったかな。総合6位。
彼はジャンプが高くて、それは一見いいことのようですが、大柄な彼だけに、ジャンプの高さが体に大きな負担になるのだろうと思いました。
彼を見ていると素質に恵まれているのに中々芽が出なくて歯がゆいです。できるなら欧米のコーチ・振付師に丸ごと預けてカスタマイズしたくなります。(笑)

ハン・ヤンはまだ原石だけど、うまく磨かれれば将来世界のトップに立てる選手だと思いました。スケーティングとジャンプの美しさが素晴らしい。SPの4T、着氷がよく流れていました。表現力もコーチ・振付師次第でどんどん伸びそうですね。
SPではスピード感ある素晴らしいスケーティングでしたが、FSでは4Tで転倒して腕を痛めたようですね。その後はジャンプを跳ぶことのみに集中してスケーティングのスピードもSPほどではなくなってしまったのですが、ほとんどミスもなくよく滑りきったと思います。まだジュニアなのに3位に入って表彰台に乗りましたね。
ハン・ヤン、本当にいい選手で大きな可能性を感じるので、順調に成長してほしいです。
一緒に見ていた友人が、彼のスケーティングは大ちゃんに似ていると言っていました。私は加速の仕方がパトリックに似ていると思っていたのですが、言われてみれば重心の位置などが大ちゃんに近いかも。でも私はまだパトリックを生で見たことがないんですよね。今回来てほしかった。

やっと日本。ここはあっさりといきます。(汗)
無良君は8位でしたが、調子は悪くなかったと思います。SPでもFSでもフェンスに近すぎるところでジャンプをしてミスをするという失敗があり、もったいなかったです。2008年のNHK杯でもジャンプがフェンスに近すぎると思ったのですが、直ってなかったのかな?今回はスピードが出すぎてしまったのでしょうね。

大ちゃんの新SPはプログラム名を知ったときから、ベタな選曲というか彼に合いすぎると思ったのですが、確かに雰囲気は合っていましたね。斬新さはないけれど、今季はあと1試合だし、ワールドでは磨き抜いたものが見たいです。ジャンプは4回転の失敗はともかく、3Aの転倒はショックでした。コンビネーションは成功させてくれたのでほっとしました。顔がむくんでいるように感じましたが、体調が悪かったのでしょうか。
FSは公式練習を見た友人から様子を聞いて益々不安に。でも6分間練習ではほとんどのジャンプをきれいに跳んでいて、3Aも2回成功したし、4Tも成功したし、これまでSPが悪いときはFSで超人的な力を発揮してくれたから今回も大丈夫と楽観視しようと思っていましたが、毎回そんなにうまくいくわけではありませんね。
でも四大陸だし、ワールドに向けて厄落としをしたと思っています。ワールドで悪いときだって4位とか5位だったのに、さすがに四大陸7位は衝撃でしたが。何でもありうる、これがある意味フィギュアスケートですね。

ゆづは成功した4Tの着氷が流れて素晴らしくきれいでした。SPのルッツはまさかパンクするとは思いませんでした。
FSの6分間練習では4Sを成功させていました。でもやはり本番で跳ぶのは難しいのでしょうね。1試合毎に課題を克服していった昨シーズンのように、ワールドではいいものを見せてくれるのでしょうか。
でもこのFPは相変わらずよくわからないです。今季のSPや昨季の両プログラムが彼に合っていて素晴らしかっただけに、どうしてこのプログラムなのかと思います。プログラムが彼の良さを引き出してないからもったいないんですよね。
日本男子は表彰台独占を期待されていたことだし、彼だけでも2位で表彰台に乗れたのは良かったのかな。

レイノルズはとにかくおめでとう!ずっと応援していたし、天才的な4回転ジャンパーなのに報われないのが歯がゆかっただけに、今回の優勝はすごく嬉しいし、優勝が彼で良かったと思っています。
SPは4回転が2本とも回転が認められなくてかわいそうでした。でもFSではすべての4回転がちゃんと認められましたね。
4回転を3本成功させて、他のジャンプも成功させて、こんな演技は生では初めて見たし、今後も中々見られないだろうと思います。この会場にいられて本当に良かったです。宮本さん振付のプログラムも音楽から彼の滑りに合っていて彼を引き立てていますよね。演技の最中、最後から2番目のスピンの頃から最後まで拍手がずっと続いていて、終わった後のスタオベと拍手や歓声も凄かったです。
ケヴィンは日本が大好きなようですが、母国よりも日本でのほうが人気がありますよね。カナダ選手権でもいい演技をしていたのにスタオベが少なくて、立ってあげてよ、と文句を言いながらJスポを見ていました。

素晴らしい演技で表彰台を独占した女子とは裏腹な結果でしたが、ここまでマスコミや大方の予想を裏切った波乱の男子、妙に痛快でもありましたね。
どんなネームバリューや実績があっても失敗すれば下位になる、反対に素晴らしい演技をすればそれが報われるというのは、勝負としては気持ちがいいものです。
ソチの枠取りがかかったワールドではこんなわけにはいきませんが、四大陸だしこういうのもありでしょうか。でも日本男子3人、ワールドではしっかり頼みます!女子も今回のような演技をお願いね~!

女子は日本の3人娘が素晴らしすぎました。3Aを成功させた真央ちゃん、すごい迫力のSPを見せてくれたあっこちゃん、両プログラムをまとめてきた佳菜子ちゃん。みんなおめでとう!
最近の日本は男子のほうが女子よりも強い印象だったのに、今回は覆されました。だから男子に女子は強いって相変わらず言われるのね。(笑)

同じ週末にドイツで開催されたババリアン・オープンで、健人君が2位になりました!→公式リザルト
SP1位から織田君に逆転されたのは悔しいけれど、実力を考えたら仕方ないです。
これでポイントも稼げてワールドスタンディングも上がったし、全日本、国体、ババリアンと少々ミスはあってもまとめられる試合が続いているし、点数も出るようになってきてジャッジの評価も上がっているし、来シーズンに期待です。(全日本と国体の間のインカレの不調は正月明けってことで目をつぶります。 笑)
しかしこの大会、3位以下が知らない選手ばかり。200点超えが上位3人のみ。この時期のB級大会はポイント稼ぎには絶好のチャンスですね。

今日(正確には昨日)発売のワールド・フィギュアスケート 57、これもゆづが表紙ですね。
四大陸のときにコンビニで買ったゆづが表紙のNumberは安いのに内容が濃くてお買い得でした。スケート雑誌は高いので、最近は中身を確かめてから買うことが多いです。

四大陸 1

2013-02-13 23:48:10 | フィギュアスケート大会
男子の2日間を見て参りました。いつものように遅れて、いつものように会場の雰囲気レポです。→公式リザルト

会場の大阪市中央体育館はアクセスよく、駅から近くて近くに飲食店も多く、客席からリンクが見やすいのが何よりの会場でした。そして客席がこれまでで一番暖かくて過ごしやすかったです。この会場は初めてでしたが、とても気に入りました。思い出がたくさんあるなみはやドームも好きですが。

8日はSS席でジャッジ裏、選手出入り口がよく見える場所でした。6分間練習でリンクに出るのを待つ選手達がかたまっているのを肉眼で見ると、テレビでは実感できない体格の差がわかります。
アイスダンスではメリルの細くて華奢なこと。顔が小さいだけでなく腕も脚も細くて、アスリートには見えないほど。テレビでもわかるようにテッサはしっかりとアスリート体型。
キャシーはかなり大柄で、チャーリーと身長差を余り感じないほどでした。クリスは大変だと思いました。
アイスダンスは豪華メンバーで素晴らしかったですね。お金と時間があればフリーダンスも見たかったです。

ペアを見ている間は、ペア結成の発表があったばかりの成美ちゃんと木原君のことがぐるぐる頭の中を回っていて、ツイストやペアリフトを見ては、あの2人もこんなことをするんだ、競技に出てくるようになってからしばらくの間ははらはらしっぱなしだろうな、なんてそんなことをつい考えていました。(汗)
デュハメル&ラドフォード組のSPはサイドバイサイドのルッツが鮮やかに決まって、素晴らしかったです。ユーロのトップ選手のような個性はまだ感じませんが、高い技術を持ってますよね。

肝心の男子。こんな結果になると誰が思ったでしょう。
下位から印象に残った選手を書くと、まずフィリピンの2人。
16歳のマルティネスは男子とは思えない柔らかい体の持ち主。女子でも滅多にないほど美しいビールマンなど、柔軟性を生かした個性的な演技を見せてくれました。3Aも跳べるし、総合16位でしたが将来が楽しみな選手。SPで出てきたときには形式的な拍手だったのに、演技が終わったときには大きな拍手と歓声が起こっていて、FSで出てきたときも観客は大歓迎。この大会で日本のスケートファンの心を掴みましたね。
もう一人のフィリピンの選手カルーザは、昨年の四大陸で印象が強かったので、SPで出てきたときから歓迎の大きな拍手が湧いていました。SPはよくなかったのですが、FSではいい演技を見せてくれて大歓声でした。総合14位。
まだ上位には入れませんが、フィリピンは個性的な選手が揃っていて今後が楽しみです。

ウズベキスタンのミーシャはすでにファンが多いようですが私も大好きで、生で見るのを楽しみにしていました。期待を裏切らない表現力で素敵な演技を見せてくれましたね。
3AがSPでもFSでも両足着氷になったのが残念ですが、他のジャンプは確実に跳んでいました。彼はジャンプそのものが余り得意な選手ではないのでしょう。跳ぶ前にちょっとスピードを落としていましたが、安定感はありました。
FPのチャップリンメドレーは登場からキスクラを経てバックヤードに戻るまでずっと演技をしていました。音楽が始まるとミーシャの暖かい笑顔に会場全体が染まったかのよう。
比較するのはよくないのですが、フェルナンデスよりもずっとチャップリンの世界を表現していました。(私はフェルナンデスも彼の今季のFPも好きですが。ユーロでは素晴らしかったし。)
ミーシャの演技を堪能しながらも、かなり悔しい気分になりました。彼が高いジャンプ力を持っていれば、人気あるトップ選手のうちの一人になれるのにと。総合11位。

うーん、この調子で書いているとちっとも進まないです。早く寝たいのに。大ちゃんに辿り着くのが怖いのかな?(笑)