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選外

2006-05-15 22:10:27 | 
 サッカーワールドカップ2006ドイツ大会の日本代表発表が華々しく行われた。この華々しさと同じく、選ばれた23人は身の引き締まる思いを胸に秘めながらも、やはりこの為にやってきた、それが認められたうれしさでいっぱいである。

 しかし、一方選外になった選手にとっては、その発表が華々しくまた日本中で注目されればされる程に、なんとも説明できない重い気持ちが胸にずっしりとその存在を本人にいやがおうでも認識させることになったに違いない。

 選に漏れる。選ばれない。そういう経験は多かれ少なかれ殆どの人たちが経験済みの筈である。

 運動会などでのリレーの選手、水泳大会の学校代表、クラブ活動のレギュラーポジション。例えそれが学校の授業や行事であっても、選外となることはやはり悔しい。

 会社の企画の提案、お客様へのプレゼンテーション、プロジェクトチーム参加など、仕事のシーンでも同じである。ましてや、降格、左遷となると”ダメ”のレッテルを貼られたのと全く同じである。”おまえには用はない”と言われると、それまでが真剣であれば、あるほど、すべてを犠牲にして打ち込んできた程、そのひと言は恐ろしいほどにこころに重い何かを生んでしまう。

 今回代表に漏れた選手にもきっと同じように、本当は一人にしておいてほしいと思うほど、大きく落胆した人がいたに違いない。

 選外になって落胆している人に安易にかける言葉はない。ただただ本人が、自らの気持ちを奮い立たせるまで待つしかない。

 多くのスポーツ選手や、多くの障害や苦難を乗り越えて成功を収めた先達達の姿や、けっして光を失わなかったその強い気持ちを、何かをきっかけにして自分のエネルギーに変えるまで待つしかないのだ。

 だから腫れ物にさわるような態度や接し方は不要である。事実を事実として普通に振る舞う。そして本人が動き出しやすいようにしてあげるのが一番である。


 選外になったとたんに、進むべき道を見失い、自信喪失におちいり、なにをやるにもやる気が出ないようになるかもしれない。何もかも捨て去りたい気持ちになるかも知れない。自分の人生の選択を恨むかもしれない。

 しかし、どれだけ落ち込んでも、落胆しても、そこから動き出さなければ何も変らない。どれほど後悔しても、自分の選んだ道を過去にもどることはできない。

 それに心の底から気づいて、動き出して、初めて光が射し始めるのだ。代表選手達だけではなく、すべての一時”選外”になった老若男女すべてに、そして自分自身にも、そう言いたい。





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