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村上世彰氏

2006-06-05 21:10:18 | 
 ライブドアの一件からM&Aコンサルティングの村上世彰氏が事情聴取から逮捕へとつながった。

 インターネットで報じられる限り、きちんとした大人としてのけじめをつけたかたちでの容疑を認めたようだ。

 なんだかんだといっても、こういう時の身の振り方で人間がわかるという物だ。

インサイダーとしての認識がなかったが、微妙なところで情報のやりとりが交わされたことを、村上氏は、争って長引かせるよりも、認めてしまった方が、関係各方面にとって良いと判断したという。

 同じマネーに絡んだもう一人の誰かにくらべるまでもなく、潔い身の振り方であるとおもう。

 こういう身の振り方をされると、”ファンド”の”ファンド”たるところを求めて来た村上氏は、個人的な金儲けというよりもファンドの使命としていままでいろいろと活躍してきたのだろうなぁと、良いように解釈してしまうこともできる。

 よって、今後村上氏は、株の世界からは身を引くと言っているが、なんらかのコンサルティングをやったとしても、うさんくさいとは思われることは無くなって行くだろう。もちろん事実を帳消しにしろと言っている訳ではない。

 一方のライブドアを率いていたホ氏は、”自分は知らない、関与していない”と戦うのだそうだ。これはあきらかな恥の上塗りだし、これで例え勝利したとしても(それは無いだろうが)結局自分の身を落とすだけにすぎない。

 若い層から”かっこいい”と賞賛され、多くの株主を得た本人が、自らもっとも”かっこわるい”選択をしたということだ。

 大人の、古くさい慣習に対抗しただとか、いろいろと”成功した部分”だけ取り上げられてある種の”偶像化”もしかたなかっただろう。”お金があればなんでも買える”と常識的な大人ならば、そんなことを豪語することもなかったことを、著書にしたり、さまざまなところで発言したりして、多くの若者を結果的に煽動し、”みんなそう思っていても言えないのに、ホ氏は言った!、ボクたちの本音を言ってくれてかつ成功している!”と賞賛されて、ますます偶像化に拍車がかかってきた。

 彼も、最初の頃は、まじめに努力してきたように思う。彼の著書の「稼ぐが勝ち」にもオン・ザ・エッジという会社の立ち上げの経緯が書かれていたが、まさに崖っぷちで、ちいさな実業で食べていたころもあったのだ。

 インサイダー主宰の高野猛氏曰く、ライブドアは、IT企業というよりも、金融企業グループだと、どこかで言っていた。まさにその通りだと思う。ただし金融を主たる事業にしていたのではなかったから、そのマネーを生み出す手法は、もっぱら自分たちの為に使われたところが違う。

 同じマネーで話題になった、村上氏とホ氏、いみじくも両名とも逮捕ということになったが、その対応の差はえらい違いである。

 尚、M&Aコンサルティングのサイトに今回の容疑の件は村上氏本人名でアップされている。