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18年にもなりますか

感じた事、出来事、いろんなこと書き綴ってます。

スラムドッグミリオネア

2009-05-15 00:36:00 | 映画
遅ればせながら観ました。

映画として、すごくよくできていてアカデミー賞は、フロックではなくて、本当に評価された受賞だったことがわかる。

ストーリーも、クイズに答えて賞金を獲得するというのも実はこの映画にとって大きな問題ではない。

インドのかつて、ポンペイと呼ばれていた都市、今はムンバイという大都市らしいのだけども、そのスラム街で、日本では考えられない極貧で、窃盗や詐欺などでしか生きる糧を得られない境遇に生まれた兄弟の物語。

この映画を見て、経済的には満たされた日本に住む私達が、実の子を手にかける心の貧しい国になってしまったことに対して、とても恥ずかしさを覚えてしまう。



貧しさと親族愛は比例するのではないか。



住むところもなく、人様のものを盗んだり、だましたり、ずるをしないと生きてゆけない兄弟は、これ以上泣く思いやっている。血のつながった立った二人の家族だからなんていう理屈もなく、ただ、お兄ちゃんと弟という二人の間を結ぶ心の絆が、とても切なく、でもサスペンスを含めたストーリーの中で描かれている。




こういう設定で日本人の映画監督なり、脚本家が映画をつくったら、もっとじっとりした粘着性の高い、暗い映画にしかならないんじゃないかと思う。





映画を見て、どう考えても本当によく考えられた脚本と展開。本編にはまったく無駄がない。いい映画でした。








しかし、最後の“逆まわし”は、絶対にいらない。

踊りがあるのは、インド映画だから仕方ない。



 スラムドッグミリオネア。OKです。

イエスマン YESは人生のパスワード

2009-03-30 00:26:00 | 映画
 ジム・キャリー主演のヒューマンコメディー映画。

 人付き合いがどうも不精で、いつも適当な言い訳をして一人で居ることを選択する、ジム・キャリー演じるカール。

 あまりの人付き合いの悪さに、友人の一人が、ある行動変革セミナーへ誘い出す。そのセミナーは、「どんなときだってYESと答えよ!」というもの。

 カールはそのセミナー参加直後から、しぶしぶながら「YES」としか答えない数々の試練にさらされる。



 全体的には、説教くさくなくて、悪い言い方をすれば、軽い映画。YESということ、つまり積極的に、でもしっかり行動することが、カールの人生の様々な面で+になってゆく様子をコメディタッチで描いている。

 しかし、この「YES」、たくさんの人との出会いを生む一方で、肝心な所で、大変な誤解を生んでしまうのだ。

 



 “マスク”のあの能天気なピーマン男を演じて大ヒットしたジム・キャリー。この作品でも一瞬だが、マスクのワンカットをパロディしているところが何箇所かあるので、お見逃し無く。“マスク”を知っていれば笑えます。


 

 さて、この映画“YESは人生のパスワード”という副題(?)もついている通り、YESという言葉は人生をひらくんだということがテーマなのだけども、この映画ではくどくは描かれていないのであえて書くが、YESというだけではなくて、YESと言ったなら必ず行動する!ということがポイントなのだ。




 カールは飛行機の運転を習ったり、韓国語を習ったり、ギターのレッスンを受けたりするのだが、やり始めたらきちんと最後まで、やり遂げている(という設定になっている)。


 ここがポイント。つまり、YESと言って、ちょっと“かじってみる”だけじゃ、YESは人生のパスワードにはならないってこど。そしてそのやり遂げた行動の結果は、まったく予想もしないところで役に立つものだということも言っている。


 直接的な結果を期待して行動するんじゃなくて、面白そうだからやってみよう。そしてそれなりの成果がでるまでちゃんとやろう。何のためにやるんだろうなんて深く考えないで、YESと言ってやっちゃう。そして行動して「あ~あ、別に何も起きなかったじゃん」などと言わない。そんな「期待」に軽々しく答えてくれるほど人生も出会いも単純ではない。


 でも、YESの行動が新たな何かを生み出すのは確かなのだ!とこの映画は言ってる。



 シンプルすぎて、感動の涙なんて出ない映画だけども、“大人向けのエッチなギャグ”を含めて沢山笑わせてくれる、ライトエンタテイメント作品。



 監督:ペイトン・リード
 主演:ジム・キャリー
 公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/yesman/


 点数?う~ん、65点ぐらい。面白くて、悪くないんだけど、感動はそれほど無いから。




カフーを待ちわびて

2009-03-03 21:51:27 | 映画
 毎月1日は映画ファン御用達。割引日でございます。さらに3月1日はなんと日曜日。みんなが「おくりびと」に集中するのを狙ってそれ以外の映画を見ることにしました。

 そこで見たのが、「少年メリケンサック」とこの「カフーを待ちわびて」



 いいですよ。この映画。



 もともと涙もろいのだけども、不覚にも涙が流れてしまいました。




 玉山鉄二演じる明青(あきお)は、沖縄のちいさな島で、ゆっくりとした時の流れのなかで生きている。

 
 その明青が以前縁結びの神社で書いた絵馬を持って幸(さち)という女性が、お嫁に来たとやってきた。



 そういうちょっとびっくりしてしまうようなストーリーでこの映画が始まるのだが、この原作は第一回日本ラブストーリー大賞に輝いた作品が原作。映画の中でさらにエッセンスが凝縮され、画面全体からゆっくりとした空気さえ感じることができる作品。



 大人のピュアなラブストーリー。誰もがそこにいけばこんな風に純粋できれいな心になって恋をしてしまいそうな。そんな沖縄の海と風。


 
 自然に二人が惹かれあい、そしてあることがきっかけで幸は、明青の家を出てゆく。




 とてもとてもソフトなタッチで、でもちゃんとしたラブストーリーで都会では決して描くことができないピュアな映画。それが「カフーを待ちわびて」




 大人にお勧めです。熟年カップルは是非みてください。




 幸を演じたマイコも、この映画の雰囲気にぴったりの女優。玉山鉄二との組み合わせはぴったりとハマっています。




 監督:中井庸友
 脚本:大島里美
 主演:玉山鉄二、マイコ 


 この映画に点数つけるのは野暮ですな。






少年メリケンサック

2009-03-02 20:44:27 | 映画
 みてきましたよ!「少年メリケンサック」

 ギャグマンガのような展開と

 シモネタ全開で

 映画館なのにマジで笑ってしまう、ギャグの連射

 降参しました。

 宮藤官九郎の笑いのセンスと妙にあうんだろうね。

 まじでこんな笑える映画は始めてでした。




 メッセージはこの映画そのものなので、全体から十分に伝わってくるので、余計なことは一切考えないで楽しんでください。



 
 なにしろ、シモネタだらけなので、付き合い始めの初々しいカップルにはふさわしくありません。

 映画館内で、妙に女子に受けていたシモネタがあったようで、ずっと決まった席から笑いが続いていました。


 「おい、女子でしょ!」と突っ込みたくなりましたが、まそれはいいとして、楽しい映画です。メッセージもちゃんとあります。

 楽しんでください。大人のギャグマンガ、いえいえ、ギャグ映画です。


 デトロイト・メタル・シティも面白かったが、これはその5倍は面白い。

 お勧めです!

 監督・脚本:宮藤宮九郎
 主演:宮崎あおい、佐藤浩市

 点数!100点!

はちみつとクローバー

2009-01-31 11:24:20 | 映画
 漫画が原作のほろにが青春映画。美大を舞台に5人の男女がそれぞれ恋愛に揺れ、才能に嫉妬するなかでまた新たな一歩を見つけて踏み出すまでを描いた、ちょっと昔懐かしい設定の映画。

 “青春”なんていう言葉自体が最近聞かれない。昔、日本テレビ系列だったか“青春”シリーズから“俺たちの旅”あたりまでのドラマにあるような、高校生や大学生の日常を舞台にしたものも少ない昨今。ちょっと懐かしい感じがした。

 実はこの映画を借りようと思ったのは、別の映画の中での予告編を見たことがきっかけだった。120号~150号ぐらいありそうなキャンバスに向かって蒼井優演じるはぐみが描いていた絵があまりに印象的だった。若くして亡くなったスペインの天才画家トレンツ・リャドのようなインパクトがあった。

 それいらいずっと気になっていた映画。


 内容は、櫻井翔君演じる、美大3年生の竹本裕太が、同じ美大に通う不思議な雰囲気を持つ少女花本はぐみ(蒼井優)に出会い恋に落ちるところから始まる。もともと蒼井優じたいちょっと雰囲気を持っている人なので、役作りに全く違和感もなく、いやそれ以上にもしかしたら素の蒼井優ってもしかしたら・・・と思わされてしまう。

 美大生だから、みんなそれぞれにとても個性的だけども、同じ美大でも建築科に通う竹本裕太と油絵科のはぐみではあまりにも才能の種類が違いすぎる。その二人の間に彫刻科8年生の森田忍(伊勢谷友介)が登場する。天才肌の忍とはぐみはもちろん波長が合う。言葉を交わさない分それがうまく映画のなかで表現されている。そこに竹本裕太の嫉妬が絡んで話がまわりはじめる。


 映画としては普通の、ごくごく普通の青春片思いストーリー。安心して観ることが出来る。こういう映画が親子で観ることが出来て感想を言い合えるととても意味があるかもしれない。がんばれ若者!と応援したくなる。


 調べたら、あの絵はMAYA MAXXさんが描いたらしい。MAYA MAXXさんのホームページは、http://mayamaxx.com/japanese/



 監督・脚本:高田雅博
 原作:羽海野ちか
 主演:櫻井翔、蒼井優