今日のボイストレーニングで生徒たちが、口の奥の軟口蓋に当たり、いい響きを示していた。
クラシック発声では、上顎に声を当てるは常識だ。
殆どすべての声楽発声の先生、トレーナーは生徒に要求する。
理由は声のいい人はみんなこれができているからだ。
しかし、しかしである。
この状態は多くの条件が整って初めて可能になる。
ここへ至るためには条件とは何を理解していて、その方法を開発していて、生徒のレベルに応じて指導する事が重要だ。
難題はその条件が全く理解されていない。
結論から言うと、生徒に「口の奥の軟口蓋に声を当てろ」と命令しては、絶対にいけない。
水に顔付ける、息継ぎできない人をプールに叩き込んで、泳げというに等しい無謀なことだ。
つまり私の生徒は条件が満ちてくると、自然に、何の努力もなく、軟口蓋に声が当たっているのだ。
本人は声を当てよう等、寸分も考えていない。
これが理想の声出しだ。