ジーコ監督への批判の一つに「若手を起用しないので、ポスト・ジーコの代表チーム作りは困難になる」というものがあります。でもそれってそんなに大きな問題なのかな。
そういう批判には大抵「他の国は10代、20前後の若手もすでに代表チームで活躍している」というものも含まれます。
でもそういう「他の国」はブラジルやアルゼンチンだったり、要するにサッカー先進国です。
やはりそれは伝統の差なんじゃないでしょうか。
伝統のある国ほど「若き天才」というものが生まれる土壌があるだろうし、サッカーリテラシーが浸透しているので若くてもチームプレーというものを理解しているのでしょう。
そういう国では、持って生まれた才能は同じでも、サッカー後進国よりも「天才」が実力をつけやすい環境にあり、早くプロに馴染むことができるんじゃないでしょうか。
やはり日本では中田のような存在は例外で、小野・中村ほどの才能でも代表チームで中核になったのは20代の半ばになってから。
まだまだ日本では、もって生まれた才能が成熟するまでには時間がかかり、それゆえ20代の半ばから後半の選手が代表に集中するのだと思う。
トルシエ監督は若手を好んだので必然的に若手中心になったけれど、実はその頃に藤田・相馬・福西・名波といった中堅選手は代表レベルにあったといわれています。
たしかに次の代表にはアテネ世代がごそっと入ってくるのでしょう。でも彼らだって次のW杯予選まで3年あるし、準備期間は十分だと思うのだけれど。
涼風