淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「12月の東京へー」その①

2006年12月21日 | Weblog
 12月21日木曜日。

 朝6時に目覚ましが鳴った。外はまだ暗い。
 背広に着替え、鞄に仕事の書類と本をどっさりと詰め込んで、青森駅までの道を歩く。鞄が途轍もなく重い。
 雪はほとんどないけれど、明け方の寒さで道路がツルツルに凍っていて、滑るのなんの。まるでスケートリンクの上を歩いているみたい。

 青森駅6時44分発の八戸駅行きに乗り込み、新聞と缶コーヒーを買い込み、持って来た本を鞄から取り出す。
 「文学界」、「新潮」、「すばる」、「小説トリッパー」、「群像」、「文藝」、「文藝春秋」、合わせて十数冊。重いわけだ。
 一冊の雑誌がそれぞれ電話帳ぐらいの分厚さだから、ボーリングのボールを何個か鞄に詰めたような感じがする。でも仕方ない。こうやって、列車の長い異動時間を利用して読まないと、家では読む暇がないから、ますます溜まって積読だけになってしまう。

 そのほとんどが文学「新人賞」作品掲載号だ。
 全てを読むのは物理的に不可能なので、興味ある作家のロング・インタビューとか、エッセイとか、短編だけを丁寧に読み、読み終えた「文学界」、「新潮」、「すばる」、「小説トリッパー」、「群像」、「文藝」、「文藝春秋」らは、次々と車内に取り付けてあるダストに捨ててゆく。
 これで荷物は少し軽くなる。でもまだまだ鞄には残っているけどね。

 列車で、同じ組織の後輩でARTIZANのメンバーでもあるS君とバッタリ遭遇。
 東京まで同席し、東京駅で仲良く昼食を採って別れる。

 ホテルに荷物を置いて、すぐさま赤坂見附にある東京事務所に直行。
 様々な打合せと書類を作り、夜の7時頃に事務所を出た。

 赤坂見附からバスで新橋駅まで向かう。
 夜の国会議事堂を抜け、省庁が乱立しているオフィス街へ。何処も彼処も電気が煌々と点いていて、不夜城の趣きが。
 楽しいんだろうか? 楽しいんだろうなあ。猛烈に働き続けることの虚しさとかってないんだろうか? ないんだろうなあ。
 矜持と、国を動かしているという高邁な理想と自負なのか。うーん。

 クリスマス・イヴ近いお台場まで、今度は「ゆりかごめ」に乗り換えて揺られてゆく。
 レインボー・ブリッジの綺麗な輝き。東京湾にナイト・クルーズしている船舶がたくさん浮かんでいる。東京タワーや高層ビル群から発する光の渦が美しい。
 星はまったく見えないけれど。

 お台場のオープン・デッキをゆっくりと歩く。
 夜風が心地よく頬を撫で付ける。僕たちが住んでいる地方でいえば、ちょうど秋頃の気温だろうか。
 カップルたちが、イルミネーション輝くクリスマス・ツリーの前で肩を寄せ合い写真を撮っている。海を臨むベンチに腰掛け、熱いキスに興じるカップルも。
 フジテレビの、広くて高い階段に取り付けられた数千もの電球がとても綺麗な光を放っていて、その上方に、息を飲むほどの美しさで聳(そび)えるツリーが見えてくる。

 でも、思ったほど人影は少ない。
 みんな、クリスマス・イヴの夜だけを目指して、今日明日はじっと自粛して耐えてるんだろうか。まあ、別にいいんだけどさ。

 ここからタクシーを飛ばして、六本木ヒルズで上映している、ドキュメンタリー映画「デート・ウィズ・ドリュー」を観に行こうとも考えたけれど、夜中の12時半からの上映じゃあ、ちょっと明日がキツくなる。なので今夜はパスしよう。

 ・・・って、あのカップル、まだキスしたまま離れないよ。まったくもう。



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