淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

猛烈な腹痛に七転八倒しながら、芥川賞を獲った川上未映子の「乳と卵」を読む。

2008年02月11日 | Weblog
 痛い。
 物凄い痛みだ。
 猛烈な腹痛に、悪寒や痺れや吐き気さえ感じる。

 ここ数ヶ月の身を削るような苦しさの後遺症が、今頃になって出て来たのだろうか。
 心底、参った。
 痛みに耐えかね、七転八倒する。痛い。苦しい。

 その昔、ストレスから血を吐いた事がある。酷い下血だったけれど・・・。
 それの再発だろうか。そういえば、大変な数ヶ月間だったしな。何処までも引きずるのだろうか。厭になる。
 真剣に対策を考えないと。

 仕方がないから、文藝春秋の最新号を買い込み、布団の中で読み耽る。
 第138回平成19年度下半期の芥川賞、川上未映子(31歳)の「乳と卵」である。

 東京に独りで住んでいる未婚の女性主人公のもとへ、姉とその一人娘が大阪から上京して来る。
 姉は現在40歳になろうとしていて、10年前に娘を産んだのだ。彼女は、その直後、父親ともなる男性と別れ、その後は一人大阪でホステスをしながら育てていた。
 しかし、姉と姪は一切言葉を交わさない。姪はメモ紙に走り書きをし、母親とのコミュニケーションを拒否し続ける。
 姉が上京したその理由は、豊胸手術を受けるためだ。

 小説「乳と卵」は、母と娘を巡る、およそ3日間に渡る物語である。
 
 川上未映子は、地元大阪の高校を卒業後、書店員、歯科助手、夜の北新地でのホステスなどを経て、ミュージシャンとしても2枚のアルバムと3枚のシングルを出している。
 彼女の「純粋悲性批判」というブログを、エッセイ集としてまとめた「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」を本屋で手に取って眺めた事があった。
 そのときは、ちょっと引いてしまった。余りにも饒舌な文体なのである。それに大阪弁が多用されていて、少し読みにくいという難がある。
 ただし、今回の「乳と卵」は意外と読みやすかった。ラストも悪くない。

 しっかし・・・胃が痛む。
 癌だろうか?


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