淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「2000 Light Years From Home」

2010年11月24日 | Weblog
 夜がゆっくり明けてゆく・・・。

 渋谷駅前のスクランブル交差点が、山手線の車窓からほんの一瞬見えた。
 明け方の街なのに、何人かの若者たちが青信号の歩道を駆け足で走り去った。ペーブメントが、真夜中の雨のせいなのか、少しだけ濡れている。

 品川から京急線に乗り換えた。
 電車の中は意外と混んでいる。
 くたびれたネクタイとスーツ姿のサラリーマンたちが、ほとんどみんな目を閉じて憂鬱そうに顔を顰(しか)めている。
 休日明けの11月24日水曜日、夜明けの羽田空港行き快速電車・・・。
 みんな、これから仕事が始まるんだ。苦しくて切ない仕事が待っている。

 起きたのが午前4時。
 昨日も有楽町「東京国際フォーラム」で、某経済懇談会での新幹線・経済関係のアナウンスと、それに続くパーティがあって、終了したのは午後9時。
 そのあと電車を乗り継いでその日の塒(ねぐら)に辿り着いたのが夜の11時近くだった。
 なので、ほとんど寝ていない。

 羽田空港発「青森便」は定刻通り、朝の7時20分、滑走路を舐めるように上昇した。
 朝の東京の街並みを窓際の席からほんやりと眺める。
 お台場、東京湾、新宿副都心。
 すべてが朝の光に輝いている。

 ヘッドホンからは、ジャミロクワイの「White Knuckle Ride」が流れている。
 敷き詰められた新雪のような真っ白な雲を眼下に見下ろしながら、美しい朝日に映える鳥海山にも目が奪われる。

 1時間ほどで青森市の上空に。
 東京都とはうって変わって、どんより暗鬱な風景が広がってる。
 飛行機から降りて、外に出ると凍えるような寒さに包まれた。寒い。
 微かな冬の匂い。

 ワイシャツを取り換え、そのままオフィスへと向かう。
 11時から記者会見があるのだ。
 会見でいきなり質問が飛んで来て、慌てて答えた。間一髪だった。少し空いた時間に資料に目を通しておいたのがよかった。人生、一寸先は闇である。

 午後は執務室に籠って、溜まった書類を整理し、幾つかの電話に応答し、何人かが持ち込んだ案件を処理する。
 時々、猛烈な睡魔と疲労が襲って来た。

 それにしても、先月から今月に掛けて、一体何度、新幹線に乗り込んだことだろう。
 土日もほとんど休んでいない。
 東京、仙台、石巻、それから新幹線開業に関する様々なイベントが連続的に続いてゆく。スタッフたちはもっと休んでいないだろう。

 毎週、東京に行っている気がする。
 20日月曜日も都内を周る新幹線キャラバンで一日飛び回った。大宮駅、上野駅、それから東京駅周辺でも観光パンフレットを配った。

 12月発売される、雑誌「津軽学」の原稿、待っても今月末までが限界だからね!
 先日、そうキッパリ某出版のS女史に言われてしまった。
 残った睡眠時間を使えってことなのね。まだ一行も書いてないんだけど・・・。
 持つんだろうか、俺のからだ。

 くたびれた躯体を引き摺って、真っ暗な夜道を家へと急いだ。
 街は完璧に冬支度。吐く息が白い。手袋をしないと手が寒さで痛くなる。

 今夜だけは、早めに眠ろう。熱いお風呂に入って、ゆっくり休もう。今夜だけは。
 何も考えず、何も想わずに。

 あと、東北新幹線新青森駅開業まで10日!

 でもまだそれは、遥か2000光年の彼方に光っているみたいだ・・・。




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