
それにしても、今年に入ってからの、この度重なる不祥事や失言や事件や事故の雨あられは一体どうなっているんだろう?
自民党による組織的裏金づくりに端を発した派閥解消問題に、例の「松本人志」文春報道、豊田織機の自動車エンジン試験不正に連続企業爆破事件の指名手配者「桐島聡」を名乗る男性の死亡、「セクシー田中さん」の原作者である芦原妃名子氏のテレビ脚本を巡るトラブルとその死・・・。
昨日なんて自民党の麻生太郎副総裁が、芦屋町での講演で、上川陽子外務大臣を評して「おばさん」というワードを使って、「そんなに美しい方とは言わんけれども」なんて言っちゃってる。
アメリカ大統領選だって、トランプ対バイデンで既に決まってしまったといっていい。77歳対81歳って・・・アメリカにはもっと若くて優秀な政治家がまだまだたくさんいるだろうに。
「能登半島地震」は復旧の目途すら立っていないこんな状況下、人間同士が殺し合う不幸の連鎖が今も世界で続いている。

気が滅入って、何処に怒りをぶつけだらいいのか分からない。
不貞腐れるしかないのだけれど、気分を少し切り替えて、深刻ぶらない映画でも観ようと「ネットフリックス」を点けてみた。
やってるじゃん、やってるじゃん。新作映画の配信が次々と。
マ・ドンソクが主演しているNetflixオリジナル映画「バッドランド・ハンターズ」が1月26日から独占配信されているということなので早速その映画を観ることにした。

物語は単純明快。
大地震によって壊滅的な被害となった無法地帯の韓国・ソウルが舞台だ。
主人公のマ・ドンソクは狂暴化したワニを捕獲してはその肉を捌き、それを廃墟化した街の市で物々交換しながらハンターとしての生計を立てていた。
ところがある日、親しく交流している老婆と孫の少女が、何者かに言葉巧みに連れ去られ、何かの人体実験に利用されることを知り、彼女を救い出すために立ち上がる・・・。

上映時間は2時間弱。
観ている側も痛みを伴うようなアクション・シーンが連続的に流れ、敵味方入り乱れてのド派手な銃撃戦や血しぶき舞う残虐な場面も随所に出てくる。
主人公のマ・ドンソクがあまりにも強すぎるのだけれど、この人、そういう圧倒的な強さで小憎らしい敵どももバッタバッタとやっつけるヒーローだからこそ、観ている者も心地よいカタルシスを味わえるわけで、その有り得ないくらいの強靭さがあってこそのマ・ドンソクなのだ。
なので映画「バッドランド・ハンターズ」は、マ・ソンドクによるマ・ソンドクのための映画であって、それ以外のなにものでもない。
もちろんこれは心からの褒め言葉である。
マ・ソンドクは、いつもいつでも、こうでなきゃ困るのだ。