
暑い。
北日本も梅雨があがって、いよいよ夏本番だ。
週間天気予報も一週間連続して30度超え、そして晴れマーク。
それにしても北国青森で、一週間続けて30度超えなんてこれまであっただろうか? まさに異常気象である。

そんななか、テレビドラマで夏の海を舞台にした男女8人の青春恋愛群像劇が始まった。
森七菜と間宮祥太朗がダブル主演している、フジテレビ月9ドラマ「真夏のシンデレラ」である。
制作陣の頭の中にあったのは、夏、太陽、海、湘南ビーチ、青春、男女が入り乱れて織り成す恋愛模様というキーワードがまずあって、そこに森七菜と間宮祥太朗を置き、若手俳優陣が競演するという、「月9」の王道本格ラブストーリーだったはずだ。
脚本も、昨年の「第34回ヤングシナリオ大賞」を受賞した市東さやか、まだ31歳の若手女性脚本家に委ねているし。

でも、もしも自分が「月9」のプロデューサーで、この「真夏のシンデレラ」という作品が下から上がってきたとしたら、即「却下」しただろうと思う。まず、いまどき、こんなベタな青春ドラマは流行らないから。
この手のドラマで、10数%以上の視聴率なんて絶対取れるわけがない(今の時代、テレビドラマで20%超えを目指すなど、夢のまた夢だろう)。
湘南の海辺で育った女の子3人組、そして東京の一流大学出身の男子3人組が真夏の海で偶然出会い、恋に、友情にと交流を深めていく・・・これはもうベタの極致である。これまでも何百万回と語り尽されてきたラブコメの域をまったくはみ出していない、究極のワンパターンである。

しっかし。それがまたいいのだ。
あいつとあの娘が付き合って、あいつとあの娘が別れ、そこからまたあいつとあの娘がつき合い始めるその展開は、観ている誰もが想像でき、観ている誰もが次の次まで分かってしまう。そこがいいのだ。
これ以上、この「真夏のシンデレラ」に求めること自体がお門違いだろう。

世帯平均視聴率は5・5%。そうなんだぁ。分からないではないけれど・・・。