おかんのネタ帳

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ツッカーハウス

2014-10-28 23:29:27 | 湖国日記
昨日の続きです~

ヴォーリズ特別観覧コース、2軒目は北之庄にあるヴォーリズ記念病院、
敷地内にある、旧サナトリウムの「ツッカーハウス」です。



老朽化で中を見学することができないらしいので、外観しか観ることができません。
ガイドさん(教職を経て、老後に、近江兄弟社のお仕事をしている方らしい)
の話によると・・・比叡山で修行していた若い僧がその信仰に迷っていた頃、
キリスト教に興味を持ってヴォーリズを訪ね、ヴォーリズの事務所で働きはじめた。
やがて彼は設計の才能を発揮していくが、肺結核で亡くなってしまう。
かねてから、療養院建設を志向していたヴォーリズは、彼の死を悲しみ、
結核撲滅のために、療養施設の建設を急いだそうです。



アメリカのメアリー・ツッカーの5000ドルなどの寄付があって、1918年に建築。
木造3階建ての中心部と両側が2階建て。国の登録有形文化財。



現在では結核は治療できる病気でも、当時は「死に病」とおそれられ、
患者は社会から排除されるような時代でした。
ヴォーリズの命に対する優しい思いが、このツッカーハウスにあり、
ヴォーリズ建築の象徴といえる建物として保存、再生することになったそうです。
今回のイベント(メモリアル)の収益も、このためだと言われてました。



東向きはキレイなツッカーハウスも、斜面に沿った北側は、かなり荒れています。
再生させるための費用は、1億円はかかるだろうと、ガイドさんはいうてました。



北側は、かなり深刻に老朽化してます。

建物そのものが日光消毒されるように、患者にとっても、
自然の恵みが治療の手助けとなるよう工夫して建てられているとか。



日照の方角や時間を計算し、冬至期の最大熱量が得られるように、
建物全体を南北軸に対して、20度東寄りに振り、さらに、
窓の形状や間隔、建物内の配置など、もっとも効果的な建築としたそうです。

ヴォーリズの日本に対する隣人愛。

ここで、命を助けられた人がたくさんいたんでしょうね。






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