連休最終日は、東京国立美術館で開かれている特別展「鳥獣戯画展」を見てきた。
連休最終日、展示内容が子供たちも喜びそうな鳥獣戯画とあっては、長い行列が生じるのは当然覚悟しなければならない。
朝早く行けば良いかというと、そんなことはないらしく、ツイッター(いずれリンク切れするでしょうけど)によると、会館と同時に場外での入場待ちが始まり、昼過ぎまでそれが続くようだ。というわけで、午後遅く行くことに。といっても、余り遅いと今度は閉館までに全部見られなくなってしまうので、4時頃から見始めた。
平成館は数百メートル先だが、こんなところに行列最後尾の看板が。
平成館前の広場で、幾重にも列を連ねて待つようにロープが張られていたが、この時間は待たずに入れた。
基本的にこの展覧会は、鳥獣戯画を所蔵している、京都高山寺の宝物展なので、鳥獣戯画以外の展示もたくさんある。
前半は高山寺を再興したとされる、明恵上人とその周辺の画家たちが描いた仏画や曼荼羅などの展示が続く。
うさぎやカエルの絵を期待していた子供たちは、ちょっと退屈してしまうかも知れない。とはいえ、仏画の中にはリスや鳥などのいきものが描かれていたり、馬や鹿、犬などの木像も展示されているので、子供もそれを見て喜んでくれるかな。
多くの人が期待する、鳥獣戯画(こんにちでは甲巻~丁巻にまとめられたものを鳥獣戯画と呼んでいる)は、順路の最終コースで、ここまでに既にたっぷり展示品を見て、ちょっと疲れた頃にたどりつく。順路は甲巻と、乙から丙巻の二つに分かれていて、どちらを先に見ても良い。
甲巻は後回しにして乙~丁を見たが、時代的には逆順で見ていくことになる。ひとくちに鳥獣戯画と言っても、その内容や画風はけっこう幅が広いようだ。うさぎとカエルが相撲を取っている、有名な絵は甲巻のものだ。このほか、人々の当時の遊びを描いたものも含まれていたり、獅子やバクなど、架空の動物を含む動物図鑑のような連作(乙巻)もある。
乙~丁はそれでもまだゆっくり見ることができたが、甲巻はかなり待たされた上、閲覧は列の動きを止めないように言われながら進んでいたので、ゆっくり見るどころではなかった。僕の前の一団(比較的年配の家族連れと、若い男性、なんだか挙動不審の中年男性-疲れたのか、列が止まるたびにしゃがみ込んでいた。かえって疲れそう・・)は、展示物を前にすると急に早足で先に進んでしまい、後を追わざるを得なかった。間が開くと注意されるのだ。なんだかパンダを見ているような慌ただしさだった。
甲巻はちょっと無念さが残るが、とにかく実物を見ることができたのでよしとするか。ついでに言うと、展示は会期半ばで一部変更になるが、後期に展示される分も原寸の写真図版で展示されている。これでも情報量としては十分とも言える。
というわけで、後半分をまた見に行かなくてもいいかな・・。
まあ、平凡な感想ですけど、日本人って、昔から同じような感覚(カワイイ)を持っているのね・・。
ちなみに、列を待っているときは館内で配られていた鳥獣戯画クイズ(クロスワードパズルなど)をやっていた。すごく難しくて、ぜんぜん退屈はしていなかった。
僕の好きな絵であります。
複製品が多く出回ってるみたいですね。
本物を見られたなんてうらやましい限りですよ。