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趣味の陶芸・食べ歩き・映画鑑賞などを通じて毎日を楽しく充実して過ごせたらと思っています!

「カポーティ」

2006年10月04日 23時31分02秒 | 映画
今日は、気になっていた映画「カポーティ」を観に行ってきました。

トルーマン・カポーティは、実在の人物で
代表作「ティファニーで朝食を」で人気作家になり
マリリン・モンローやハンフリー・ボガート達
ハリウッドスター、ケネディ夫人ジャクリーンの妹などの
アメリカ上流社会の人々との進行を深めていた。

今作は、カポーティが「ティファニーで朝食を」の後に書いた
近代文学最高峰と言われる「冷血」を書き始めるきっかけの部分から
調査を重ね、書き上げるまでの5年間だけを描いているとか!

そして、そのカポーティの外見・独特のジェスチュアー・癖
違和感のある高い声などを徹底的に研究して
特徴を完璧に再現してみせた
フィリップ・シーモア・ホフマンが、
今年度のアカデミー主演男優賞を獲得したことでも話題の作品。

ストーリーは・・・
1959年、トルーマン・カポーティは新聞記事に目を留めた。
カンザス州の田舎町で、裕福な農場一家4人が
手足を縛られて、喉をかき切られ、顔面に散弾銃を打ち込まれて
殺されていたのだった・・・
興味を引かれたカポーティは、
文学の新たな境地を切り開くという野望を胸に、
徹底的な取材を行うことに。
被害者の友人や、保安官などと接触する内に、
犯人と見られる二人組の男が逮捕され、
カポーティは、その犯人とも面会することが出来た。
犯人の内の1人:ペリー・スミスとの出会いが
カポーティの創作意欲を刺激し、
またペリー・スミスの孤独で傷つき易い精神に共感を覚え
心を通わせていくことになる。
しかしペリーは、肝心の殺人が行われた日のことについては
何も語ろうとしなかった・・
やがて、裁判が行われ、死刑宣告されるのだが・・・
死刑執行は度々延期され、結末を書けずに執筆は停滞。
「ペリーが死刑にならなければ、小説は完成しない」
しかし、カポーティは同時にペリーの死を恐れてもいたのだった・・・

私は実際の人物は知らなかったのですが
写真でちらっと見たところ、そっくり!
それぐらい表面的な特徴をよくとらえているみたい。

しかし、このカポーティという人物には
精神的には共感は出来ません!
でも、なぜだかいつの間にか、映画に引き込まれてしまっている!

それは、カポーティが周りの人々に奇異な目で見られながら
いつの間にか、その人の心の中に入り込んでいるという
彼の人物像に関係あるのかもしれません。

カポーティの良き友人で幼馴染の作家ネル・ハーパー・リー役には
アカデミー助演女優賞にノミネートされた
キャサリン・キーナー。
保安官役には、クリス・クーパーが扮していて
映画に深みを持たせていました。


それまでの時代は、
作家はフィクションの小説を書くものであって
ノンフィクションは、
ジャーナリストや歴史研究家が書くものと決まっていたらしい・・

カポーティによって、
「ノンフィクション・ノベル」という道が開かれたのだとか!

この「冷血」に全勢力をつぎ込んで書き上げた後
一冊の本も完成させることはなかったそうです・・

それほど彼の執念のこもった作品「冷血」に興味が湧きましたが
逆に読むのが怖いほどだなぁ~という気分にさせられます。


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