kyoの今日を楽しく☆

趣味の陶芸・食べ歩き・映画鑑賞などを通じて毎日を楽しく充実して過ごせたらと思っています!

「プレシャス」

2010年04月07日 22時03分00秒 | 映画
久しぶりに試写会に当たったので観に行ってきた。

アカデミー脚本賞・アカデミー助演女優賞を受賞した作品
「プレシャス」

映画『チョコレート』でプロデューサーを務めたリー・ダニエルズの
初監督作。

ストーリーは・・・
1987年、ハーレム。
クレアリース“プレシャス”ジョーンズ(ガボレイ・シディベ)は、
16歳にして父親の2人目の子供を身ごもり、
母親にこき使われ、精神的にも肉体的にも虐待されている。
文字の読み書きもできない。
理想とは程遠い毎日を送る中、
学校を退学させられたプレシャスは、フリースクールに通い始める。
そこでレイン先生と出会い、プレシャスは人生に目覚め、
学ぶ喜び、そして人を愛し、愛される喜びを知る。
それは、いままでに考えたこともないことだった・・

それはそれはすごい現実的には考えられない話だった・・
でも、この時代の黒人社会の中での虐待については
相当数にのぼっていたらしいので
実際にこういうことが行われていたのかも・・

そして、昨今の日本でも虐待のニュースが取り上げられることが
多くなっているということは本当に憂う現実・・

自分が上手くいかない鬱憤を
弱い立場の子供にぶつけるのだろうか・・

監督自身も虐待を受けていたということで
ただ辛い悲しい映画にするのではなく
ひとすじの希望が感じられる作品に仕上がっているのが救い。

主人公のプレシャス役を演じた
ガボレイ・シディベは、演技経験が全くない素人だったとか!
とにかくリアルで自然な感じで驚いた。

大物ミュージシャンの出演も話題で
レニー・クラヴィッツがサングラスを外して素顔で
看護士:ジョン役を好演。

そして、なんとマライヤ・キャリーがほぼノーメークで
ソーシャルワーカー・ワイズ役を熱演していた!
彼女が出ていると聞いていなかったら
分からなかったかも~、それぐらい溶け込んでいた。

そしてなんと言っても、プレシャスの母親(メアリー)役を演じた
モニークが圧倒的な存在感!
彼女が座っているだけで、あれだけの威圧感を出せるのは
すごかった。
あの最低な母親役に成り切るのには、相当の覚悟がいったことだと思う。
各助演女優賞を受賞しているのにも納得。

辛い現実を空想の世界で癒していたプレシャスが
文字を勉強し、
自分の気持ちを書くことによって表現出来るようになって
前へ進むことが出来るようになっていったということから・・

日本では当たり前に感じてしまうけれど
「教育」というものの大切さも感じる作品だった。